光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

モジュール改修前の困った障害

2021-11-09 05:39:12 | ミニSLレイアウト
 ミニSLレイアウト「棚幡線」をベースにしたモジュールの改修ネタ・・・
 と言いたいところですが、その前にクリアしなければならないハードルが聳えていました。
 これをクリアしないと話が進まないので今回はそのはなしから

 以前から紹介していますがクラブのモジュールのベース板はKATOのレイアウトボードを使用しています。実は今回の改修では棚幡線モジュールのベースがすでに「鉄博風モジュール」や「鉄道病院&物資部モジュール」に転用されており出品には新たなボードが必要でした。

 すぐに手に入るだろうくらいの軽い気持ちでショップに出かけたのですがそこで知る驚愕の事実。
 原材料費の高騰やら何やらの要因らしいのですが「KATOのレイアウトパネルは現在生産していない」というのです。

 言われてみれば確かに通販サイトはどこを見ても「品切れ入荷未定」ホビセンでようやく扱いを見つけたらお値段が「7700円」
 確か前に買った時は3000円前後でしたから倍増なんてものではありません。

 これには困りましたが、さりとてパネルがないと工事が全く進みません。

 そんな訳で丸一日どうしようか考えたのですが、パネル自体は現在鉄道病院モジュールに使われているものを転用し、鉄道病院モジュールについては「新たにオリジナルの台枠を作って凌ぐ」方向にすることにしました。
 (運転会やイベントに持ち込むモジュールは配線穴やジョイント穴が規格化されているのでわずかでも寸法のずれが出せないオリジナル台枠は使いづらいのです)

 現在は自宅のレイアウトの一部として使われているモジュールを取り外し、ベースボードを自作の物と交換する形になります。
 これまでのモジュールは上に載せるシーナリィだけを取り外して交換する形式なので、レイアウトを分解する手間が要らないのが今になってみれば有難いです。

 ここで思いついたのはかつて葉純線のレイアウトを作った時に使った方法なのですが、具体的な工程については次の機会にでも。

光山鉄道管理局

タキ3000が行き交う ひとり運転会のはなし

2021-11-07 05:20:28 | 車両・客車・貨車
 久しぶりに自宅運転会の話から。

 先日TOMIXからリニューアルのタキ3000の話をしましたが手持ちのKATOや香港TOMIXのタキ3000も複数入線させている事もあって「タキ3000の貨物列車を走らせたい」欲求が高まりました。

 前にも触れた通り香港TOMIXのタキ3000はKATOのそれと併結できないくらいに造形とプロポーションの差が大きく結果として同一形式の貨車のバリエーションを楽しめない弱点があったのですが今回のリニューアル品はその渇を十分に癒してくれる物でした。

 早速TOMIXのEF64にKATO、TOMIXの混成軍でひと編成組みました。

 TOMIXのは元が米軍の燃料輸送列車用なので見慣れない表記になってしまうのがなんですが、基本的に黒い貨車なので意外と目立ちません。一方でKATOと繋げると形状の違いが遠目でもわかるので楽しい事夥しい(笑)

 一方対向にはエーダイのEF65が牽引する香港TOMIXの編成。あいにく香港TOMIXのタキ3000は形態上のバリエーションがないのですが、タキ3000の上位機種(笑)とも言えるタキ50000が製品化されており、これと混成するとかなり見た目の変化がつきます。

 今回は二つの真っ黒いタンク貨車の編成が行き交うだけの運転なのですが、各車両ごとのバリエーションを眺めているとこれはこれで楽しめるものがあります。

 あとは(重ね重ね書きますが)TOMIXのタキに他のバリエーションが追加されればなあと思います。

ザ・人間の「サバゲーの人々」

2021-11-06 05:16:59 | アクセサリー

 久しぶりのアクセサリネタから。
 ジオコレの「ザ・人間」の新製品に「サバゲーの人々」と言うのを見つけました。

 当ブログでもたびたび書いていることですが殊、海外の鉄道模型メーカーでは情景用の人形のバリエーションが異様なほどに幅広く「まさか、こんなのが製品化されているとは」と驚かされることもたびたびです。

 翻って日本では徐々に拡充は進んでいるものの流石に「まさか、こんなのが」と言うアイテムにはなかなかお目にかかれません(一部アニメ系を除く)

 今回の「サバゲーの人々」はまさにそうした「まさか系」のひとつでした(笑)
ジオコレでは先日来「ジオコレコンバット」と称する既製品のストラクチャーに戦場風のメイクを施したシリーズがスタートしていますし1/144のミリタリー系フィギュアも他社からちょこちょこ出ていますので本製品も最初は「ミリタリー系に転用する前提」のアイテムだと思っていました。

 ですが改めてみると何か違う。

 サバゲーですから軍服や戦闘服の人形があるのは当然なのですがよくみるとその中にミニスカ女子高生風のキャラが複数視認できるのです。
 なるほど「サバゲー」ね・・・と妙に納得しました。


 今回のアイテムは人形と別パーツで銃器のパーツもあるのでやろうと思えばエアガンのショップや銃砲店の店内に使えるかもしれません。

 わたしなら何体かを竹取坂の同人誌即売会場に紛れ込ませるところです(いや、全員そうするかな?)

