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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

雪のため迂回

2012-12-27 23:42:53 | 秋田の地理
この冬の秋田は、「雪が多い」という感想を持つ人が多い。
個人的にも、少なくはないし、普通より多いと感じるので、「多い」というのは同感。「大雪」や「豪雪」というほどではないと思うけれど。

人によっては、「12月にこれだけ積もるのは珍しい」とおっしゃる人もいるが、これには個人的には賛同しかねる。
たしかに、1990年代から2000年代中頃までは、12月には積雪がないことが多かった。(これをもって地球温暖化が進んでいる証だと言う人もいたが、それもまた疑問)
しかし、それ以前、僕が小学生だった1980年代には、2学期終わり近くや終業式の日、ほぼ毎年、猛吹雪の雪道を遭難しそうになりながら登下校した思い出がある。さらに昔撮影された、秋田市の歳末風景の写真も、雪景色が多い。
昨冬、一昨冬も雪が多かったが、これは年が明けてからの大雪だったので、それと比較してしまうこともあるのかもしれない。

「2000年前後がたまたま雪が少なく、今は元に戻った」のか、あるいは「(温暖化か何かで)雪は年々減少傾向で、ここ3年ほどは例外的に雪が多い」のかは分からない。気象データとしての雪が多い少ないのとらえ方(降雪量と積雪量の違いとか)も違うのかもしれない。
とにかく、実感としては今年の雪は少なくはない。
【28日追記】気象庁の過去の気象データから、秋田の「最深積雪」の「観測史上1~10位の値( 12月としての値)」を調べてみた。(要は1890年から今日までの12月の最大積雪上位10)
1位は2005年12月25日の58センチ(2006年1月の豪雪の始まり)。以下は年のみ紹介すると、2位1917年、3位1913年、4位1973年、5位1892年、6位1901年、7位1947年と、昔の記録。
8位が昨2011年12月29日の43センチ、9位がおととい(2012年12月26日)の40センチ、10位が2009年12月20日の34センチ。
こうして見ると、「秋田市では12月にはさほど積もらない」「ここ数年は年末の雪が多い」という傾向にありそうな気もしてくる。やっぱり12月にこんなに積もるのは「珍しい」ということだろうか…



【28日追記】以下のバスの迂回運行は、翌日28日には解消され、通常運行に戻っています。以下は初回アップ時点での内容です。
ここ数日は、気温が低く、積もった雪が融けにくいこともあって、道路の雪がなかなか減らず道幅が狭くなって、交通に支障が出ている。
そして今日付けで更新された秋田中央交通のホームページによれば、「雪による交通障害により」秋田市内の2つのバス路線で迂回運行が始まった。

市営バス当時の一時期は、新屋西線の新屋地区の一部区間で冬期間に(突発的ではなく計画的な)迂回運行が行われていたはず(この記事のコメント欄等参照)だが、現在は行われていない。
また、商業高校経由川尻割山線や横森経由各路線では、無線を使って対向車とのすれ違い場所を調整(狭い区間でバスどうしがはち合わせしないよう)していたが、移管後は不明。
勝平地区。これで対面通行です。ここに大雪が積もったら…
市営バス最後の冬となった2006年1月は豪雪だった。この時は、中央交通に移管された路線でも、雪で道が狭くなったことに伴う運休や経路変更が多数あった。

それ以降、比較的雪が多かった昨冬、一昨冬には、経路変更が行われた記憶はない(告知されずにひっそりと行なっていたのかもしれないが)。この冬は、久々に迂回が行われることになった。

迂回する路線や経路等は、次の2つ。迂回区間で乗降を取り扱うかは不明。
※公式ホームページの情報を元に、地点名等は書き換えています。ご利用の際は、各自公式な情報・窓口等でご確認ください。
手形山団地(手形山大学病院)線 「大松沢」「明日葉作業所前(下りのみ)」停留所を含む約600メートル
迂回路:鉱業博物館入口~からみでん交差点~扇田~旭川小前~古城苑入口~横山金足線(手形山トンネル【2023年11月11日補足・正しくは手形トンネル】・手形山大橋)~手形山入口(約3.3キロ)

