能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

1ドル150円経営 中小企業は、この円安をチャンスとしてとらえたい!円安は、いつまで続くのか?

2015年01月11日 | 本と雑誌

日経ビジネス誌2015.1.12号の特集は、「円安の未来を良く抜く1ドル150円経営」。


現行の1ドル119円から30円も円安の世界・・・。

25年ぶりの円安・・・。

日経ビジネス誌が230社に調査を敢行。

そのうちの1/3が、125円~150円の円安水準を想定していると回答しました。

つい、この間まで1ドル80円だったのが、一気に円の価値が半分に・・・。

たいへんなことです。

 

とすれば、

国内への生産回帰が進むかと言えば・・・かなり限定的。

そして、輸出にアクセルかと言えばそうでもなく「地産地消」の方向へ・・・。

 

同誌の分析では、輸出増加は輸入に相殺されるとのこと。

そして、1ドル200円とならなければ、生産の国内回帰はないという見立てです。

 

各社への取材では、円安についての業種業態ごとの特色が出てきており、各社各様といった感じです。

・三菱電機・・・未到の調達革命に着手 部品別にグローバル調達

・ニトリ、日立アプライアンス・・・コスト減へ部品も内製化

・日本電産、日本精工・・・地産地消極め差損ゼロ

 

このまま円安が進むと最も打撃を受けるのは、中小企業。

海外勢による日本の中小企業のM&A、買収という動きも加速していくものと思われます。

輸入コストは二倍になり、相当程度の付加価値生産性がなければ、企業経営は立ち行かなくなる危険性もあります。

この円安をチャンスとしてとらえるか、ピンチとしてとらえるかによって、戦略戦術の立案が異なります。

自社の強みを、いかにして海外で発揮できるか・・・いかにして製品、サービスを輸出できるか・・・それがポイントだと考えます。クールジャパンでありたいものです。

まさに経営陣の真価が問われる2015年です。


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