カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

「短歌のドア」雑感

2015-06-05 09:32:38 | 本と雑誌
 晴耕雨読などと言っていると、この梅雨の時期さしずめ毎日読書ということか。

 
 「短歌のドア」加藤治郎(著)2013.2角川学芸出版(刊)

 五・七・五の17音字とか五・七・五・七・七の31音字などに約束事を課し、その枠内に置いて情景や思いを伝えるという手法を編み出し、今に伝える古人の偉業に感心する。

 短歌も俳句も明治以降キッチリした枠をはめることで独特の発展を遂げてきた。

 私的には、特定の手法に対する権威付けか文芸の盆栽化のような島国向けのような空気も感じるのだが・・・。

 枠をはめ損なった川柳は後塵を拝するようになってしまった印象は否めない。

 しかしここにきて、音字の数に拘らない前衛的な句や、写生や季語を無視した俳句などが登場しつつあるし、口語による短歌も「サラダ記念日」に代表される新しい表現法が台頭してきた。

 短詩系の文芸はいま、ネット社会の広がりも含めて、独りよがりか大衆化かの混乱期なのだろう。

 こっちの本を読んでナルホドね。あっちを読んでナルホドね。

 私の頭は孵化することもない抱卵期を迎えている。

 「自由律などと自由にタガをはめ」

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コメント
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