年末から年始にかけて、というより、この何か月か、柔らかものを着る回数が増えたせいか、
紬のときに、身体にうまく馴染みません。
柔らかもののときには、衣紋を抜くようにしていますがーこれが私には結構難しくてーー紬のときには、あまり衣紋を抜かないようにしています。
技術伴わないクセに、こんな風に変えようとするものだから、身体が微妙に戸惑うように思います。
苦労したのは、新しい久米島紬と紅花染め郡上紬。
きものと身体は初対面、の上、それまで柔らかものに馴染んでいた身体が、「ん、誰? この人?」という状態でした。
「ずっと柔らかもので、ワタシ(紬)のこと忘れてたよね」と拗ねたのかもしれません。
きものは、何度も着るうちに、自然に身に添うようになるといいます。
まさに身体もきもの、お互いが「形状記憶」して、紐一本、締めるときにも「おお、そうだった」
と「阿吽(あうん)の呼吸」で寄り添っていくのですね。
きもの友達のRさん、彼女の着付けはいつもきれいで、拝見するたびに、「うん」といえば「すん」という呼吸の良さ、リズムを感じます。
「きょうは、ダメだわ」と言うときでも、私から見れば、きれいな着付け。
彼女、着付けは習っていなくて、すべて自分流なのです。
頭より身体に覚えさせてきたのかもしれません。
習うより慣れろ、と言いますが、まさにきものはそれ。
何度も身に着けているうちに、きものがワタクシの身体を「記憶」してくれるんですね。
7年前、着始めたばかりの頃。襟も合ってないし、お尻周りのひどいこと。
身体は、まだきもの拒否?状態。
私の身体は、いかり肩で典型的な洋服体型のせいか、いくら頭で覚えても最初はまったくNGでした。
大久保信子先生によると、「いかり肩の人は、きものを着たとき肩甲骨を寄せるようにするといいのよ」と仰いますが、これだって、「なるほど」とは思っても、習慣にするのは大変です。
これも、頭に叩き込んでおいて、できるだけ実践してみよう。
色の勉強にしても、本で読んだときにはわかったような気になりましたが、いざ実践となると、頭は真っ白、「まったく記憶にございません」
「トライ&エラー」、「トライ&サクセス」ではないところを鑑みるに、すぐに「サクセス」してはダメなんですね。それでは身体が覚えない~~、よかった
ホント、頭だけではダメだわと、何度も実践して身体に覚えさせなきゃと、この年になって深~く納得した紫苑でした。
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