昔むかし、化粧品の広告で「40歳は二度目のハタチ」という鋭いキャッチコピーがありました。
また、小学校では、「二分の一成人式」ということで、10歳・・・小学校5年生で二十歳に向けての心意気を文章にまとめるという授業があるそうです。
二十歳というのは、人生の区切りとして機能しているようです。
今日、成人式。
自分自身、当時、ほとんど問題意識のない中途半端な状態・・・モラトリアムだったことを覚えています。
「今の若いものは・・・」といった話もありますが、わたしからみれば、自分の考えや志を持った若者が増えているような気がします。
ソーシャルデザインやソーシャルビジネスの分野、NPOのジャンル、大学院の院生など、しっかりとした志、夢を持った人たちと話していると、まだまだ日本の明日は大丈夫かなと感じられます。
日経ビジネス誌2014.1.12号の記事に、「死蔵されるシニア 大企業を飛び出せ」が掲載されています。
これは、今年の日経新聞の特集テーマである「働き方NEXT」と連動させたもの。
大企業には居場所がないという現実、中堅企業・中小企業はシニアが欲しいというミスマッチを指摘するとともに、セカンドキャリアのための仕組みが整いつつあることを紹介しています。
面白かったのが、セカンドキャリアの損得勘定。
50歳に中小企業に転職または、起業することをシミュレーションしています。
大企業に勤務・・・50歳まで大企業の管理職・給与1000万円、55歳で役職定年・給与三割カット(後進指導がメイン)、60歳で再雇用・給与200万円~300万円(事務業務がメイン)・・・50歳~70歳の総収入は約1億円
50歳で中小企業に転職または、起業・・・給与600万円(管理職として指揮)・・・50歳~70歳の総収入は1億2000万円以上
このシミュレーションだけからすると、飛び出したシニアの方が収入面で2割増以上、そして何よりも、やりがい、働きがい、専門性の発揮というセルフモチベーションの部分があると思います。
ただ、日々、ストレスの貯まるマネジメント業務、どろどろした現場業務を身を呈して働かなければいけません。
サラリーマンの世界で言うと、三回の「成人式」があるように思います。
第一の成人式・・・大人になるための儀式(選挙権、飲酒など)
第二の成人式・・・仕事キャリアの分岐点(管理職でいくか専門職でいくか)
第三の成人式・・・仕事人生の総仕上げ(シリア社員で再雇用、外に飛び出し転職、起業)
三回目の成人式の前後で、最後は自分の意思で決定すべきだと思います。
なんといっても三回目の大人になるのですから。
中小企業白書2014では、世代別の起業家の割合を調査しています。
・60歳以上 32%
・50歳代 14%
・40歳代 17%
・30歳代 23%
・29歳以下 11%
このデータを見る限り、セカンドライフとして起業する人が多いということ。
「開業率<廃業率」が長く続く日本で、シニアの新たな動きは、新たなルネサンスを感じさせます。