脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

You tube 第13弾 脳ドック 実際の様子は?

2024年06月26日 | 報道・出版関係

前回、脳ドックについて紹介した後、実際にはどんな感じですか?と聞かれることがありました。

このため、今回は私たちの関連施設にお願いして取材をさせていただきました。

https://www.youtube.com/watch?v=L25yTCa1p-8

今回はまごころ脳神経クリニックにご協力いただき、動画の公表を承諾してくださった医療関係の方に検査を受けていただきました。

まだMRI検査を一度も受けたことがなく、ご不安な方もおられると思います。そのような方はぜひこの動画をご覧いただきたいと思います。

ただ、今回の方はそのまま検査できましたが、閉所恐怖症の方は飲み薬や注射をして眠っていただいた状態で検査をしています。

もしご不安が強い方は下記までご連絡ください。検査をお受けになるサポートをいたします。

stroke_buster@mail.goo.ne.jp

ぜひ勇気を出して検査をしてみてください!

 

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脊髄梗塞について

2024年06月14日 | トピックス

NHKの「おかあさんといっしょ」で「体操のお兄さん」として長く活躍された佐藤弘道さんが、脊髄梗塞を発症されたと報道されました。

この病気について質問を受けますので、簡単にまとめます。

 

1. 脊髄とは?

 脊髄というのは脳から全身に連絡を送る神経の束のようなもので、太さは約1センチくらいです。

 首から腰まで背骨(脊柱)の中を走っており、そこから神経が分かれて、手足などに連絡を送っています。

2. 脊髄梗塞とは?

 この脊髄は主に大動脈という太い血管から分かれた沢山の枝から栄養されています。これらの血管が詰まると、脊髄に血液が流れなくなり、脊髄が障害されてしまいます。

 脊髄梗塞の頻度は低く、脳卒中の1/50-1/100の頻度とされています。

3. 脊髄梗塞の原因は?

 原因には以下のようにさまざまなものがあります。

  1. 動脈硬化:動脈の壁が硬くなり、血管が詰まる。
  2. 血栓や塞栓:血管内に血の塊(血栓)ができたり、他の部位から血栓が流れ込んで血管が詰まる。
  3. 外傷:脊髄やその周囲の血管に物理的な損傷が加わる。
  4. 血管炎:血管の炎症によって血管が詰まる。
  5. 手術:大動脈の手術によって脊髄への血管が詰まる。
  6. 原因不明

4. 脊髄梗塞の症状は?

 前述のように障害された位置と範囲によって異なりますが一般的には以下のようになります。

  • 突然の背中や腹部の痛み
  • 腰のあたりが障害されると下半身の筋力低下や麻痺、頚部が障害されると首から下の広い範囲の障害
  • 感覚の喪失や異常感覚(しびれやピリピリ感など)
  • 排尿や排便のコントロールの問題

5. 治療

脳梗塞と違い、脊髄梗塞にはカテーテル治療など、有効性の確立した治療はありません。

このため、一般的な治療法として点滴や内服、リハビリテーションをするということになります。

 

6/15朝のウェークアップぷらすという番組でコメントする予定です。

https://www.ytv.co.jp/wakeup/

お時間の合う方はご覧ください。

 

 

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東京大学附属病院

2024年06月11日 | 閑話休題

新しい脳動脈瘤治療デバイスW-EBの指導のため、東京大学附属病院を初訪問させていただきました。

治療を行ったカテ室は手術室内にあり、とても広々としていました。

術者の小泉聡先生は手術計画、ワークステーション操作、そして実際のカテーテル操作も極めてスムーズに実施され、見事にW-EBを留置されました。脳血管内治療の次代を担う先生の一人だと思います。

以前から仲良くしていただいている小野秀明先生ともお会いし、治療後には久しぶりにお話しできて楽しい時間でした。

東京大学の皆様のますますのご発展をお祈り申し上げます。

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脳血管内治療トラブルシューティング 脳動脈瘤編 第2版!

2024年06月06日 | 報道・出版関係

日本では脳動脈瘤治療の過半数が血管内治療となり、ついに「第一選択」と言われるようになりました。

カテーテル治療では「頭を切らずに」動脈瘤を治せるので、体にやさしい治療ですし、患者さんからの希望も非常に多くなっています。

そして、毎年のように新しい器具(デバイス)が開発・導入されているため、治療数はさらに増えていくと思います。

ただし、カテーテル治療でもトラブルは起こりえます。

最近では治療器具や治療方法が増えたため、トラブルも多岐に渡るようになってきています。

そのような時にどうすればいいのか?

この本では実際に起きたトラブルを提示し、どのように対処したらよいかを詳しく解説しています。

初版も良いご評価をいただきましたが、この度、大幅改定した第2版が出版されることになりました。

本書が全国の先生方の治療に役立つことを祈っています。

 

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You tube 第12弾 脳動脈狭窄症 脳の血管が細いと言われたらどうする?

2024年06月02日 | 脳梗塞

皆さんこんにちは!

今回は脳梗塞のお話です。

私たち日本人は欧米の人達に比べて脳の血管が細い人が多いことをご存知でしたか?

これは遺伝子と関係があると言われていますが、まだ完全に理由が分かったわけではありません。

以前、頚動脈が細い場合には、ステントを使ったら、狭くなったところを手術する方法があって、どちらも有効だとお話ししました。

しかし、脳の血管の場合には、それほどシンプルではありません。

まず、脳の血管が細くて脳梗塞などを起こした場合には、その原因に3つのタイプがあります。

1) 細くなったところ(狭窄)の先の血流不足

2) 狭窄に出来た血栓が流れる

3) 狭窄からの細い枝が詰まる

このどれなのかをまず調べることが大切です。なぜなら、このタイプによって治療法が違うからなのです。

ではそれぞれのタイプなどの治療が良いか決めるためには、精密検査をする必要があります。

今回は

・どんな検査が必要か?

・どんな治療があるか?

・それぞれの利点と欠点は?

について紹介します。

https://youtu.be/MORM9bygBy8?si=aShJnoGkHqQL6mDU

ぜひご覧くださいね!

 

 

 

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