この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

マイ・フェイバリット乙一作品ベスト5!

2020-12-28 23:36:10 | 読書
 乙一の話題が続いたので、というか続けたので、この機会に自分が好きな乙一作品のベストテンを決めちゃおうかと思います。
 あくまで自分が好きな乙一作品なので、作品の完成度やお薦め度とはあまり関係ありません。
 
1位 『小梅が通る!』(『百瀬、こっちを向いて』収録)
 男なら誰しも心を奪われるほどの美少女でありながら、あることが原因で普段はブスメイクをしている女の子のお話。
 いや、この作品、好きなんですよね。
 表題作の『百瀬、こっち向いて』も悪くはないのだけれど、読み返すのは断然こちら。
 主人公の小梅こと柚木もいいけど、寛太もいいし、寛太の弟の慎平くんもいいし、土田さんも松代さんもみんないい。応援したくなる。
 ちなみに今回『小梅が通る』のことを調べていたら、この作品、舞台化されたみたいですね。
 超絶的美少女である小梅を誰が演じたか気になるところですが、イメージを壊しそうなので確認するのは止めておきます。
 今ちょうど『小梅が通る』を読み返しているところなんですけど、242pの「寛太くん」は「慎平くん」の間違いですよね。
 柚木が寛太のことを「寛太くん」って呼ぶわけないのだし。
 文庫版などでは修正されているのかな?

2位 『ラクガキを巡る冒険』(『吉祥寺の朝比奈くん』収録)
 この『ラクガキを巡る冒険』も『小梅が通る』と同じぐらい好きです。
 ただ『ラクガキを巡る冒険』に関しては作者の乙一に一つ言いたいことがあって。
 それは何かというと、『ラクガキを巡る冒険』、文庫版では単行本の内容に大幅な、それこそ作品に対する印象が変わるほどの加筆修正がなされてるんですよね(自分の勘違いだったら申し訳ない)。
 版を重ねるにあたって、もしくは文庫化の際に誤字脱字を修正する、というのはわかります。
 また雑誌に連載されていたものを単行本にする際加筆修正する、というのもわかる。
 でも文庫化の際に大幅に加筆修正をする、内容を変える、というのは止めて欲しいなぁ。
 そんなことをされたら高い金を出して単行本を買う気がしなくなるもの。
 まぁそれだけ作品に対してこだわりがあったのだとは思うけれど、一度出版された作品は決して作者だけのものではないはずだからね。

 3位 『GOTH』
 自分の拙い読書体験の中で、『GOTH』を読んだときほどの衝撃を受けたことはないですね。
 まるで頭をハンマーでぶん殴られたような…?
 でもこの先どれほど乙一の愛読者であり続けたとしてもあの時のような衝撃を受けることはもうないような気がします。

 4位 『暗いところで待ち合わせ』
 この作品も好きですねぇ。
 ただ映画は主人公のアキヒロがなぜか中国人に変更されてて、そのアキヒロが母国の母親に電話する際、なぜか日本語を話すという謎演出があって微妙です。
 
 5位 『手を握る泥棒の話」(『失われる物語』収録)
 この作品も好きだなぁ。
 最後のヒロインの表情が目に浮かぶようです。

 以上5作品です。
 あらためて自分は乙一のどこに魅力を感じたのかについて考えたのですが、誰も思いつかないような奇抜な発想に加え、主人公がスクールカーストの底辺にいる(ことを自覚している)自虐キャラであるところもですね。
 読んでいて共感するというか、応援したくなるというか。
 今の乙一にスクールカースト底辺キャラを生み出せるのかなぁと少し疑問に思いました。
コメント (5)
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