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脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

頚動脈エコー・ハンズオンセミナー

2010年07月29日 | 学会/研究会
先日、岐阜市内で「頚動脈エコーハンズオンセミナー」を開催しました。
頚動脈エコーといってもピンと来ない方もいるかもしれません。
エコーって何でしょう?
そして、「なぜ頚動脈を調べるのか?」と疑問に思われることでしょう。

「エコー検査」というのは良く聞く名前ですが、別名「超音波検査」のことです。
超音波を当てて、体の中を調べる方法です。
ではなぜ頚動脈を調べるのでしょうか?
実は、頚動脈はあごのすぐ下にあって、服を着ていても検査できるので、外来診察で検査しやすいのです(写真)。
もともとは血管が細くなっているかどうかを調べていたのですが、血管の壁の厚さが動脈硬化の指標になることが分かり、今や病院やクリニックでの一般検査の一つになろうとしています。
基礎疾患として高血圧や糖尿病、高脂血症を持つ患者さんは多いですから、動脈硬化の検査は需要が多いのです。

今回は神戸市立中央病院の山上 宏先生が来て下さったこともあって、会場は黒山の人だかり!(写真)
山上先生、とてもカッコ良かったです。
彼はスター性がありますよね。話もとてもうまい。
さすがは坂井先生のお弟子さんです。

会場には開業医の先生や技師さんがいっぱいで、一人5分の制限時間でもデモ機に触れなかった人が多かったようです。
皆さん、ごめんなさい。また企画しますね。
山上先生、本当にありがとう!
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もやもや病について その4 治療:血流を増やす

2010年07月27日 | 脳梗塞
いよいよ、もやもや病の治療について紹介しますね。

もやもや病は脳の血管が細くなったりつまったりするために、脳の血流が足りなくなったり、血流を補うために発達した細い血管(もやもや血管)から出血する病気です。
ですから、理論的には血流を何らかの方法で増やすことができれば解決するはずです。

薬で血流を増やすことができれば、最も理想的な治療と言えます。
血流を増やす薬、つまり「脳血流改善薬」です。
実はこういう薬は世の中にたくさんあるのです。
しかし、その効果は薬によって様々ですし、実際にはほとんど効かないな、と感じるものもあります。
一方、使ってみて、「確かに血流を増やすな」と感じる薬もあります。
また、臨床研究まで行って、脳血流増加作用が確認されているものもあります。

たとえば、私たちがよく使う脳梗塞の予防薬のシロスタゾール(商品名プレタール)は、確かに脳血流を増やします。
ただし、こういった薬をもやもや病の患者さんに使って、脳卒中予防効果があるかどうかはまだ良く分かっていません。
内服する人としない人で、比較研究がまだされていないのです。
ですから、あくまで医師の経験に基づいて使われているというのが実情です。
いずれはこういったことをきちんと解析する必要があると思います。

では他には血流を増やす方法はあるのでしょうか?
次回、また紹介します。
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XPERIA

2010年07月23日 | 閑話休題
このところ暑くて大変ですね。皆さん体調は大丈夫ですか?

さて、前の携帯は調子は良かったのですがアメリカで使えないので替えたいと思っていました。
iPhoneの予約までしていたのですが、ドコモとソフトバンクの間での手続きがいるのと、受信が良くないということで迷いに迷いdocomoのXPERIAにしてしまいました。
インターネットも見られるし、googleカレンダーで予定表管理はばっちりです。
でも奥が深くて、まだ良く分かりません。特に音楽とか。
詳しい人がいたら教えてくださいね。
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プラークを斬る

2010年07月19日 | 学会/研究会
先週、「プラークを斬る」という会を開催しました。
私たちが対象とする頚動脈や脳血管のみならず、冠動脈や全身の血管の動脈硬化病変(プラーク)を勉強する会です。
東北大学放射線科の大田英揮先生にはMRIによるプラーク診断についてのご講演を頂きました。
また岐阜大学からは当科の山田清文先生から頚動脈の、循環器科の川崎雅規先生から冠動脈のご講演を頂きました。
大田先生と川崎先生のご講演はとても素晴らしく、世界のトップレベルのお話をして頂きました。
何でもそうですが、超一流と言われる方の仕事はすごいものがあります。
私自身も大変勉強になりました。
このお二人の先生には今後もぜひ共同研究者としてご指導頂きたいと考えています。

会場には多くの先生方がご出席になっていました。クリニックの先生方、エコーの技師さん達。
皆様、有り難うございました。
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Strokeハンドブック完成!

2010年07月14日 | 脳卒中
以前紹介したStrokeハンドブックが完成しました。
執筆者に名を連ねるうちのスタッフ、そして大塚製薬の高橋さんと新貝さんの多大なる協力を頂きました。ありがとうございました。
このハンドブック、一見すごく薄いのですが、脳卒中治療に必要な分類やエビデンスがぎゅっとつまっています。
tPA静注療法等に必要なチェックリストやNIHSS、ASPECTS分類や硬膜動静脈瘻の分類もあります。
そして、最新のクリニカルエビデンスも入れました(頚動脈治療のICSS, CRESTまで!)。

また本ハンドブックを作成するにあたって、全ての論文の原典を入手しチェックしました。
そうすると、これまでのハンドブックに多くの間違いがあることが分かりました。
特にくも膜下出血のCT分類であるFisherの分類やWFNS分類など。引用に引用を重ねると大きな間違いさえ生じてしまうことを知りました。
ですから今回はすべての原典を読み直し、オリジナルを尊重して編集しました。
この編集で自分も多くのことを学びました。

このハンドブック、大塚製薬さんに頼んでもらえば無料で手に入るはずです。
是非手にとってみてくださいね。
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Tomsick先生からコメント頂きました!

