
田原本町教委が15日、弥生時代最大級の環濠集落遺跡、唐古・鍵遺跡(田原本町)で、弥生時代中期(約2200年前)頃の北部九州(筑前地域)の土器が初めて見つかったと発表した。 同遺跡では弥生中期後半の吉備地方の土器が過去に出土しているが、それ以前から北部九州との交流があったことを示すもの。 近畿の弥生時代の遺跡から北部九州の土器が見つかるのは初めて。
1988年に、集落の最も内側にある大環濠(幅10m)の下層から出土した土器を整理中に見つけた。須玖(すぐ)式土器と呼ばれる甕の口縁部の一部で、破片の大きさは縦5・3cm、横約13cm、厚さ6〜8mmであるが、元の大きさは口径36cm、高さ40cm位とみられる。 口縁部は赤い彩色が施され、外側にL字形に折り曲げられていた。
土器は16日から唐古・鍵考古学ミュージアム(田原本町)で展示される。
[参考:共同通信、産経新聞、毎日新聞、読売新聞、鍵考古学ミュージアムHP]