脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

訃報

2013年10月30日 | その他
私が最も尊敬する先輩、濱田潤一郎先生がご逝去されました。
先生にはこれまで多くのお言葉を頂き、いつも励まして頂きました。
ご病気から回復され、涙ながらに握手して頂いたことが忘れられません。
先生から頂いた最後のメールも励ましの言葉でした。
これまで本当にありがとうございました。
安らかにお眠りください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新世代プラークイメージング

2013年10月29日 | 脳梗塞
Dr. Yuanらと行っている頚動脈プラークイメージングの一例を呈示します。
これまではエコーや通常のMRIを行ってきましたが、最先端のイメージングでは上の図のようにプラーク内の出血や脂質成分を分けて、しかも体積を表示することが可能です。
この素晴らしい画像は我々兵庫医科大学でも撮影可能です。
先端技術を駆使して、さらに良い診療を目指していきます。

さて、この撮影は共同研究に参加すれば撮影可能となります。
Philips 3 teslaのMRIをお持ちのご施設はぜひご検討ください。
連絡は当方(兵庫医科大学脳神経外科)まで。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Dr. Yuan visited our college!

2013年10月29日 | 学会/研究会
以前、紹介した頚動脈プラークイメージングの大家、Dr. Yuanが兵庫医大を訪問してくれました。
昨日、大学院講義で最先端のご研究をレクチャーして頂きました。
参加者もかなり多く、目を見張るような新しい撮影法に感激しました。
これからも共同研究を続けて行こうと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

金木犀(キンモクセイ)

2013年10月27日 | 閑話休題
急に寒くなってきましたね!
この週末は岐阜に戻っていました。
庭の金木犀がとてもいいにおいでしたよ。
昼間はこんないい天気でしたけど、夕方は冷え込んできました。
皆さん、気温の変化で体調を崩さないように気をつけて!
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大型動脈瘤に対する挑戦

2013年10月24日 | 動脈瘤
昨日は千葉で講演をさせて頂きました。
テーマは大型脳動脈瘤(直径10~12ミリ以上)で、破裂・未破裂に関わらず治療が難しいことが多いため、我々もどのような治療をするか迷うことがあります。
昨日は、大型動脈瘤に対する自身の考え方や治療の工夫についてお話ししました。

未破裂脳動脈はほとんどが無症状で、MRIなどで偶然見つかることが多い病気です。
年間破裂率は一般的には1%前後と低いことが多いのですが、大型動脈瘤の場合には年間5%前後であるとされています。
このため治療を行うことが多くなりますが、開頭手術を行うのか、血管内治療を行うのか、あるいは二つを組み合わせたハイブリッド手術を行うのか、個別に詳しく検査して決めています。

目標は患者さんが元気でお家に帰れることです。
手術の難易度やテクニックは、患者さんには関係ありません。
「結果が全て」です。
ただ、どんな治療にも100%の成功はあり得ません。
このためどうやって成功の可能性を上げるかということばかり考えており、色々と工夫を凝らしています。

昨日は自身の経験を基に、お話をさせて頂きました。
お招き頂いた千葉大学脳神経外科の小林英一先生をはじめ、関係者の方々に心から御礼申し上げます。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

SANS問題集

2013年10月21日 | 学会/研究会
日本脳神経外科学会SANS問題集の話題です。
SANSという名前は、self assessment in neurological surgeryの略で、つまり学会公式自己評価問題集です。学会員の生涯教育のために発行されています。

日本脳神経外科コングレスの教育委員長を務めているため、昨年に引き続き、この問題集の編集を担当しました。
今年は表紙をデザイナーに依頼したため、かなりさわやかな印象になりました(写真)。
それぞれの領域の専門家が問題を作成しているので、新しいガイドラインなど重要な話題に関する設問になっています。
本問題集は生涯教育用(クレジット取得)ですが、これから専門医を受験される方にも役立つと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

OCT @ 兵庫医大

2013年10月21日 | 人物紹介
ここ兵庫医大でもOCTをはじめます。
指導者は循環器内科の藤井 健一先生です。
先生はこの領域にとても造詣が深く、色々とご指導頂いています。
これまでのデータ解析とともに、進藤先生がを中心になって進めてくれます。
兵庫医大でも先進的医療に取り組んでいきますよ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

