久しぶりに造形したいと思って秋葉原のヨドバシカメラに行ってみた。
○Mrクレイ 情景用
GSIクレオスがMrクレイっていうのを発売しているらしいんだけど、残念ながらヨドバシ秋葉の実店舗にはなくて、Mrクレイ情景用っていうのはあった。
んでもって、Mrクレイ情景用っていうのは、Mrクレイとは異なる物らしくて、乾燥させると耐水性を発揮するとか書いてある。
練った感じが独特で、少し固いという以外に一度表面になった面同士を接合させようとしても、いくら練っても接合面が馴染まなくて、練れば練る程クラスタ状に分離しちゃってなかなか均一になってくれないので。最初に練る作業は結構手間が掛かる。 でも粘土系材料の場合は一通り形にしたら乾燥時間が結構空くので、他の材料を乾燥させている時間に水を加えて練りまくっておけば良いとは思う。
独特の粘りがあるので、成形中にヒビ割れは出ないんだけど、接合面が消えてくれないので造形用としてはあんまり向いてない気がする。 そもそも「情景用」だし。
乾燥前の粘土状だと接着性が悪いんだけど、一旦乾燥させたものに後から盛る分には接着性は悪くない。しかも強度もそこそこあって、切削性も悪くないので、手指のような繊細なものを削り出すには良さそうな感じ。 接着方法については後述。
乾燥は若干遅い方みたい。
○ソフトファンド
名前の通り柔らかいファンドでした。
伸びが良くて乾燥後の強度もあるので今回買ってきた中では一番使いやすいと感じましたね。あと3っつくらい買ってこようかと思ってる。
ソフトなだけにコシはあんまりないので、他の素材で芯を作ってから盛るのには最適。 接着性も良い。
○プチフォルモ
フォルモも買ってきたんだけど、まだ開封していない。 プチフォルモは一般的な石粉粘土と比べると石粉成分が若干少ない感じで、多少紙粘土寄りっていう感触。 コシはソフトファンドよかあるので中空芯(後述)を作るのには重宝している。
○紙粘土
石粉成分が入っておらず、コシがないのであんまり薄造りも出来ないこともあって乾燥に時間がかかるかな。乾燥後は削ろうが水で均そうが繊維のケバがなくならないので表面仕上げが出来ない。ただ、他の素材と比べて安価なので、大物を作る時の芯くらいには使えるかも。 完全乾燥させれば強度や剛性は石粉粘土とほとんど同じかな。
○軽量粘土系(買ってすらいないが。)
Mrクレイ(造形用の方ね)なんかもそうなんだけど、軽量粘土と呼ばれるものは発泡樹脂的な材料が混ぜてあるらしくて、押すと戻ってくる弾力性があるので、おいらは基本的に避けている。 乾燥は速いらしいんだけど、乾燥後の剛性が出ないらしいのに、やたらと高価だったりもするし。 どうも造花みたいなものを一発で作るための素材らしくて、フィギュア造形には向いてないんじゃないだろうか。
*:乾燥後の接着
既に乾燥させた物に粘土を盛る場合、指先程度の少量を接着面に強くなすりつけてから盛ると乾燥後に接着性が良い。Mrクレイ情景用は乾燥後に耐水性を発揮するそうだけど、接着性は悪くなく、ナイフで削っても接着面の強度が特に悪いという傾向は見られなかった。
充分に乾燥させた紙粘土などの場合、表面になすりつけてもくっつきづらい場合があるけど。こういう時は少量の水をつけてからなすりつけてやると良いと思う。
*:中空芯
粘土造形の教科書的には、発泡スチロールを削ったものを芯にするのが一般的なんだけど。水分を透過しない素材を芯に使ってしまうと水分が芯の方に溜まってしまって乾燥に時間がかかる傾向があるので、おいらの場合はプチフォルモなどをパイプ状や半球状にしたものを芯にして、ある程度形になるまでは穴を塞がないように盛り付けている。
半球状に成形する時は、和菓子職人さんが饅頭作る時のようにつねるように延ばすと丸くなってくれるので、参考にすると良いかも。
