こんな重要なところに、ケミカルアンカーを使って良いのだろうか??
「老朽化」いい言葉だ。何でもかんでも「老朽化」にしておけば責任を回避できるように聞こえてしまう。
35年前のケミカル・アンカーに依存した、笹子トンネルなどの設計と施行が、それへの過信から今回の事故を招いたと思う。(ミーチャンハーチャン)
1975年完成で、1977年に一般車開通。このころまだ、ケミカル・アンカー方式というのは、一般的ではなかった。
私の記憶も同じだ、だから当時ケミカルアンカーの耐久性など「未知数」と言っていいだろう。
そもそも接着剤が何十年も持つ訳がないと言うのが私の感覚だ。
従って、接着が「弱くなって当たり前」という使い方に徹しました。
重要な部分では、笹子トンネルのように「接着力にたよる」使い方はしませんでした。(下図の右)
笹子トンネル崩落の原因は「アンカーボルト」の腐食ではなかった(livedoorニュース)
建設資材業界「アンカーボルトに、ぬれぎぬを着せるな!」
コンクリートの欠陥と手抜き工事 防災建築工学の専門家・三舩康道氏(工学博士、一級建築士)
ところが、こんなものが見つかった!
既存建築物に対する改修工事における、一般的な設計・施工上の条件を示したものらしい
ページ1-3に重要な事が書いてある。
なお、本指針では、あと施工アンカーを長期荷重を負担するような補強に用いることを適用対象外とした。これは、コンクリートの乾燥収縮及びクリープや長期のコンクリートのひび割れ強度の劣化など、あと施工アンカーの引張り及びせん断抵抗機構の経年劣化に関する設計法が存在しない ためである
問題のケミカルアンカーも、「あと施工アンカー」の一種です。
12/13追記
Yamabkkさんからコメントをいただきました。
「インサートを使うべき」とコメントするニュースを見たことがないとおっしゃっています。
さらに、「仮にケミカルアンカー使うなら、 斜めに違う方向に入れた二本のケミカルアンカーで直線的な引き抜き加重とならないような工夫をするのが常識と思います。」と述べています。
おっしゃる通りです。こうする事により、鉄筋コンクリートが大きく欠損しない限り安全です。
Yamabkkさんコメントありがとうございます。