森下竜一先生

2013年10月20日 | 人物紹介
日本脳神経外科学会総会を終えて、急ぎ大阪に戻りました。
大阪大学遺伝子治療学講座の森下竜一先生が中心となって開催されている「Molecular Jungle」という会に参加するためです。

森下竜一先生は大阪大学遺伝子治療学講座の教授で、日本で最初に血管性疾患に遺伝子治療を行った方です。
私が大学院生の頃、遺伝子治療の共同研究をさせて頂きました。
当時、脳血管における血管拡張後再狭窄を防ぐ良い方法はないかと考えていたため、先生の教室で研究させて頂いたのです。
何でもそうですが、最初に物事を行うというのは大変なことです。
確か1998年、先生が大阪大学の倫理委員会に書類を提出される際、私は丁度居合わせました。
安全性確認を中心とした試験ではありましたが、何しろ初めてのことですから、とてもご不安だとおっしゃっておられました。
しかしその後、研究は順調に進み、現在もいくつかの臨床試験を手がけておられます。
先生とそのグループの先生方が対象とする領域は幅広く、広いテーマを勉強する会を開催されているのです。

今回の講演は血管の石灰化の分子学的な研究と、
女性疾患に関する講演が二つ、といった具合でした。
血管の石灰化はなじみのある領域ですが、女性疾患は自分の専門外であり、とても新鮮でした。

偶然にも先日テレビで隣り合わせになった宋美玄(ソンミヒョン)先生が講師の一人で、やはりとてもパンチのあるご発表でした(笑)。
この会で他領域を楽しく学べましたし、多くの旧友に出会うことが出来ました。
来年もぜひ参加したいと考えています。
森下先生、関係者の皆さん、ありがとうございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ハイブリッド手術室

2013年10月17日 | 病院
昨日のランチョンセミナーで兵庫医科大学のハイブリッド手術室を紹介しました。
なぜハイブリッドというのか、説明します。

通常は、カテーテル治療はカテーテルの部屋で行い、外科手術はオペ室で行っています。
しかし手術室に良い血管撮影装置を備えれば、手術室でカテーテル治療と外科手術の両方が出来ることになります。
これがハイブリッド手術室です。
当院ではシーメンス社のZeegoという最新の血管撮影装置が手術室に備えられています。
上の写真がZeegoです。術中にアームが自在に動いて血管撮影が出来ます。

このため手術中に血管撮影を行ったり、カテーテル治療と外科手術の同時治療が可能です。
例えば、まず血管を一本つないで(バイパス)、その流れ具合を血管撮影で確認してから次のステップに移る、とか、
カテーテルで異常血管を詰めた後、そのまま外科手術を行うことが可能なのです。
同時手術でなくても、術中に3次元撮影などの精度の高い検査で病変を確認しながら治療を行うことは、安全性の向上につながります。
大型動脈瘤や血栓化動脈瘤、脳動静脈奇形など難易度の高い症例も安全に治療が可能となりますし、
頚動脈内膜はくり術やバイパス術、さらには脳腫瘍や脊髄手術にも活躍しています。
このような機械を使って手術をしていると、時代は進んだなー、と実感します。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

常識・非常識

2013年10月15日 | 学会/研究会
今週は日本脳神経外科学会総会が横浜で開催されます。
明日の朝から会議が開催されるため、一足先に横浜入りしました。

さて、水曜日のランチョンセミナーで急性期脳梗塞の講演をさせて頂きますが、そこではこの疾患に対する治療における「常識」を考えるという試みをしたいと考えています。
9月から兵庫医科大学に赴任して、それまで私が常識と思っていたことと、兵庫医大のメンバーが常識と思っていたことにズレがあることに気づいたからです。
まだ歴史が浅い治療であるためこういったことが起きているのだと思いますが、そのズレの原因を考えていくと色々と考えさせられることが多かったからです。その過程で、まだまだ私たちが知らないことが多いのだということにも気づきましたし、今後のテーマも見えてきたように思います。

今週は3つのランチョンセミナーを依頼されましたが、それぞれ違う側面から急性期脳梗塞のお話をさせて頂こうと考えています。
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする