昨晩の第23回京成盃グランドマイラーズ。
大外枠でしたが抜群の加速力でサルサディオーネがハナへ。2番手はカジノフォンテン,キャプテンキング,リッカルドの3頭。5番手にウェイトアンドシーとグレンツェント。7番手にアンサンブルライフ。8番手にリンゾウチャネル。一時的にサルサディオーネのリードが広がる場面はありましたが,この8頭は一団。ここから3馬身の差が開き,コパノチャーリー,サダムリスペクト,センチュリオン,ベンテンコゾウという順で続きました。前半の800mは48秒9のミドルペース。
サルサディオーネに積極的に並び掛けていったのはキャプテンキング。この2頭の併走の後ろはカジノフォンテンとリッカルドで,外からグレンツェントが追い上げる形で直線へ。この時点でこの5頭と6番手以下は少し離れてしまいました。サルサディオーネはキャプテンキングを振り切り,ここでキャプテンキングは脱落。内を回って少し外に出てきたカジノフォンテンがサルサディオーネに並んでいくと,この2頭が後ろを離して優勝争い。最後は外から前に出たカジノフォンテンが優勝。サルサディオーネがクビ差で2着。外から追ってきたグレンツェントは最後まで前の2頭に追いつくことができず,半馬身差で3着。
優勝したカジノフォンテンは南関東重賞初勝利。昨年はクラシックの王道路線を走り,大崩れはなし。秋に復帰し条件戦を4連勝。2着馬との差が,2秒9,2秒6,2秒5,8馬身といずれも圧勝。川崎マイラーズは5着でしたが,すぐに巻き返しました。条件戦と南関東重賞ではレベルが違うため,前走は十分に力を発揮できなかったのが,そのレベルとの戦いを経験することで力を出せたということでしょう。本来は逃げた方がいい馬だと思われ,同様に逃げれば強いサルサディオーネを競り負かしたのは評価に値するでしょう。父は2008年にピーターパンステークスを勝ったカジノドライヴ。母は2002年にスパーキングレディーカップ,2003年にエンプレス杯,2005年に報知グランプリカップとTCKディスタフに勝ったジーナフォンテン。
騎乗した船橋の張田昂騎手はデビューから7年で南関東重賞初勝利。管理している船橋の山下貴之調教師は開業から4年7ヶ月で南関東重賞初勝利。
スピノザが書簡九の中で実体substantiaについて言及している部分に関しては,よく注意して解釈することが必要だと僕は思っています。
スピノザは第一部定理一〇備考の冒頭で,ある属性attributumと別の属性が実在的に区別されても,それらふたつの属性が異なった実体の本性essentiaを構成するとは限らないという主旨のことをいっています。また,第一部定理一二は,実体を属性によって分割可能であると考えてはならないという意味のことをいっています。これらのことが意味しているのは,複数の属性によって本性を構成される実体がある,少なくともあり得るということです。現に『エチカ』では,第一部定義六で無限に多くの属性からなる実体substantiam constantem infinitis attributisと定義されている神Deumが,第一部定理一一において存在すると言明されています。つまりスピノザは,実体が,唯一の属性によって本性を構成されるものであるというようには考えていません。
このあたりの事情は,書簡九では説明されていません。これは,こうした事情については説明しなくても構わないということをスピノザは前提することができたからです。この書簡はシモン・ド・フリースSimon Josten de Vriesに,より正確にいうならフリースを代表とした講読会のメンバーに対して送られたのですが,かれらはそうした事情については分かっていたのです。なぜなら講読会というのは『エチカ』の草稿の講読会で,第一部定理一〇備考というのが存在したかは不明ですが,第一部定義六とか第一部定理一一および第一部定理一二は存在していたと考えるべきであって,講読会のメンバーはそれを読んでいたに違いないからです。
ところが,実体をただひとつの属性からなるものであると解するという定義Definitioを,十分に理解できるがゆえによい定義であるとスピノザがいうときには,それはスピノザが実体をどのように考えているのかということとはおそらく関係がないのです。僕は『〈内在の哲学〉へ』の議論には,この点についてある種の混同が含まれている可能性があるように思えるのです。確かにスピノザは,この種の定義は真理veritasと無関係であっても構わないといっているのですが,それはスピノザが例示した定義が真理ではないということではないのです。
