光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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学研のキハ40とICSシステムのはなし

2020-03-28 05:31:41 | 車両・気動車
 先日入手した変わり種アイテムから。

 最近Nはもとより16番・HO界隈でDCCを始めとするデジタルによる列車毎の個別コントロールが盛んになりつつありますが、NゲージでもDCCの上陸以前にこれに挑戦していたメーカーがあります。
 エーダイナインを統合しGAKKEN Nと言うブランドで再出発した当時の学研がそれで「ICS」と呼ばれる独自方式によるNゲージの個別操作を目指したシステムを80年代半ばに始めようとしていました。

 ですが学研と言うメーカー、鉄道模型に限らず他のアイテムでも個別のアイテムをシステム的に統合するという発想が希薄なところで、どれもこれもが「アイテムがひとつかふたつポッと出て終わり」と言うパターンが多かった記憶があります。
 このICSもご多分に漏れません(その理由については後述)

 そのICSのコントローラーの出物が先日ありまして、学研純正のコントローラまでおまけについて5千円弱と言うお値段だった事もあり物珍しさからつい飛びついてしまいました。
 もしこれが使えるシステムだったら即うちのレイアウトで使ってやろうという下心です。
 更におまけについてきたコントローラは80年代当時としては先進的だった「SCRコントローラ」だった事も大きかったです。

 ですがこれでもし、これらが完動しなかったら単に5000円をどぶに捨てるのと同じ事になる訳で一種の賭けです。

 それはさておき、
 このコントローラの最大の特徴は「車両が1両付いてくる」点です。
 このシステムではキハ40が付属しています。もちろん動力車ですが、帰宅して最初にこれをうちのレイアウトで試走させようとしたら「うんともすんとも言いません」
 パワーパックを変えてもダメ。

 実はこのキハ40はICSシステム上でしか動作しない専用品なのです。

 そこで早速ストリッパーとニッパー片手に結線を始めます。このコントローラはもう1台のパワーパックとつないで初めて100%性能を発揮するようになっていましてパワーパックのDC出力からICSの入力にいったん結線、ICSの出力から線路に給電する様になっています。
 ただ、ICSの端子がリード線を直接つなぐタイプなのでKATOやTOMIXの様な端子を受け付けません。うちのレイアウトの場合ならメインパックのひとつであるKATOのコントローラのケーブルの端子部を切り離しストリッパーで裸線にする必要があります。
 (つまりパワーパック出力ラインが裸線でさえあれば相手のパワーパックはどこのメーカーでもいい訳です)

 ですがその結果、時ならぬ電線魔窟がうちのレイアウトの前に出現する羽目になります。

 早速キハ40を載せて試走するとレスポンスこそいまいちですが、一応実用になる走りでした。
 ですがこのシステムは「同一線路上にふたつの動力車があって初めて威力を発揮する」訳なので、この点はいずれ実験してみようと思います。