光山鉄道管理局・アーカイブス

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レイアウト改修作業2023・その8・シーナリィの骨格を考える

2023-04-18 05:28:47 | クレイドルレイアウト
 先日、行きつけのショップを訪ねた折、たまたま居合わせた一見さんのお客がご店主にレイアウトの製作について相談している場に出会いました。
 向こうは文字通り初めてのレイアウト製作との事で、台枠の設置やレイアウトプランの設定などに関していろいろとご店主の助言を頂いているところを脇から興味深く拝見させて戴いていたのですが、そこでご店主が言ったひとことが胸に刺さりました。

 それは「実物の鉄道は自然の地形の上に線路を敷設するのですが、レイアウトの場合は逆に線路に合わせて地形を作るのが原則」という一節です。

 レイアウトつくりの上でこれは当たり前と言えば当たり前の事なのですが、改めて言われてみるとこれは胸に刺さります。
 一部の本格派(と言われる)シーナリィ重視のレイアウトであっても、基本的には地形が線路に従属するのがレイアウトの宿命みたいなものですから地形創生の時点でどこかしらシーナリィに不自然さが出てしまう事は避けられません。

 わたし自身、今回のレイアウト改修でやれフレキシブルレールの緩曲線だとか自作突堤による緩勾配だと独りよがりなこだわりを持って改修を進めてきた訳ですが、それらは結局線路を主体にしか考えておらず(もっと言えば「少しでも列車の走りをリアルに観たい」という欲求から)無意識のうちにシーナリィが線路に従属する形でしか考えていなかった訳です。

 尤も完全な形で実物の鉄道を縮小したらまともなダイヤ運転をするために少なくとも教室ひとつ分くらいのスペースが必要な気がしますし、そのスペースの中で線路の占める割合は(操車場の様なケースを別にすれば)恐らく数パーセントにも満たないでしょう。

 しかし、わたしもそのお客様も、大レイアウトの製作経験のあるご店主にしても基本は「鉄道ファン・鉄道模型のファン」の端くれですから風景の主体はやはり鉄道な訳です。

 如何にして風景のリアルさ(これは必ずしも細密である事を意味しません)と走らせる列車との釣り合いを取るか。または「風景の中に列車を溶け込ませる」のか「列車が映える様な風景づくり」にするのか。
 これはシーナリィ付きのレイアウト作りではプランの段階でビルダーの頭の中で鬩ぎ合う課題ではないかと思います。

 わたしなんかは基本的な構想を決めればあとは殆ど「どんぶり勘定と現物合わせ」の繰り返しでレイアウトらしきものをでっちあげるプロセスの繰り返しなので、予め確固としたモチーフを持って製作されているコンペで入賞する様なレイアウトとは彼我の差がありすぎる訳ですが(大汗)本当ならもっとこの点については神経質であるべきだったのかなという感じはしています。

 今回は殆ど実際の工程の前振りみたいな内容になってしまいましたが、製作の進行については次の機会に。


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