スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スポニチ盃アフター5スター賞&球の場合

2011-09-01 18:49:36 | 地方競馬
 ここが転入初戦となる馬が5頭もいた火曜の第18回アフター5スター賞。おそらく上位人気になった筈のフジノウェーブが競走除外で15頭。
 発馬がよかったのはフジマサメモリー。しかし速力と枠順の差もあり,ブリーズフレイバーが難なく先手を奪うと2番手にはコアレスピューマ。久々の短距離戦でしたがマグニフィカもこれに続き,クラフィンライデンと内に潜り込んだダイワシークレットという隊形。前半の600mは34秒0のハイペースに。
 直線に入って粘る前2頭の間を突いたのがダイワシークレットでこれが先頭に。しかしこれの直後にいたタカオセンチュリーが豪快な伸び脚で外から交わして優勝。ダイワシークレットが2着。最後尾から大外を強襲したモアザンスマートが3着。JRAからの転入馬による上位独占となりました。
 優勝したタカオセンチュリーはJRA5勝。オープンでも2回の2着があり,実績はメンバー中最上位。ただ,1200mはただの1度も走ったことがなく,距離適性が最大の問題でした。わりと鮮やかに勝って,新境地の開拓といったところ。もちろんもっと長い距離でも対応は可能な筈。8歳馬ですから大きな上積みは期待できないでしょうが,南関東重賞レベルであれば,もう少しの間は優勝候補の一角を担うことになりそうです。父はテイエムオペラオー,フロリースカップモンテホープの分枝で,母の従弟に2000年の阪神スプリングジャンプを勝ったファンドリロバリー
 騎乗した大井の柏木健宏騎手は一昨年のローレル賞以来の南関東重賞2勝目。管理することになった大井の松浦裕之調教師は2007年の東京記念以来のこちらも南関東重賞2勝目。

 それではここからは,具体的にある人間の精神mens humanaによる事物の認識cognitioを題材として考察を進めていくことにします。最初に採用するのはスピノザが『知性改善論Tractatus de Intellectus Emendatione』の(七二)で言及しているもので,半円がその直径を中心に回転するということによって形成されるような球の観念ideaです。
                         
 このような仕方である人間の精神のうちに球の観念が生じるとき,これをマシュレがこの人間の精神の能動actio Mentisとみなすか精神の受動passioとみなすかといえば,おそらく精神の能動とみなすであろうと僕は思います。その根拠というのは,この半円の回転というのが,この人間の精神のうちに,純粋な思惟作用としてのみ生じていると考えられるからです。マシュレがそういういい方を好むか好まないかということを別にしていい換えるなら,この思惟作用に対応するような,延長の属性Extensionis attributumにおける同一個体が,回転している半円ではなくて,この思惟作用をなすときに生じている人間の身体運動であるからです。こういう場合には,マシュレはそれを人間の精神の能動であると考えると思われるのです。
 半円がその直径を中心に一回転するということは,半円の本性essentiaのうちには含まれていません。一方,現実的に物体corpusとして球が存在する場合に,その球がこのようにして生じたというものでもありません。したがってこの半円の回転というのは,物体としての半円が運動するという延長作用ではなくて,むしろこうしたことを認識する人間の思惟作用であるといえるわけです。ただし,これについては後でも詳しく説明することになるでしょうが,事前にひとつだけ注意しておいてほしいのは,僕がこれを精神の能動であるとマシュレはみなすであろうというとき,客観的有esse objectivumすなわち観念として実在するような半円を回転させるということだけを指示してそういっているわけではありません。あくまでも,この思惟作用によってこの人間の精神のうちに球の観念が形成されるというところまでを含んで,それを精神の能動とみなすであろうということです。というか,僕がマシュレがそうみなすという根拠は前半の部分の方に力点を置きます。ただ,それだけをもってしてこれを精神の能動といってしまうと,明らかに別の問題が発生しますので,その混乱を避けるための措置をこの段階では講じておくということです。
コメント
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