大外枠でしたが抜群の加速力でサルサディオーネがハナへ。2番手はカジノフォンテン,キャプテンキング,リッカルドの3頭。5番手にウェイトアンドシーとグレンツェント。7番手にアンサンブルライフ。8番手にリンゾウチャネル。一時的にサルサディオーネのリードが広がる場面はありましたが,この8頭は一団。ここから3馬身の差が開き,コパノチャーリー,サダムリスペクト,センチュリオン,ベンテンコゾウという順で続きました。前半の800mは48秒9のミドルペース。
サルサディオーネに積極的に並び掛けていったのはキャプテンキング。この2頭の併走の後ろはカジノフォンテンとリッカルドで,外からグレンツェントが追い上げる形で直線へ。この時点でこの5頭と6番手以下は少し離れてしまいました。サルサディオーネはキャプテンキングを振り切り,ここでキャプテンキングは脱落。内を回って少し外に出てきたカジノフォンテンがサルサディオーネに並んでいくと,この2頭が後ろを離して優勝争い。最後は外から前に出たカジノフォンテンが優勝。サルサディオーネがクビ差で2着。外から追ってきたグレンツェントは最後まで前の2頭に追いつくことができず,半馬身差で3着。
優勝したカジノフォンテンは南関東重賞初勝利。昨年はクラシックの王道路線を走り,大崩れはなし。秋に復帰し条件戦を4連勝。2着馬との差が,2秒9,2秒6,2秒5,8馬身といずれも圧勝。川崎マイラーズは5着でしたが,すぐに巻き返しました。条件戦と南関東重賞ではレベルが違うため,前走は十分に力を発揮できなかったのが,そのレベルとの戦いを経験することで力を出せたということでしょう。本来は逃げた方がいい馬だと思われ,同様に逃げれば強いサルサディオーネを競り負かしたのは評価に値するでしょう。父は2008年にピーターパンステークスを勝ったカジノドライヴ。母は2002年にスパーキングレディーカップ,2003年にエンプレス杯,2005年に報知グランプリカップとTCKディスタフに勝ったジーナフォンテン。
騎乗した船橋の張田昂騎手はデビューから7年で南関東重賞初勝利。管理している船橋の山下貴之調教師は開業から4年7ヶ月で南関東重賞初勝利。
スピノザが書簡九の中で実体substantiaについて言及している部分に関しては,よく注意して解釈することが必要だと僕は思っています。
スピノザは第一部定理一〇備考の冒頭で,ある属性attributumと別の属性が実在的に区別されても,それらふたつの属性が異なった実体の本性essentiaを構成するとは限らないという主旨のことをいっています。また,第一部定理一二は,実体を属性によって分割可能であると考えてはならないという意味のことをいっています。これらのことが意味しているのは,複数の属性によって本性を構成される実体がある,少なくともあり得るということです。現に『エチカ』では,第一部定義六で無限に多くの属性からなる実体substantiam constantem infinitis attributisと定義されている神Deumが,第一部定理一一において存在すると言明されています。つまりスピノザは,実体が,唯一の属性によって本性を構成されるものであるというようには考えていません。
このあたりの事情は,書簡九では説明されていません。これは,こうした事情については説明しなくても構わないということをスピノザは前提することができたからです。この書簡はシモン・ド・フリースSimon Josten de Vriesに,より正確にいうならフリースを代表とした講読会のメンバーに対して送られたのですが,かれらはそうした事情については分かっていたのです。なぜなら講読会というのは『エチカ』の草稿の講読会で,第一部定理一〇備考というのが存在したかは不明ですが,第一部定義六とか第一部定理一一および第一部定理一二は存在していたと考えるべきであって,講読会のメンバーはそれを読んでいたに違いないからです。
ところが,実体をただひとつの属性からなるものであると解するという定義Definitioを,十分に理解できるがゆえによい定義であるとスピノザがいうときには,それはスピノザが実体をどのように考えているのかということとはおそらく関係がないのです。僕は『〈内在の哲学〉へ』の議論には,この点についてある種の混同が含まれている可能性があるように思えるのです。確かにスピノザは,この種の定義は真理veritasと無関係であっても構わないといっているのですが,それはスピノザが例示した定義が真理ではないということではないのです。