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RESCUE-Japan Registry2の論文が掲載されました!

2018年04月25日 | 脳梗塞
我が国の脳主幹動脈閉塞症(脳の太い血管が詰まった状態)の治療実態調査であるRESCUE-Japan Registry2の論文が米国心臓協会の医学雑誌、JAHA (Impact Factor: 5.117)に掲載されました!
http://jaha.ahajournals.org/content/7/9/e008796
この研究では、発症後24時間以内の脳主幹動脈症患者さんが受けた治療法と、その結果(血管の再開通、症状の改善度など)を解析して、血管内治療の有効性を幅広い患者について分析しました。その結果、血管内治療を実施すると発症3ヵ月後に介助なしに自立した生活ができる患者の割合が44%高くなり、死亡率も25%低くなる結果が得られました。
また、軽症患者や脳梗塞が広い患者に対しても血管内治療で、予後が改善することが示唆されました。
このように本研究においては、これまでにない新しい情報が多く含まれていました。今後はこの結果をもとにさらに研究を加速させていきたいと思います。
本研究にご協力いただいた皆様に心から御礼申し上げます。


The paper of RESCUE-Japan Registry2, a prospective registry at 46 centers, was published in JAHA (Impact Factor: 5.117)!
http://jaha.ahajournals.org/content/7/9/e008796
In this registry, eligible patients were those who were aged 20 years or older, with acute cerebral large-vessel occlusion, and who were hospitalized within 24 hours of the onset.
Our registry of real-world patients demonstrated that EVT reduced the disability measured at 90 days in patients with acute LVO (44%), and mortality (25%). Also, EVT was effective in patients with low NIHSS score and with low ASPECTS.
Thus, the report included many new information. Based on these results, we would like to accelerate our next study.
We deeply thank to all Investigators of the RESCUE-Japan study.


コメント (2)
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