TOMIXのリニューアル版タキ3000

2021-11-05 05:14:40 | 車両・客車・貨車

 久しぶりに入手した新車ネタ。
 まず余談ですが、先日現住地からほど近い駅前に開店したヨ●バシカメラ、家からは車で結構な距離なのですが、気が付いてみると10日に一度くらいのペースで押しかけています。

 鉄道模型をはじめとするホビー系の品揃えが良いのはまあ、予想通りでしたし、実際これまでは地元のショップで扱っていないアイテムばかりを買っていたのですが、ここのわたしにとって1番のメリットは「家電製品やスマホのパーツ、プリンターのインクなんかを買って貯まったポイントがそのまま鉄道模型の購入にも使える点」にあります。
 これらのサプライ品や家電系の買い物だとわたしだけでなく家族が使うものも買う訳なのでポイントの貯まりが早く、それだけ回せるポイントも増えるわけで。
 とはいえ、予約してまでして欲しいものだったら行きつけのショップで済ませますし、最近は上京の機会が激減しているのでいわゆる衝動買いの機会も減っていることもあって、ポイント買いするアイテムはほとんど衝動買いに近いアイテムになりますw

 今回拾ったのがTOMIXのタキ3000の2両セット。定価で4000円以上というのはNゲージの貨車のお値段としては仰天物。ポイントでも貯まっていないとまず手を出さな買ったであろう代物でした。

 実車は昭和の時代に主に米軍の燃料輸送様に用意されたタンク貨車。
「タキ3000」の表記以外は横文字のオンパレードで「アメリカのレイアウトに紛れ込んだ日本の貨車」みたいな雰囲気が漂う不思議な車両です。
(8両セットの方は実車の事情からもう少し地味なレタリングだそうですがこちらもバラ売りしてくれれば良いのに)

 ですが今回のわたしの注目点は実はそこではありません。
 50年前のトミーナインスケールで最初のボギー貨車としてリリースされたのがこのタイプのタキ3000。当のTOMIXまでが「45年目のリニューアル」を宣伝しているくらいです。
 これがもう少し安かったらもっと手軽に買えたでしょうが、ポイント買いでもなければ手を出せなかったでしょう。

 最初期のタキ3000はお値段こそ450円という安さだったものの造形がラフだった事、同時期にKATOがリリースしたタキ3000とは同形式で形態が異なるタイプなのにサイズや造形の落差が大きく、そのままKATOのタキとは繋いで使えなかった事などが祟って割合早いうちに廃れてしまったアイテムでした。

 今回のリニューアル版はその45年前のタキ3000に近いプロトタイプなのでまさにバージョンアップ版と言ってもいいでしょう。
帰宅後早速当時もののタキ3000とKATOのタキ3000を併結させて比較してみます。

 45年前のナインスケールのモデルは妙に腰が高く、造形も当時の目で見ても結構ラフなものです。特に手すり周りの太さは目立ちますがタンクそのものの形状はごく単純なだけに単独で見ればそれなりに我慢できるレベルと思います。

 ただ、台車の転がり抵抗は大きいので専用列車の長編成でもやろうものなら物によっては機関車が息を切らしそうです。
 KATOのタキは手すり周りの造形は今でも通用するくらいの精密感。腰高の傾向も少なく、台車の転がりもスムーズでしたから、あの当時と言わず今でも一級品として通用するレベルでした。

 対して今回のタキ3000はKATOよりもさらに腰が低く、タンク貨車らしいどっしり感を感じさせるのが特徴です。台車の転がりは3車の中で最もスムーズ。と言うか、目でわからないくらいの僅かの線路の凹凸でもするすると転がってゆきます(おかげで線路が微妙に波打っているモジュールでは静止状態の写真がなかなか撮れない汗)

 貨車そのものはあまりにマニアックな題材なので誰にでもお勧めしかねるところがあるのですが、今回のものをベースにした「普通のタキ3000」がリリースされれば歓迎されるに違いありません。
 KATOの仕様との併結も造形の落差が少ないので十分楽しめそうですし。

次回イベントに向けてのモジュール改修計画

2021-11-03 05:12:31 | ミニSLレイアウト
 ようやく気候も涼しくなり、レイアウトやモジュールの作業が行いやすくなる時節を迎えつつあります。
 ここ数年はグランシップトレインフェスタでのクラブの出展にかこつけて手持ちのモジュールの改修やバージョンアップなどを行なっていますが今年もその方向で考えています。

