🌸戦いか和合か(神と悪魔、陰陽、錬金術)
⛳神・天使と悪魔
☆仏教では信者や修行者は「悪を避け、善に与する」ように導かれる
☆仏教では信者や修行者は「悪を避け、善に与する」ように導かれる
*この点では仏教など東洋の諸宗教も西洋の1神教も同じである
*表象の世界では善は神仏に、悪は悪魔や鬼に振り分けられる
*表象の世界では善は神仏に、悪は悪魔や鬼に振り分けられる
☆神霊たちの善悪、簡単には2分割できないと考える伝統は多い
☆ヒンドゥー教、デーヴァ(天)とアスラ(阿修羅)二種の神的が存在する
☆ヒンドゥー教、デーヴァ(天)とアスラ(阿修羅)二種の神的が存在する
*デーヴァは神、アスラは魔物のような低級の鬼神
*アスラは一神教でいうところの悪魔ではない
☆アンコールワットの浮彫
*デーヴァとアスラがいっしょに綱引きをし、一種の天地創造物語である
*協力すべきときには神も魔神も協力するのだ
*協力すべきときには神も魔神も協力するのだ
⛳ゾロアスターの神官が多神教の神々を整理統合した
☆善神アフラ・マズダーと破壊霊(悪魔)の二元的対立の図式を生み出す
*善悪の対立が峻厳なものとなっている
*善悪二元論は西方の聖書世界・コーラン世界に影響を与えた
*善悪二元論は西方の聖書世界・コーラン世界に影響を与えた
☆今日、 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教
*神ないし天使と悪魔とを「二元論」的に対立させるのは
*ゾロアスター教の影響かとも言われている
☆中世の黒死病時代に流行したアルス・モリエンディ(往生術)
☆中世の黒死病時代に流行したアルス・モリエンディ(往生術)
*死者のベッドの周りに守護天使やら悪魔やらが群がっている
*十字架の登場によって善の勢力が勝ったようだ
☆天使と悪魔の善悪二元論は寓話的には分かりやすいが
☆天使と悪魔の善悪二元論は寓話的には分かりやすいが
*神学にとっては不都合なところがある
*悪魔を生み出して泳がせているのもまた神の御心なら
*神の善意が疑わしくなる
*悪魔を生み出して泳がせているのもまた神の御心なら
*神の善意が疑わしくなる
*神と悪魔が互角で張り合っているのならば
*一神教ではなく「二神教」だということになる
⛳陰と陽
☆善悪の対立を究極の原理としない伝統もある
⛳陰と陽
☆善悪の対立を究極の原理としない伝統もある
*中国の易の伝統では、陽と陰の二元論で物事を説明する
*善悪ないし人使と悪魔の二元論とは様子が違う
☆独自的な相補的二元論である
*電気のプラスとマイナス
*人間の行動の能動性と受動性、積極性と消極性
*男の女の差等
☆六四の卦では、陽を一本の線で、陰を断裂した線で表す
*「陰か陽か」の二項目を六回重ね一つの卦とする
*筮竹(ぜいちく)とかコイントスとかを用い卦を作り人生を占う
*占星術やタロット占いと同じ理論である
☆中国で生まれた世界観
*相補的で流動的な陰陽の二元論だった
☆中国的な陰陽のロジック
*『古事記』における二柱の男女神(イザナキとイザナミ)
(イメージ創りにも影響を与えているかも)
*幕末・明治以降の新宗教にも影響を与えているのかも
(女性霊能者と男性組織者が二人三脚で教団を運営している)
⛳男神と女神
☆インドでは、男と女の二項対立が別の形で止揚されている
☆信仰を集めているヴィシュヌ神とシヴァ神
(各々男神だが、各々に配偶神がいる)
*ヴィシュヌの妃は幸運の女神ラクシュミー(仏教の吉祥天)に当たる
(ヴィシュヌの攪拌で海から出現したラクシュミー)
*シヴァの妻はヒマラヤの山の女神パールヴァティー
(魔王を殺す神話をもつドゥルガー)
☆シヴァ神は起源的には男根である
*水盤状のコーニ(女陰を表象する)の上に立った形で造形される
☆通常の性を超越する性的シンボリズムはチベット密教にもある
*煩悩を制する瞑想から始まった仏教
*セックスこそが悟りの対極にある原理であるからだ
⛳神が制するべき最大の対象が悪魔である
☆悟りが取り組むべき最大のイシューがセックスなのだ
*西洋中世の錬金術文献に多くの「密教」的な図像が収められている
*錬金術的象徴としての王と王妃の結合を描いたもの
*錬金術的象徴としての王と王妃の結合を描いたもの
*錬金術とは金を造る⇒不老不死を得るための呪術(疑似科学)である
☆錬金術そのものが宗教のようになっていた
☆錬金術そのものが宗教のようになっていた
☆西洋の異端的伝統で
*男女二元論的な和合のシンボリズムが生きていたのは興味深い
(敬称略)
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⛳出典、『宗教図像学入門』
戦いか和合か(神と悪魔、陰陽、錬金術)
(『宗教図像学入門』より画像引用)
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