きものを着るとき、一番のネックは「たくさんのしきたり、ルールがありそうで、それが面倒」という方がいます。
きもののルールってなんだって、改めて考えてしまいました。
というのは、娘の友達の読モ女性が、「きもの着てお出かけしたいのですが~~」なんて言ってきました。
差し上げるきものはあるのですが、「基本的なことを教えて」なんて言われて、「基本ってなんだ」と考えた次第です。
「ルール」なんていろいろ言っていたらメンドウで仕方がないし、相手も求めていないでしょう。
そこで、
①着付けでいえば、最低限のルールは「左前に着ないこと」
②夏は薄物、冬は合わせくらいでしょうか。
この二つに決めました
「着物着たいわあ」と若い人が口にするとき、その意味は「ファッションとしてのきもの」
人と差別化したファッションを身に着けたい。
まあ、あと紋付とかなどのフォーマルのルールなどは、もし必要なら、もっと興味を持ったときに、自分で調べたり、質問したりすればいいと、これは紫苑の判断。
写真は、年末にBSでやっていた「きもの百科」
そんなとき、つくづく感じるのは、「ルール」より「自由」のほうが難しい、ということです。
お茶席には、もう最低限の決まりごとがありますから、一番楽。
ビジネスのときにも、まあ、ファッションですね。
相手によっては、少しきちんと感。
でもこれだって、着物を着ているというだけで喜んでいただける。
メンドウなルールというよりTPOを考えれば自ずから決まる。
洋服だってカジュアル化が進んでいる現在、きものはある程度クリアしていればほとんどの場所でOK。
しきたりやルールを、どのくらい知るのかも、その人次第、いわば「自由」
で、最近実感するのは、この「自由」の難しさ。
「ルール」「しきたり」は必要に応じて覚えればいいけど、「自由」はそういうわけにはいかない。
きもの仲間との着物。
何を着てもいい、となると悩むこと、悩むこと。
「自由」ということは、「その人のセンス勝負」ということ?
「色」を学びはじめて、このセンスを身に着けるのも難しいなと実感している次第です。
そういえば、若いときに「自由からの逃走」(フロム著)なんて本を読んだな。
「自由」には自己責任が伴い自分の頭で考えなくてはいけないので、「自由は怖い」と、逃げたくなる心理があるとかなんとか、そんな本だった。
イラスト描ければ、ルールと自由のあいだで板挟みになる紫苑を描けるんだけど~~。植田正治さんの写真で代用。済みません。真ん中が紫苑(笑)、でも「自由」のほうを向いているわ。
逆にいえば、「きものって最低限のルールさえ押さえておけば、洋服よりおしゃれに見えて、楽は楽」ということ。
ファッションセンスの乏しいワタクシごときでも、この年齢で「おしゃれ」の、末席とはいえ、加えてもらえるようになったのは、ひとえにきもののお蔭です(感謝。御礼)
娘の友達、わが家で「きもの遊び」したいそうです。(着付けというには~~)
はい、ぜひ。
「決まりとかいろいろあるけど、でも、それだってファッションの場合自由、自分で決めればいいんだよ」と言うことにいたしましょう。
「習うより慣れる」がファーストステップ。
いまどきの若い人、センスあるから、ワタシと違って、自由をどんどん楽しめることでしょう。
いいなあ、ワタシも若い時からもっと自由に着たかった~~。
自由に着れなくてふてくされ気味?
でも、若い人がきものの興味を持ってくれるのは、嬉しいわあ。
ぜひ一緒にお出かけいたしましょう。
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