藪の中から音がする
いや 別に怪談ではない
白昼の枯れた草藪の中からカサコソと音がするのだ
何の音だろうとジッと見つめてみるんだけど
藪というのは空間周波数が高くて情報量が多すぎて何がなにやらサッパリ認識できない
カヤネズミかな?
ノラネコかな?
ヘビの可能性もなくはないので藪の中に踏み入れる勇気はない
動くものがある
正体はシジュウカラだった
藪の中なのだが 距離は3メートル程度で結構近い
藪の手前は河川敷の道路で ひっきりなしに歩行者や自転車が通過しているのだが
誰も藪の中には入っていかないので 藪の中ならシジュウカラはヒトとの距離が近くても襲われないと安心しているようなのだ
ところが肉眼では見えているのにカメラを向けるとなかなか識別できなくてピントも合わせられない
見えているのに撮れないのが何だか悔しくて 30分くらい粘ってみたら なんとか写った
35mmレンズしか持ってなかったのでこの程度の鮮明度だが
シジュウカラは枯れたススキらしき茎を毟って 中の何かを食べているように見える
茎の中に虫でもいるのだろうか
夢中になって何かを食べている間は狙いを定めることができた
映画か何かの撮影をしてたらしい
演者さんもいたけど 肖像権的に問題がありそうなので撮らなかった
Ende;