2010年07月12日 | 閑話休題
な、な、なんと!
Tomsick先生からコメントを頂きました。

「I enjoy the picture! I hope you enjoyed the book!
Toms Tomsick」

感激です。でもこのブログ、日本語ですからねー。
Websiteの方は英語版を考えています。
なかなかできていないですが、頑張らなければ(^^)b
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レジデントデー

2010年07月10日 | 学会/研究会
先週、帰国した翌日に大阪に行きました。
国立循環器病センター主催のレジデントデーに参加するためです。
センターはこの4月に独法化し、「国立循環器病研究センター」という名前に変わりました。
更なる活性化を目指して、レジデントを増やしていくということで、今回第一回のレジデントデーが開催されました。
心臓血管外科、循環器内科、脳血管内科、脳血管外科、そして麻酔科からレジデントのOBが一名づつ選ばれて講演をしました。
なんと、その栄えある第一回の演者に選んでもらえたのです。

なぜ歴代の大勢のレジデントの中で自分が選ばれたのか?
それはおそらく自分がレジデントの頃から考えると「予想以上に」活躍しているからかな?と考えて、講演をしました(^^)
演題は「NCVCレジデントのすすめ」です。
NCVCとはNational Cardiovascular Centerの略で、この4月からはNational Cerebral Cardiovascular Centerと「Cerebral: 脳」の名前が入ったそうです。
この演題は実は自分がレジデントを卒業した1994年の年報への寄稿文と同じ題名です。

NCVCは全国からいろいろな大学や病院から大勢のレジデントとスタッフが集まっています。
このため非常に色々な経験ができます。
自分がいた施設で「常識」と思っていたことが、別の施設では「非常識」とされていることもあります。
たとえば、自分がNCVCにいたころ「傷口をきれいに縫えないものには手術はさせない」という掟がありました。
この精神は現在でも大切にしています。
私たちの施設では傷をきれいに縫うだけでなく、全く髪の毛を剃らない「無剃毛」で手術をしているぐらいです。

しかし関東からNCVCに来た先生が、傷をホッチキス(ステイプラー)でとめて、騒ぎになったことがあります。
最初は「なんていい加減な先生なんだ!」と言われましたが、その後、吸収糸による埋没方法と組み合わせれば傷が非常にきれいであることが分かり、半年後にはステイプラーが主流になりました。
「患者さんの傷をきれいに処置する」という精神が重要なのですから、その方法は何でもいい筈です。
多施設から医師が集まって仕事をするため、NCVCはこのような手術法・管理法の変化に限らず、色々な分野で新たなチャレンジがされており、常に刺激に満ちています。

自身がトレーニングを受けたナショナルセンターで栄えある第一回の講師をさせて頂いて感無量です。
わが師匠の橋本信夫先生は、現在NCVCのトップである総長(兼 理事長)ですし、先輩だった飯原弘二先生が脳神経外科部長になられています。
当日は菊池晴彦先生(名誉総長)、山口武典先生(名誉総長)を含む多くの有名な先生方が出席されていました。自分は現役のレジデントの先生達とレジデントを目指す先生達に向けて、楽しく、くだけた内容のスライドを準備していたので、「大丈夫かな?」と少し不安に思いましたが、思い切ってそのまま発表しました。幸い幹部の先生方からも「非常に面白かった」と言って頂き、ほっと胸を撫で下ろしました。
こんな機会を頂いたことですし、先輩・後輩に恥じぬよう今後も一層頑張らなければ!と思います。

NCVCレジデントに栄光あれ!
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San Franciscoのお寿司屋さん

2010年07月07日 | グルメ
サンフランシスコでおいしいお寿司屋さんに行きました。
名前は「えびす」、英語で書くと「EBISU」ですが、発音は「イービス」というようです。
お店は日本人の方がされているようで、とても美味しかったですよ!

336 Kearny Street , San Francisco, California 94122
phone: 415-398-2388
http://www.ebisusushi.com/
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Major League

2010年07月05日 | 閑話休題
workshopの後、major leagueを見ました。
アメリカでは応援が一塁側、三塁側に分かれることなく、ごちゃ混ぜなのが面白いところです。
音楽もないのでみんなで歌ったり、ブーイングしたりととても面白いです。
アメリカ人は野球が好きですねー!
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UCSF見学

2010年07月04日 | 閑話休題
ワークショップ後に、UCSF (University of California, San Francisco)を見学させてもらいました。
右上は、Merciという血栓回収デバイスのトライアルの報告で有名なWade Smith先生です。
Smith先生自らUCSFのstroke centerの概要を説明し、その後、施設内を案内して下さいました。
UCSF medical centerの中に13台のMRIがあるそうです!
すごいですねー。

UCSFは脳血管内治療で世界トップレベルの施設です。
見学時もDr. Halbachが動脈瘤の塞栓を行っていました。
一度見学したいと思っています。

さてSmith先生はtPAに関する日本からの論文にも大変興味をお持ちでした。
温厚で紳士的な素晴らしい先生です。感激致しました。
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