タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

今春の記録

2009年07月01日 | タカの渡り観察
2009年春の記録

 雨が降ります 雨が降る
   遊びに行ききたし 傘はなし
     紅緒のかっこの 緒が切れた

 雨が降ります 雨が降る
   嫌でもお家で 遊びましょう
     千代紙折りましょう 畳みましょう

 ご存知の唱歌「雨」です。北原白秋の作詞ですね。

 この歌詞の  傘はなし  を カネはなし にかえ
        千代紙折りましょう を パソコン相手に 遊びましょう

          と換えたら今日のタカ長の姿になります。


さて、これからはマジメな話です。タカ長観察地の記録~その2です。



 2009年春の観察です。 2月26日からはじめました

   観察日数         84日  596時間30分
   観察者延べ数     395名  一日あたり 約4.7名



 タカ長観察地の春の渡りはノスリから始まります。春を告げるタカ、と言っても良いのでしょうか。
 今年のノスリは例年より早く現れました。渡りが1週間程度前倒しになっている感じです。このことが即「地球の温暖化のため」とは言えませんが、今年の渡りが早かったことは事実です。



 ハイタカ属のグラフです。ブルーの棒は西行き、赤は東向きの渡りを表しています。渡りの早い時期は西行きが多く、遅い時期は東行きが多いことが良く分かります。早い時期のハイタカ属は角島などから大陸に渡っていくハイタカが多いものと思われます。遅い時期のハイタカ属の多くはツミだと思われますが、なにぶんにも小さなタカなのでこの観察地では詳細を見ることは難しいです。東向きに記録される数は多くありませんが、見落としが多くて数字が伸びていないのかも分かりません。



 昨日も書きましたがこの観察地で観察できるサシバは少ないのです。数は少ないのですが、傾向としては四国を渡るサシバよりは少し遅く現れて、ハチクマの時期まで細々と渡っていることを認めることが出来ます。

 今春の韓国での調査のときもハチクマに混ざってサシバも記録しました。おそらくこれ等のサシバがタカ長観察地方面に渡ってきているのでしょう。

 このグラフで見るとやはり4月が多いことが分かります。この時期に韓国に行くとある程度まとまった数のサシバの渡りが見られるのではないか、と推察していますが、この調査はいまだに実現できないでいます。



 サシバと言えば台湾チームの衛星追跡の結果が気になります。4月24日以降の記録は公開されていないようですが、タカ長の希望を含めて言えば、せめて1羽でも山東半島から韓半島に渡り、プサンあたりから九州、そしてタカ長観察地に渡って来ていることを期待しているのです。