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岡山県・犬島貝塚 地竹ノ子島で県内最古の化石

2009年08月27日 | Weblog
 犬島貝塚(東区犬島)の調査保護プロジェクトチームはこのほど、犬島諸島・地竹ノ子島で、県内最古の9400~9700年前とみられるカニやハマグリの化石が見つかったと発表した。
 犬島貝塚は、縄文時代早期(約9900年前)と推定され、瀬戸内海・豊島の礼田崎貝塚(香川県土庄町)と並ぶ西日本最古の貝塚とされている。
 見つかったのはイシガニ科とみられるカニのハサミ部分(約2・3cm)で、体長は推定約6cm。これまでに、県南地域では数点発掘例があるが、今回の化石は約9400年程度前のものとみられ、県内最古という。
 同時に発掘されたハマグリ(推定約3~4cm)の貝殻破片も9700~9600年前のものとみられ、やはり県内では最古。1枚しか見つかっていないことから、貝殻を食器や魚を取るための道具として使っていたのではないかと見ている。
 海産資源のカニやハマグリは貝層の上層で見つかっており、上層には淡水と海水が混じる汽水域に生息するシジミなどの陸産貝類が減っていた。このため、9900年前の貝塚周辺は汽水域のある環境だったが、徐々に海水に覆われたと考えられるという。
 このほか5世紀ごろの古墳から石棺系石室や高杯も出土した。
 9月13日午後1時半、岡山大社会文化科学研究科棟で、調査結果を報告する講演会「犬島貝塚2009」が行われる。
[参考:毎日新聞]
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