スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

罪の意識&2023年9月の通院

2024-01-26 19:43:38 | 歌・小説
 『ドストエフスキー 黒い言葉』では,かつて僕が小説の中に入ることというテーマで読解しようとしたことと関連することがいわれています。
                                        
 亀山郁夫によれば,ドストエフスキーは処女作の『貧しき人びと』から『虐げられた人びと』に至るまでは,物語の作り手として物語の外部に立っていました。『貧しき人びと』は手紙のやり取りがそのまま小説になっています。また『虐げられた人びと』は主人公が作家であって,その意味ではドストエフスキーに近いということはできますが,この作家はかつて僕がいったように無能な作家なのであって,ドストエフスキーが自己投影しているような作家ではありません。
 ところが次の『死の家の記録』およびその次の『地下室の手記』になると,ドストエフスキーは積極的に作家としての私という存在を小説の内部に組み入れるようになったのだと亀山はいいます。とくに『死の家の記録』というのはかなり変わった小説構造をもっています。この小説には主人公がいて,ゴリャンチコフといいます。このゴリャンチコフが小説の第一部では自ら語る形式を採用しているのですが,第二部に入ると,小説の語り手としての役割を放棄し,作者であるドストエフスキーに譲るような形式となっています。この小説は監獄の中の出来事の一部始終であって,基本的にドストエフスキーが監獄で体験したことがベースとなっていますから,このこと自体は不自然ではありません。むしろドストエフスキーは小説という形態を採用せず,単に自身の手記ととしてこれを書くということもできたからです。ドストエフスキーが小説として書いたのは,この中には実際には創作が混在しているからですが,書き連ねていくうちに,それでは収まりがつかないようになったのではないかと推測されます。
 亀山はこれを,書いているうちにドストエフスキーに罪の意識が顕在化してきたからだというようにみています。そしてそれは,ゴリャンチコフが自身の罪に対して罪の意識を感じていないことから明らかだといっています。ゴリャンチコフは妻を殺したことで服役したのですが,そうした罪の意識は,その罪を犯していないドストエフスキー自身にはなかったからです。

 9月23日,土曜日。午後2時20分にお寺の奥さんから電話がありました。これは翌日の彼岸会の連絡でした。
 9月24日,日曜日。彼岸会の当日でしたので,お寺に行きました。
 9月25日,月曜日。内分泌科の通院の日でした。
 病院に到着したのは午後2時25分でした。この日は中央検査室で僕の前に採血を待っている患者が11人もいました。これくらいの時間に行きますとだれも待っていないというケースもあるくらいですからこれは異例です。どうも,順番を表示する機器に故障が生じていたようで,その影響で採血ができないという時間帯があったため,その間に採血を待っていた患者が滞留してしまったようです。当然のようにまず採尿をしてそれから注射針の処理,そして採血という順番にしましたが,診察の予約は午後3時でしたので,僕の採血が終わったらもうその時刻が迫っていました。いつもは缶コーヒーでも飲んでゆっくりしているのですが,この日はそのまま内分泌科の受付に向かいました。
 診察が始まったのは午後3時半でした。これは僕の前に診察を待っていた患者が多かったというよりも,採血の終了が診察開始時刻の直前になってしまったので,その結果が出るのにいくらかの時間を要したという影響が大きかったように思います。
 HbA1cは6.7%でした。8月の通院のときよりも低下していたことになります。インスリンの注射量については何も変更していませんから,やはり気候の影響が大きかったように思います。低血糖は全体の4.3%で,これはやや多めです。最も割合が多かったのが朝食前だったこともあり,また持続効果型のインスリンであるトレシーバの注射量を1単位減じることになりました。7月に12単位から11単位にしていますので,この日の夜からは10単位,0.1㎎にしたことになります。
 ほかに出ていた異常はひとつで,アルブミンです。下限の4.1g/㎗を下回る3.9g./㎗です。8月は異常がありませんでしたが,7月以来またこの異常が出たことになります。
 薬局に寄って帰りました。インスリンも注射針も在庫がありました。帰宅したのは午後4時45分でした。

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