便利な道具ですが、こんなことがありました。
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ある生徒が、あるワークブックの英文を読んでいて、設問にぶつかりました。
illness[名]_____、[形]_____を答えなさい。これは、名詞の意味と、派生語として形容詞形をを答えなさいということです。
生徒は設問に答えるため電子辞書を”引き”ました。illnessにはすぐ[名]、名詞の意味がでていました。
1.病気、2.特定の病気、わずらっている期間。。。 でも、この生徒はillnessの中に[形]の印がないことにとまどいました。
「先生、形容詞形がありません」
「そんなはずはない」
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何が問題なんでしょうか。
この生徒は、-nessが名詞化語尾であることを知らなかったことよりも、illnessという見出し語を見つけるとそれしか引けないことです。
以前は、生徒が特定の単語の意味を辞書で引くと、一番上に来る語の意味しか調べないといわれましたが、派生語の概念は生徒にはあったような気がします。電子辞書時代(?)。紙の辞書よりも便利とされるなはずの電子辞書を使っていても、これでは宝の持ち腐れ。
”電子辞書”なんだから、見出し語のすぐ横に、派生語もずらずらずらーって表示してから、そのあとに[名]とか[動]とか表示できるようにならないものなのかな-ハイパーリンクみたいに-。それとも、その生徒の使っている電子辞書がそうだっただけなのかな。
それから、紙の辞書は単語を引いたら、ラインマーカでも赤鉛筆でもチェックができたと思います。ワープロのIME(昔のFEP)も学習機能があって、前回に使った漢字を、同じ入力なら次にトップに持ってくるくらいのことができます。昔の一太郎(v3)あたりからこの程度のことはできているのだから、表示順の変更は不可能ではないと思います。不勉強を棚に上げていうのはよくないことですが、できるものってあるのでしょうか。
現在の電子辞書は辞書丸呑みだけなの?もしもそうなら、生徒の検索速度は速くなっても、使い方の指導はやはり必要。
より必要!!!