ミシュランの夜

フランス人の遊び心とエスプリ。
ミシュランが東京のレストランを星の数で格付けした。
星が並んだ店には今、予約が殺到しているという。
一方、　麻布の日本料理屋は、料理の撮影を申し込まれ、料理の代金は「店の負担」と言われ断わったという。
しかし、今は「複雑な思い。星を獲得していれば、励みにもなるし、ミシュランに評価されなかった、と思われるのも悔しい」 と、オーナーは後悔している。
料理代などは原価が安いのだから、ケチらずに受ければ大きな宣伝になり、予約殺到になっていたのだが。
一方、星が付いた店には予約が殺到し、「予想を上回るというか、すごい」と狂喜乱舞だそうだ。
三つ星を獲得した銀座の「鮨・水谷」では、朝から夜まで電話が鳴り続け、他の仕事がまったくできないと驚きだったが。
同じ三つ星を得た人形町の料亭・濱田家は、常連がほとんどだが、発表後は、一見の予約客が急増したという。
受話器を置いた途端に次の電話が鳴る。その対応に追われながら、美人おかみの三田啓子さんは「うれしい、これからもおいしい料理を出したい」と顔がほころぶ。
さて、三つ星を取った銀座のフランス料理「ロオジエ」の夜。
フランス人デザイナーによるレストラン室内インテリアは、モダンでありながら、アールデコの雰囲気を取り入れ、上品で、落ち着いた空間だ。
早速、コース料理￥２５，０００を２名分注文した。
ワインはボルドー赤、ロック・ドュ・カンプのフルボトル。
スタート、軽く火を通した上質なマグロ・トロとオリーブオイルのソース。
前菜、フォアグラのテリーヌ。
魚料理、ブルターニュ産オマール海老のソティ、オレンジソース。
肉料理、鴨、ゼラチン質を残し、煮込んだ鴨肉をパスタで巻いたもの。
チーズ、薄く切ったフランス産、各種盛り合わせ。
デザート、ミント、バニラ、チョコ、ストロベリー・アイスクリームをお好みでお好きなだけ。
食後の飲み物は、エスプレッソ。
お会計は２名で８４，５００円。
なお、ロオジエはフランス語で「柳」だそうな。
（ムラマサ、静かだ）