乾燥させる時に、ただテーブルの上に置いて乾燥させると、接触している部分が乾かないとか、半球状を伏せて置いておくと中が乾かないので。 おいらの場合はスーパーで段ボールを貰って来て2cmくらいに細長く切ったものを糊でくっつけた乾燥台を使っている。 念のため言っておくけど、切る方向を間違えるとあんまり意味がないので注意。
Fig:
また、半球状の端が平らじゃないと、乾燥中に変形してきちゃうので、成形したら端はハサミで平らに切ってから伏せるように置いて乾燥させると良いよ。
成形した際にヒビ割れや隙間が残っていると、その部分から乾燥して著しく強度が低下してしまうので、成形する時にはヒビや隙間が出ないようにしておいた方が良いと思う。 芯なしで一気に形を出してしまおうとすると、どうしてもヒビ割れが生じたりするので、手順を踏んで少しずつ地道に形を近付けてゆくようにすると良い。 そうしないと仕上げ段階でいきなり鼻や指が欠けてしまったりするので悲しい。
◇追記:段ボール製乾燥台をアップデートしてみた。
段ボールを裏表に切れ目を入れて曲げ
両端を固定した。
何でもいいけどストロボ焚いたら逆に暗い。
◇続追記
アーチスタフォルモを開封したんだけど モソモソしていて滑らかさがない
もしかするとプチフォルモより悪いかも
今回買った中ではプチフォルモとソフトファンドが使い易かったと思う。
◇続・続追記
アーチスタフォルモを使っていて気付いたんだけど、ゆっくりと応力をかけるとボソボソになっちゃうんのに、手早くサササと撫でてやると表面が滑らかになる。 とはいえ、思うようには形にならないので苦手なのは同じことなんだけど。
◇続・続・続追記
その後ニューファンドっていうのを試しに買ってきたんだけど、全く接着力がないのでビビった。 むしろ型取りに使えるんじゃねぇかって勢いでくっつかないのだ。 接着面にソフトファンドをなすりつけてから盛るとくっついた。 ちょっと独特な使い心地だったよ。 単体での盛りが効かないので、細かい部品作るのにも使えそうにないし、今のところ芯くらいにしか用途が思い付かない。
Ende;
○Mrクレイ 情景用
GSIクレオスがMrクレイっていうのを発売しているらしいんだけど、残念ながらヨドバシ秋葉の実店舗にはなくて、Mrクレイ情景用っていうのはあった。
んでもって、Mrクレイ情景用っていうのは、Mrクレイとは異なる物らしくて、乾燥させると耐水性を発揮するとか書いてある。
練った感じが独特で、少し固いという以外に一度表面になった面同士を接合させようとしても、いくら練っても接合面が馴染まなくて、練れば練る程クラスタ状に分離しちゃってなかなか均一になってくれないので。最初に練る作業は結構手間が掛かる。 でも粘土系材料の場合は一通り形にしたら乾燥時間が結構空くので、他の材料を乾燥させている時間に水を加えて練りまくっておけば良いとは思う。
独特の粘りがあるので、成形中にヒビ割れは出ないんだけど、接合面が消えてくれないので造形用としてはあんまり向いてない気がする。 そもそも「情景用」だし。
乾燥前の粘土状だと接着性が悪いんだけど、一旦乾燥させたものに後から盛る分には接着性は悪くない。しかも強度もそこそこあって、切削性も悪くないので、手指のような繊細なものを削り出すには良さそうな感じ。 接着方法については後述。
乾燥は若干遅い方みたい。
○ソフトファンド
名前の通り柔らかいファンドでした。
伸びが良くて乾燥後の強度もあるので今回買ってきた中では一番使いやすいと感じましたね。あと3っつくらい買ってこようかと思ってる。
ソフトなだけにコシはあんまりないので、他の素材で芯を作ってから盛るのには最適。 接着性も良い。
○プチフォルモ
フォルモも買ってきたんだけど、まだ開封していない。 プチフォルモは一般的な石粉粘土と比べると石粉成分が若干少ない感じで、多少紙粘土寄りっていう感触。 コシはソフトファンドよかあるので中空芯(後述)を作るのには重宝している。
○紙粘土