 
 今回の改修対象はミニSLレイアウトの「棚幡線」
 実はこのレイアウトは単体でも使えるような設計でしたが、本来は運転会に供するモジュールの一部として使える様な構造になっており、グランシップ以前の公開運転会でも何度か活躍してきたものです。

 この夏開通8周年を迎えたばかりですが、流石にシーナリィ関係のくたびれ具合も目立つようになりました。

 特に樹木と植生にそれは著明でジオコレのフォーリッジの劣化の速さと、ごみの様にあちらこちらに零れ落ちてしまったスポンジ片などは今の棚幡線のくたびれ具合の象徴になってしまっています。
 また、これは完成当時から気になっていた事ですが元々の「週刊SL鉄道模型」の段階で気になっていた「樹木と下地の草のマッチングの調整」もやりたいところです。
 (秋を想定したシーナリィなのに草地が青々としすぎる点、樹木が紅葉状態なので色合いの落差が大きい)

 要は「もう少し秋らしい風景にしたい」という点に尽きます。

 開業からの8年の間にいくつかの新たなアイテム(特に植生、地面創生関係で)も出ていますからそれらも組み込みたいですし、余裕があるなら建物類の照明も考えても良いかもしれません。

 いずれにしろ何をするにも予算と手間の問題がありますが、できる範囲でクリアしたいと思います。

 ・・・とここまで書いておいて何ですが、実は私の知らない間にもっと重大な問題が起きていました。
 これはわたし流のモジュール製作術が裏目に出た問題でもあるのですがとにかく、それに対するアプローチを優先させなければなりません。
 それ等の問題と対処については追々報告したいと思います。

鉄道ミステリとNゲージ番外編「少女七竈と七人の可愛そうな大人」

2021-11-02 05:06:00 | 小説
 前回に引き続き「鉄道ミステリとNゲージ」の番外編
 なお、今回のはミステリですらありません。

 今回取り上げるのは現在角川文庫(あるいは電子書籍)で買える桜庭一樹作「少女七竈と七人の可愛そうな大人」

 いんらんな母から生まれ「大変遺憾ながら美しく生まれてしまった」と自他ともに認め、その美しさ故に常に孤高の存在を運命付けられた17歳の少女、川村七竈が本作の主人公。
 それゆえに自らの美しさを呪い、異性を呪う彼女の友は幼馴染の美少年雪風と自宅の部屋いっぱいに線路を引き廻した鉄道模型のみ。
 旭川を舞台に、そんな七竈と彼女を取り巻き、或いは通りすぎてゆく「大人たち」の群像を連作風に描いてゆく一編です。

 作中、ストーリーの要所要所でレイアウトで列車を走らせ、車両を愛でる七竈と雪風の描写が時に七竈をめぐる周りの「可哀想な大人たち」の騒ぎを断ち切る静謐として、或いは成長と変化を拒否し続ける事を望む七竈の内面の象徴として描かれています。

 まあ、本作に限っていえば鉄道や鉄道模型に考証的なツッコミを入れるのは無粋極まりないと感じるのですが、当ブログの性質上そう言うわけにもいきません(汗)

 七竈の自宅(祖父とシェパードの三人暮らし)のレイアウトは作品初期には「規模が6M×5M、本線8系統、400両収容可能なヤードを装備。地下線、複々線、高架線を擁する、すばらしき川村七竈の鉄道模型(ワールド)」として登場し、後半では本線13系統まで拡張されていますが、個人の家でこれくらいのスペースというと最低でも8畳ふた間ぶち抜きくらい。或いは元料亭の大座敷を潰すくらいのサイズということになりますか。

 このスペースで8列車同時運転でもやろうものなら1人2人では全列車の補足は極めて困難。ポイント操作まで入れると運転に精一杯で列車を愛でる余裕は少ない気がします(最も、裏技はいくらでもありますが)
 作中、ストラクチャーや人形を買う描写があるところから最低限のシーナリィはある様ですが、基本巨大お座敷運転と見て間違い無いでしょう(でも地下線は?)


 そこを走る列車類のネーミングは本作特有。
 キハ8兆M、ホキ2億形、キハ500億M、81カシオペアα、など実車をモチーフにしてはいるものの限りなくオリジナルに近いネーミングの編成や車両が登場します。
 (前からキハ82系、ホキ2200、キハ58、カシオペアがモデルかと)
 上記の設定と模型店での価格描写から見てNゲージなのは間違い無いでしょう。

 幼少時の七竈はディーゼル機関車を抱いて寝るほどの鉄道模型好きで模型で顔に傷をつけてしまった過去まで持っているそうですが、Nゲージを抱いて眠るのは相当に無理がありますからそっちはHO以上、おそらくブラスモデルと思われますw

 鉄道模型のでてくる小説としては異色作と思いますしそもそも事件なんか登場しないのですが、鉄道模型をモチーフに使った普通の小説は探せばもっと出てくるかもしれません。