犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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誰がどう見えるか

2017年12月15日 | LGB&T
[あらすじ] 中川五郎さんとながはら元さんのクリスマスイベントで
私も演奏することになった。
私を知らないお客さんたちに、自己紹介をしたいのだが。


中川五郎さんのサイトを開くと、今、一番最初に目に入るのは
オレンジ色のTシャツを着た五郎さんの写真だ。
シャツの胸には大きく、「GENDER EQUALITY」と書いてある。
性別で分けるな、ということだ。

ここで「男女平等」と訳してしまったら、
「男女」から漏れる人が漏れるでしょ。
漏れがちなわたくし。
「GENDER EQUALITY」という言葉では、「男女」なんて言っていない。

いいなあ。
パレードだったらプラカードを持って歩きたいが、
ステージならTシャツにぶっとい文字というのは目に入って良い。

「TRANSGENDER」なんてTシャツが無いか、探してみたが、
有りません無いですございません。
商品というのは沢山売れなければ作らないわけで、
「マイノリティ」なんて言っちゃってる人は、経済的な仕組みから
漏れる。

さて、そんなニッチな商品を探すのに、インターネットは適していると思う。
ニッチ過ぎるとネット上にも見つからないものだが。
あれこれ探しているうちに、
「THIS IS WHAT TRANS LOOKS LIKE」と胸に書いたTシャツが見つかった。

「トランスってこういう見た目だよ」ってな感じか。
辿って行くと、どうやら米国のFTM(Female to male:女性から男性寄りへのトランス)が
曲を作って出しているらしい。
You Tubeで動画を見てみると、仲間たちも出演している。
割と、ホルモンやオペもやっているのかなー、という印象。

私は、身体に違和感は有るものの、手術する気もホルモン剤を使う気も今は無い。
だから、「TRANS」と言ったところで、彼らとは見た目がまた違う。

悩みどころはここである。
「私はトランスだよ」と言いたいし、
「私を見たらトランスと思ってくれよ」とも言える。

しかし、それが
「こういう見た目ならトランスと思えよ」とか
「トランスは私のような見た目だよ」とかいったように伝わってしまったら、
それは大間違いだ。
個人は全体を代表しないのだ。

しかし、全体像を知らない人に対しては、一人ひとりから知り合ってもらうしかない、
という面もある。
まず、私を知ってもらう。
それから、私をよーく知ってもらう。
そして、他にもトランスはたくさんいることを知ってもらう。
それから、他の人はみんなちょっとずつ違う、ということを知ってもらう。

そういう段階をいちいち踏まないとならないと思っている。
今の日本では。

なおかつ、逆からのアプローチも必要だと思う。
最後のところの、「他の人はみんなちょっとずつ違う」というのは、
何もトランスに限ったことではない。
私個人という各論から、トランス全体の総論というところに範疇が広がってくると、
そこで言えることは、もっと広い範疇のところでも言えることになってくる。

だから、
他者は自分と違う、ってことを
親しい人との関係でもしっかり受け止めて生活していれば、
差別ということには至らないのだと、思うのだがね。

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