将軍野線(新国道経由を除く=通町経由、県庁経由が対象) 「中央高校前」停留所を含む約700メートル
迂回路:中央高校入口~寿光園入口~幕洗川~港南一丁目~港中央二丁目~自衛隊入口(約2キロ)

つまり、どちらも道幅が広くない、カーブのある坂道がある区間。どちらも秋田市道であり、坂の部分にはロードヒーティング(融雪装置)が設置されているはず。
手形山を登る大学病院行きバス(以前の掲載画像の別カット)
手形山団地線のほうは、秋田高校のグラウンドから手形山へ登る坂が対象。カーブも連続し、以前から、秋田市内の路線バス有数の“難所”とは聞く。
手形山団地線の迂回図。赤い線が迂回路
迂回路は、他に適当な道がなかったのだろうが、ものすごく遠回り。
扇田~古城苑入口は、秋田温泉線、仁別線の経路と重複する。秋田温泉線では、朝に「秋高入口経由」というのがあり(東中前を通らない)、それは秋田高校前の旧道を通るが、今回の迂回はそちらではなく新しい道を通る。
手形山トンネル・手形山大橋を路線バスが通るのは初めてだろうか。
坂の頂上近く。左上に見えているのが、手形山大橋の橋桁
数日前に見たところでは、別経路で大学病院と秋田駅を結ぶ太平線は、運行距離が長いこともあるのか、遅れが大きいのに対し、手形山団地線はほぼ定刻で運行していたようだ。(朝夕などは遅れがあると思われる)
手形山団地線は、大学病院構内で折り返して同じ道を駅へ戻るが、その折り返し時間は5分しか取られていない。この遠回りでは、手形山団地線にも大幅な遅れが生じてしまうのではないだろうか。
【28日追記】そういえば、この区間(坂)は、手形山団地線のほか、平日朝に片方向1本だけ「神田ノースアジア大学線」も走っていた。(外旭川市営住宅→神田→天徳寺前→秋高入口→大学病院→ノースアジア大)これも迂回対象になったのだろうか?



将軍野線のほうは、旧国道から新国道へ下る坂。ここも難所なのだろう。市営バス当時には、坂でスリップしたバスが、道路から逸脱する事故があったと記憶している(けが人等はなく、車両も復帰したはず)。
迂回路は、坂へ曲がらずに旧国道をさらに進む、寺内経由土崎線(飯島行き)と同じルートで、新国道に出たところで自衛隊入口へ向かって引き返すコース。イオン土崎港店をぐるりと回りこむ形。
こちらも、坂を避けるとなると、このコースしかなかったのだろう。なお、2006年1月の豪雪の時は、たしか全便を新国道経由で運行するという、大幅な変更が行われたはず。

将軍野線は、折り返し時間が比較的長いはずだが、今は昼間は通町経由と寺内経由が1時間に1本ずつしか運行されていないので、遅れるといつ来るか分からないバスを延々と待たされてしまう恐れもある。可能なら、本数が多い新国道経由に乗ったほうが無難かもしれない。



今冬の秋田市は、除雪費用を節約するためか、道路の除雪が控えめだという印象を抱く人も多い。路線バスが迂回を強いられるのは、その結果かどうかは分からない。秋田市の除雪作業の優先順位として、バス路線は優先的に除雪することになっているはずだし。
上記、新屋西線、勝平、横森あとは神田方面など、平坦で道の狭い区間では、今のところ迂回は発生していないし。
中央交通独自の判断で予防策として早めの迂回を決断したのかもしれない。


この後数日は、寒さが緩む。雪が融けたり、除排雪作業が進むことを期待したい。
でも、融けたら融けたで、雪山が崩れてかえって道が狭くなることもある(2006年の豪雪はそれによる支障も多かったと思う。特に県道)。恒例とはいえ、雪国はつらい。
【28日追記】28日昼の時点で、公式ホームページから迂回情報がなくなり「将軍野線、手形山経由大学病院線は、通常運行になりました。」となった。あっさりと迂回が終わってしまったが、排雪作業が行われたのだろうか。
コメント (7)
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