犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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高圧線たまに行き止まり

2023年09月28日 | 流民の窓

[あらすじ] 第一次産業の農業革命、18世紀末からの産業革命で
人々は時間のゆとりを得た。
しかし21世紀のIT革命を経て、大衆は多くの時間を
情報の消費に割くようになった。
そして、次に来るのは移動革命だ。
と、識者は言う。

なんの目的も無い、移動そのものが目的の移動こそが贅沢の極みである。
と思いつつも、貧乏性が抜けない私は、
高圧線を辿って家に帰る、ということをやってみた。
自宅のすぐ近くに小さな変電所が在るからだ。


前回。
しょっぱなの鉄塔の下がフェンスで囲われておらず、
そこの家の駐車スペースとして利用されて
とても生活感が有って驚いた。

さて、電線を見上げながら50㏄のバイクでポトポト走って行く。
道はすぐに突き当りになった。
川の手前で崖線になっている。
よく見ると、細い道が続いている。
クネクネと入って行ってみる。
道はぐんぐん下っていく。
案の定、最後は階段になっていたが、幸い、
自転車を押して通るために片側がスロープに造ってあり、
バイクに乗ったまま通ることができた。ヒヤヒヤ

地上が崖だろうが川だろうが線路だろうが、
おかまい無しに高圧線は通っている。
地を這う私は、角ごとに曲がって、
電線から離れないように離れないように進んで行く。



ところが、ある所で突然、行き止まりになった。
フツウの鉄塔から、低い鉄棒に電線が降りて、トランスらしき物に繋がっている。

電線が行き止まりって、なんだ。
電気を運ぶためのものなのだから、行き止まりっておかしいじゃないか。

そこは、高速道路の脇だった。
見ると、高速道路の向こう側に、似たような鉄塔が有る。
高速道路を高圧線が渡るような形を避けたのだろうか。
ここでは電線はもしかして地下を通してあるのだろうか。
でも、高圧線が高速道路を跨いでいる所なんて、いくらでも有る。

高速道路の高架をくぐって反対側に行ってみると、
そこは、住宅街の中としては結構な規模の変電所だった。
向こう側と同じようなずんぐりとした鉄塔が生えて、
そこからまた高圧線が始まっている。
いくつかの方向へ向かって延びている。

本日のスタート地点から少し行った所にも変電所は在ったが、
そこよりここは規模が大きい。



私には苦手なものがいくつか有る。
そのうちの一つが、大きな建造物なんである。
だから、本当は鉄塔なんてよく見ていると、コワい。
大きな規模の変電所なんかも、見ているとソワソワする。

高圧線沿いに走るのは、
移動娯楽であり且つ、コワい物見たさの気分もちょっと混じっているのだ。



いくつかの方向に延びる電線のうち、
自宅方向に行く電線を選び、さらに進んだ。
着実に家に近付いて行く。

しかし、道としてはえらく不便だ。
住宅街の中を何度も何度も曲がりくねり、
川が有ったら橋を探して進んで行く。

家に帰る時に、こんな方向から帰ったことは無い、
という道順だ。
まだかまだかと思っていると急に近所になる感じが有って、
とても新鮮だった。



何本か先の鉄塔が、赤と白に塗り分けられている。

この日に見た中では、赤白の鉄塔はこの一本だけであった。
これは、どういう意味が有るのだろう。
なぜこの鉄塔は塗られているのだろう。

しかも、近付いて行ってみたら、この赤白の鉄塔は、
自宅から一番近い鉄塔だった。

近所に在ってよく見ているから、
赤白の鉄塔が珍しいものだと思っていなかった。

赤白の鉄塔が見えたら家が近い、と思って良いということになる。
と思いながら眺めていると、もう一本、近所に赤白の鉄塔が在るじゃないの。
もしかすると、今までの所で、赤白が有ったのに
意識していなかっただけ、ということも有り得る。



翌朝、ドッグランからいつもの高圧線を眺めてみると、
すぐそこで交差していることにあらためて気付いた。

気付いていないわけではなかったのだが、
だからと言って何とも気にしていなかったのだ。

家の近所に、2つの電線コースが通っているわけだ。
ということは、どこかから自宅に帰って来るのに使えるコースが
3つ4つくらい有りそうだ。

今まであまり興味を持ってこなかったし、
変電所に社会科見学に行ったことも無かったので、
知らないことがたくさん有り、疑問が色々湧いた。

調べたり、調べずにおいてワクワクを残したりしながら、
またどこかから帰る時に電線を辿ってみよう。


何かに便利! 高圧線マップ
https://10map.net/


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