Renaissance(仏語)は「再生」「復活」を意味する。一義的には、古典古代(ギリシア、ローマ)の文化を復興しようとする文化運動。
14世紀にイタリアで始まり、やがて西欧各国に広まった文化運動としてのルネサンス。また、これらの時代(14世紀~16世紀)を指すこともある。この場合は時代区分としてのルネサンスである。
日本では長らく文芸復興と訳されており、ルネサンスの時代を「復興期」と呼ぶこともあったが、文芸に限らず広義に使われるため、現在では訳語として文芸復興という言葉は余り使われない。ルネッサンスとも表記されるが、現在の歴史学、美術史等ではルネサンスという表記が一般的である。
大体こんな説明になる。英語では、そのままRenaissanceとするか、rebirth, revivalと説明的に書くと思う。
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平成31年度末(令和2年2月以降)~令和2年度、「学校文化」は非常に大きな傷を負った。
入学式、卒業式、様々な体育・文化行事、遠足、修学旅行。これらを通してしか学ぶことのできない、有形無形の体験や知識。日常学校で得る知識や体験、人間関係。すべてPre-Coronaとは違い、おそらく元には戻らない。阪神・淡路大震災や東日本大震災前後で学校(の存立する社会)が、不可逆的に変容変化したことと同様、COVID-19前後で大きな違いが生じている。僕たちはそれを現在見ている。疑問の余地がない。
これまでに何度も書いているが、学校の機能は知識の次世代への伝達だけではない。
『学校は社会の多様な文化から固有の教育目標に適切なものを選別・編成し、系統的に配列して生徒に伝達する。教科書、教材、時間割、コース編成、特別活動、学校行事などがそれである。しかし、その文化の内容は非常に恣意的なものである。
『学校的時間・空間の中で学校組織、カリキュラム、教育課程は固有の文化を構築する。そして文化は生徒及び教師に共有され、独自の枠組みで解釈・身体化していく。このように身体化する学校文化は、彼らに意識される部分もあれば、意識されない部分もある。卒業してから自ら特定の学校文化を身体化していることに気づく場合もある。
(放送大学大学院教科書、『学校システム論 第6章』より)
学校には文化が必要なのだ。「COVID-19 改めて学校文化を考える」(’20-11-16)にも書いたことだが、『現在によって再生、変容、再生産された伝統のみが、学校的時間・空間の中で価値あるものとして存在し続ける。』のである。この1年、伝統を再生、変容、再生産する学校的時間や空間を、学校はそこにいる者(生徒や先生)に提供することができずにいる。伝統、すなわち学校文化が衰退すれば、それは固有名詞のない、単なる「高校」でしかない。僕はそれはだめだと思う。
学校文化復興
School Renaissance
頭にふとそんな言葉が浮かんだ。
でも、どうしたらいいのだろう。