昨日はISLSに参加してきました!といっても何のことか分かりませんね。ISLSはImmediate Stroke Life Supportの略で、「脳卒中初期診療コース」のことです。
なぜ今になってそんなコースを受けるのか?実は自分は数年前にACLSコースをうけて大変勉強になった経験があるからです。また略語が出ましたが、ACLSはAdvanced Cardiovascular Life Supportの略です。
2000年にアメリカ心臓協会(American Heart Association: AHA)が「心肺蘇生と救急心血管治療のための国際ガイドライン」を公表し、それを日本医師会が取り入れて行ったのがACLSです。それまで、きちっとした心肺蘇生のトレーニングを受けていなかった自分にはとても新鮮で役に立つ講習でした。このACLSは一度講習を受けると、次からはインストラクターとして参加するというのもユニークなところです。しかし自分は一度講習を受けたきりになっていました。
最近このACLSの脳卒中版ができたと聞いて、以前から受けたいと思っていました。このコースは、脳梗塞の超急性期治療をはじめ、脳卒中の患者さんが病院に運ばれた最初の時点での診療手順を学ぶコースです。私自身は毎日のようにこの業務に携わってきましたが、日本救急医学会の考える「脳卒中初期診療」がどんなものか知りたかったのです。
さて「参加したい」と表明しましたが、救急部の先生たちからはちょっと抵抗されました。そうですよねー。自分が行くとちょっとやりにくいかもしれません。そこで救急部の小倉教授に「救急部の現場の指導要領を勉強したいので」と説明すると、すぐにオーケーが出ました。実はこのような状況で恥をかいてはと思い、ISLSコースガイドブックは隅から隅まで読んでいきました。当日は救急部の豊田先生、山田先生をはじめ、うちの脳外科の同門の先生方(山川先生、山田実貴人先生、加藤先生、石黒先生)がインストラクターとして人形を使ったり、模擬患者さんをもちいて丁寧に教えてくれました。中には自分が知らないこともあり大変勉強になりました。皆さんありがとうございました。
脳卒中の治療のためには、救急隊の人たち、看護師さん、そして医師が密に連携することが非常に重要です。こういった多業種の人たちを分け隔てなくトレーニングするこのコースはとてもすばらしい。今後はにわかインストラクターとして協力したいと思います(^^)V