新宿酒場ロン 11・16
島、絵美、銀さんが話しこんでいる。
「吉兆の嘘が日を追うごとにバレていく」
「但馬牛の三田とか、とり安にもプライドはある。例え、相手が高級料亭であろうとも、これだけバカにされては、恐れながらと言いたくなるというものだ」
「京都・とり安の親父・上田さんに取材したけど、裏切られたとがっかりだ」
「湯木一族の驕りと言うか、世間をバカにした付けが回ってきた」
「普通の人は行けない料亭だから、せめてデパ地下でブランド品を買うということだが、真っ赤な嘘だったとは、しかもバレるとパートのオバサンのせいにした」
「こういう店は、脱税もやっている」
守屋の話になった。
「守屋は逮捕を覚悟したね」
「連日、地検特捜の事情聴取を受けているから、観念したか」
「しかし、部下の防衛課長との4500万円の貸し借りは?」
「防衛政策課長の河村延樹(47)は、自分の親父の友人に運用を任せたというのだが」
「それはありえない。始めは、株か他に投資したか覚えていないと言っていたが、それで世間に通用すると考えていたら、官僚という人種は恐ろしい」
「なにか別のカラクリがあるような気がする」
「これは投資運用では無くて、キックバックのカネではないのか。 つまり贈収賄あるいは公金横領」
「それが一番自然な考えだ。商事、物産の知能犯。汗をかかずに儲けようとする輩だが、大手商社の3割はそういう人種だ」
「河村は事件が発覚して姿を消した」
「地検は銀行口座のカネの流れをすべて洗っている。 捜査のイロハだが」
「防衛政策課長はエリート中のエリートだけど、さすがに課長職をはずされてしまった」
「守屋の家も神楽坂にあってまだ新しい。親父の遺産で建てたと言うが、1億円以上の物件だ。東京のど真中で芸者・飲み屋のイメージが強い神楽坂に建てるのは、地元でなければ粋人か遊び人だ」
「遺産と言うより、防衛利権の甘い蜜を抱え込んで夜毎、舐めている」
次に国会。
「政府委員の国会同意人事で3名が民主の反対でオジャンになった。官房長官の町村が怒っていた」
「官僚にお灸を据えないと。官僚はメチャクチャやっているから」
「町村は弁は立つが、人望が無いからな。この人は総理にはなれないだろう」
新宿も秋の木枯らしが吹いている。
もうそろそろクリスマスの音色が聞こえてくるだろう。
今年の雪はどうだろうか。
(ムラマサ、ニヒルだ)
島、絵美、銀さんが話しこんでいる。
「吉兆の嘘が日を追うごとにバレていく」
「但馬牛の三田とか、とり安にもプライドはある。例え、相手が高級料亭であろうとも、これだけバカにされては、恐れながらと言いたくなるというものだ」
「京都・とり安の親父・上田さんに取材したけど、裏切られたとがっかりだ」
「湯木一族の驕りと言うか、世間をバカにした付けが回ってきた」
「普通の人は行けない料亭だから、せめてデパ地下でブランド品を買うということだが、真っ赤な嘘だったとは、しかもバレるとパートのオバサンのせいにした」
「こういう店は、脱税もやっている」
守屋の話になった。
「守屋は逮捕を覚悟したね」
「連日、地検特捜の事情聴取を受けているから、観念したか」
「しかし、部下の防衛課長との4500万円の貸し借りは?」
「防衛政策課長の河村延樹(47)は、自分の親父の友人に運用を任せたというのだが」
「それはありえない。始めは、株か他に投資したか覚えていないと言っていたが、それで世間に通用すると考えていたら、官僚という人種は恐ろしい」
「なにか別のカラクリがあるような気がする」
「これは投資運用では無くて、キックバックのカネではないのか。 つまり贈収賄あるいは公金横領」
「それが一番自然な考えだ。商事、物産の知能犯。汗をかかずに儲けようとする輩だが、大手商社の3割はそういう人種だ」
「河村は事件が発覚して姿を消した」
「地検は銀行口座のカネの流れをすべて洗っている。 捜査のイロハだが」
「防衛政策課長はエリート中のエリートだけど、さすがに課長職をはずされてしまった」
「守屋の家も神楽坂にあってまだ新しい。親父の遺産で建てたと言うが、1億円以上の物件だ。東京のど真中で芸者・飲み屋のイメージが強い神楽坂に建てるのは、地元でなければ粋人か遊び人だ」
「遺産と言うより、防衛利権の甘い蜜を抱え込んで夜毎、舐めている」
次に国会。
「政府委員の国会同意人事で3名が民主の反対でオジャンになった。官房長官の町村が怒っていた」
「官僚にお灸を据えないと。官僚はメチャクチャやっているから」
「町村は弁は立つが、人望が無いからな。この人は総理にはなれないだろう」
新宿も秋の木枯らしが吹いている。
もうそろそろクリスマスの音色が聞こえてくるだろう。
今年の雪はどうだろうか。
(ムラマサ、ニヒルだ)