スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

峻峰剱賞&親和性

2008-06-22 19:06:24 | 競輪
 富山記念2日目優秀(動画)の峻峰剱賞。徹底先行タイプが不在という選手にとっても予想する側にとっても難しい一戦となりました。
 並びですが関東は山口に小橋正義がつける形となって4分戦。前は小橋秀幸選手。志智選手が3番手,5番手に石毛選手,8番手に山口選手という形から,山口選手が残り2周のバックで3番手まで上昇,志智選手は引いていきました。ここを外から石毛選手が上がっていき,打鐘ではこのラインが青森まで叩ききって先行。青森,関東,中部で一列棒状でしたが,ホームで志智選手が山口選手の内へ斬り込み,そこから外へ出して捲り発進。有賀選手は離れました。小橋秀幸選手は合わせられず,飯田選手の牽制も凌いで志智選手が捲りきって1着。飯田選手の牽制に乗じるように志智選手に切り替えた法月選手が2着。山口選手は不発でしたが,小橋正義選手が大外を伸びて3着になっています。
 志智選手は道中は失敗した感じもありますが,いいタイミングで発進していき,そこからは強かったです。ラインが3人ということで石毛選手が先行になったと思いますが,現状は1周半の先行では厳しいようです。ただ,叩いてくるようなラインがあったとも思えませんので,もう少しゆっくり踏んでもよかったかもしれません。

 光なり電子なりを粒子として考えることがそれらを静止したものとしてみる視点であり,波として考えるということがそれらを運動しているものとしてみる視点であるという,運動と位置に関する僕の哲学的仮説が正しいとすれば,量子力学が,電子を波として考える場合にはその位置を確定することができないと結論付けていることが,実はスピノザの哲学における実在論とある親和性を有しているように僕には思えます。なぜならこれは,電子が運動している限りでは,その電子が存在している位置を確定することができないという意味を示すのですが,スピノザの実在論においては,運動している物体はある特定の位置を占めないために,それがある位置にあるということはできないということになっていて,このふたつの結論の間には似た部分があるように思えるからです。
 もちろん実際には,量子力学はそうした電子の位置を,確率で示そうとします。たとえ確率ではあってもそれを示そうとすることは,運動している電子の位置を示すことができる,あるいは別のいい方をするなら,運動している電子もある特定の位置を占有していると基本的には考えていることになります。しかしこれはあくまでも量子力学を哲学的観点から考察した場合に生じてくる帰結であって,単に量子力学としてみるならば,電子の位置はやはり確定できないのです。そしてスピノザの実在論の立場からすれば,それは確定できない方が自然であるということが帰結してくるのです。
コメント
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