石粉成分が入っておらず、コシがないのであんまり薄造りも出来ないこともあって乾燥に時間がかかるかな。乾燥後は削ろうが水で均そうが繊維のケバがなくならないので表面仕上げが出来ない。ただ、他の素材と比べて安価なので、大物を作る時の芯くらいには使えるかも。 完全乾燥させれば強度や剛性は石粉粘土とほとんど同じかな。
○軽量粘土系(買ってすらいないが。)
Mrクレイ(造形用の方ね)なんかもそうなんだけど、軽量粘土と呼ばれるものは発泡樹脂的な材料が混ぜてあるらしくて、押すと戻ってくる弾力性があるので、おいらは基本的に避けている。 乾燥は速いらしいんだけど、乾燥後の剛性が出ないらしいのに、やたらと高価だったりもするし。 どうも造花みたいなものを一発で作るための素材らしくて、フィギュア造形には向いてないんじゃないだろうか。
*:乾燥後の接着
既に乾燥させた物に粘土を盛る場合、指先程度の少量を接着面に強くなすりつけてから盛ると乾燥後に接着性が良い。Mrクレイ情景用は乾燥後に耐水性を発揮するそうだけど、接着性は悪くなく、ナイフで削っても接着面の強度が特に悪いという傾向は見られなかった。
充分に乾燥させた紙粘土などの場合、表面になすりつけてもくっつきづらい場合があるけど。こういう時は少量の水をつけてからなすりつけてやると良いと思う。
*:中空芯
粘土造形の教科書的には、発泡スチロールを削ったものを芯にするのが一般的なんだけど。水分を透過しない素材を芯に使ってしまうと水分が芯の方に溜まってしまって乾燥に時間がかかる傾向があるので、おいらの場合はプチフォルモなどをパイプ状や半球状にしたものを芯にして、ある程度形になるまでは穴を塞がないように盛り付けている。
半球状に成形する時は、和菓子職人さんが饅頭作る時のようにつねるように延ばすと丸くなってくれるので、参考にすると良いかも。
乾燥させる時に、ただテーブルの上に置いて乾燥させると、接触している部分が乾かないとか、半球状を伏せて置いておくと中が乾かないので。 おいらの場合はスーパーで段ボールを貰って来て2cmくらいに細長く切ったものを糊でくっつけた乾燥台を使っている。 念のため言っておくけど、切る方向を間違えるとあんまり意味がないので注意。
Fig:
また、半球状の端が平らじゃないと、乾燥中に変形してきちゃうので、成形したら端はハサミで平らに切ってから伏せるように置いて乾燥させると良いよ。
成形した際にヒビ割れや隙間が残っていると、その部分から乾燥して著しく強度が低下してしまうので、成形する時にはヒビや隙間が出ないようにしておいた方が良いと思う。 芯なしで一気に形を出してしまおうとすると、どうしてもヒビ割れが生じたりするので、手順を踏んで少しずつ地道に形を近付けてゆくようにすると良い。 そうしないと仕上げ段階でいきなり鼻や指が欠けてしまったりするので悲しい。
◇追記:段ボール製乾燥台をアップデートしてみた。
段ボールを裏表に切れ目を入れて曲げ
両端を固定した。
何でもいいけどストロボ焚いたら逆に暗い。
◇続追記
アーチスタフォルモを開封したんだけど モソモソしていて滑らかさがない
もしかするとプチフォルモより悪いかも
今回買った中ではプチフォルモとソフトファンドが使い易かったと思う。
◇続・続追記
アーチスタフォルモを使っていて気付いたんだけど、ゆっくりと応力をかけるとボソボソになっちゃうんのに、手早くサササと撫でてやると表面が滑らかになる。 とはいえ、思うようには形にならないので苦手なのは同じことなんだけど。
◇続・続・続追記
その後ニューファンドっていうのを試しに買ってきたんだけど、全く接着力がないのでビビった。 むしろ型取りに使えるんじゃねぇかって勢いでくっつかないのだ。 接着面にソフトファンドをなすりつけてから盛るとくっついた。 ちょっと独特な使い心地だったよ。 単体での盛りが効かないので、細かい部品作るのにも使えそうにないし、今のところ芯くらいにしか用途が思い付かない。
Ende;