日大フェニックスの長年のファンとして、実に残念な一年でした。
廃部の危機から、何とか脱出。
トップ8、ビッグ8への復帰を目指して、監督、コーチ等の指導陣を刷新、日々練習に励んでいることと思います。
フットボール日本代表のディフェンス選手のプレーとは思えないアンネセサリーラフネスを超えた「パーソナルファウル」。
よほどの事があったのだと推察・・・同情した次第です。
あんな事件さえ起こさなければ、チームレベル的に、早大ビッグベアーズを破り、関学ファイターズを撃破し、甲子園ボウル連覇を成し遂げられたかもしれないのに。
本当に残念です。
でも、事実は事実・・・相手を傷つけたことに対して、チーム・日大フェニックスも、監督・コーチも、選手も大学全体も反省しなければならないと思います。
フェアプレイ日大のプライドを取り戻すためにも。
そんな中、警視庁は2月5日、選手にタックルを指示したとして刑事告訴されていた前監督と前コーチについて「傷害の意図を持ったタックルの指示は認められない」と判断、東京地検立川支部に捜査結果を送付。
さらに検察は、タックルをした選手については「処分を望まない」とする意見書を付けて書類送検しました。
さらに検察は、タックルをした選手については「処分を望まない」とする意見書を付けて書類送検しました。
絶大な権限を持つ警視庁調布署は日大のDL選手の陳述書や内田前監督らの聴取内容、200人を超える部員や関係者の証言、試合映像の解析結果を慎重に検討。
その結果、犯罪として立件するために厳密な客観証拠を必要とされる刑事事件としては、違法行為までは認定できないと判断したようです。
これに対して、関東学生アメリカンフットボール連盟や関西学院大学から何のコメントもなし・・・。
一体どうしたんでしょうか?
マスコミを巻き込み、市議会議員をされている親御さんまで登場して大騒ぎになった事件。
官憲、司法当局のジャッジに対して、何らかの発言、行動を起こすべきだと、個人的に思います。
この事件、フットボールを日ごろ見たこともない人たちまで巻き込んで、「悪質タックル」事件として、日大フェニックスというチームの体質、監督・コーチ等の資質、日本大学という組織のマネジメント、大学スポーツの在り方等まで、さまざまな問題提起がなされたのですから・・・。
そもそも「悪質タックル」という言葉が、フットボールをやったこともない記者の造語だと思うのですが、相手を確実に倒す「良質タックル」という言葉あるとすれば、それは紙一重のテクニック。
日本の学生フットボール、いや、日本の大学スポーツの将来、未来のためにも、議論は続けていかなければならないと思います。
ボクシングやレスリングなどのジャンルでも様々な課題が噴出・・・今、反省し、考え、行動する時だと思います。
問題のタックルは2018年5月6日、東京都調布市で行われた日大フェニックスと関学大ファイターズとの定期戦で起きました。日大のDL選手が、ボールを投げ終えて無防備だった関学QB選手に背後から激しくタックルしたシーン。
SNSにアップされ、拡散したこのシーンだけを観て、最初に思ったのが、「なぜ、関学のオフェンスチームの選手たちがレイトヒットしたDL選手に詰め寄り抗議しなかったのか?」という素朴な疑問でした。
あそこは、チームメイトとして、絶対行かなければならない所です。
戦友を決して見捨ててはなりません!
レフリーからイエローカードが飛び、15ヤードの罰則。
でも、その後も粛々と試合は続いたようです。
監督・コーチとして、その時に、試合を放棄するというオプションもあったと思います。
学生の頃、RBをやっていたのですが、レイトヒットを受けた時、仲間たちが駆け寄ってくれて手を貸してくれるとともに、ファールした相手選手に詰め寄り、罵倒・・・あわや乱闘事件になるところでした。
その時、思ったものです。
「こいつらと、このチームでプレイできて本当に良かった!」
いまでも、彼らとは、「戦友」の間柄。
今でも、何でも言い合い、旨酒をくみかわします(笑)。
センターの佐藤、スクリメージ突破の時、たまに身体を踏んづけちゃって、ゴメンネ。
QBの緒方、リバースの時、ファンブルして、悪かったなあ(笑)。
学生の頃、試合の前の日は本当に眠れませんでした。
一種の興奮状態にあるとともに、恐怖心も交錯した不安定な状態・・・。
一種の興奮状態にあるとともに、恐怖心も交錯した不安定な状態・・・。
そして、朝。
仲間と共にサイドラインに立ちながらサインやフォーメーション、オプションプレーの確認。
ショルダー、サイパット、シンパットの着装を確認・・・
ショルダー、サイパット、シンパットの着装を確認・・・
マウスピースを噛み、ヘルメットをかぶって、フィールドに入る・・・。
ハドルを組んで、QB、ラインメンとプレーの確認。
そして、プレイコール・・・
「レディ、セット!・・・ハット、ハット・・・」
今でも、夢に出てきます・・・笑。
フットボールは格闘技。
監督、コーチ、先輩やチームメンバーからは強い言葉が飛んできます。
「つぶしてこい!」「やれ!」「QBをサックしろ!」「たたきつぶせ!」・・・。
それは、ファールをしろということではなく、強い気持ちで行け!ということ。
日常の会話で出てくれば、脅迫、強迫になるようなコトバ・・・。
一種の興奮状態と恐怖心の中で、自分に喝を入れてくれるコミュニケーションでした。
監督、コーチ、先輩やチームメンバーからは強い言葉が飛んできます。
「つぶしてこい!」「やれ!」「QBをサックしろ!」「たたきつぶせ!」・・・。
それは、ファールをしろということではなく、強い気持ちで行け!ということ。
日常の会話で出てくれば、脅迫、強迫になるようなコトバ・・・。
一種の興奮状態と恐怖心の中で、自分に喝を入れてくれるコミュニケーションでした。
一番怖かったのが、リターナーを任された時。
敵陣からキックされたボウルをキャッチして、自らのランで戻す・・・チームのためにタッチバックにはしたくない。
ボウルが落下してくる・・・11名の相手ディフェンスがタックルにくる・・・その2つがダブります・・・使命感と恐怖感・・・あのような場面は、その後一度も経験していません。
敵陣からキックされたボウルをキャッチして、自らのランで戻す・・・チームのためにタッチバックにはしたくない。
ボウルが落下してくる・・・11名の相手ディフェンスがタックルにくる・・・その2つがダブります・・・使命感と恐怖感・・・あのような場面は、その後一度も経験していません。
でも、フットボールをやって、本当に良かったと思います。
米国生まれのこのスポーツ。
マネジメント、リーダーシップやメンバーシップ、スチラテジーやタクティクスなどが全て詰っています。
理屈、理論も必要、実践、実戦も必要・・・片方だけでは駄目。
フィールドの上では、体重とスピードの掛け算。
体重が軽ければ、スピードをつけて当たらないと吹っ飛ばされます。
米国生まれのこのスポーツ。
マネジメント、リーダーシップやメンバーシップ、スチラテジーやタクティクスなどが全て詰っています。
理屈、理論も必要、実践、実戦も必要・・・片方だけでは駄目。
フィールドの上では、体重とスピードの掛け算。
体重が軽ければ、スピードをつけて当たらないと吹っ飛ばされます。
米国発のマネジメントやマーケティングの本を読んでも、その理屈が身体を通じて理解できるような気がします。
タックル事件のあと、関学の鳥内監督が、「あのプレーが起こった時、なぜベンチに戻して指導をしなかったのか」と日大の監督、コーチに不満を表明しましたが、その時に関学の選手たちにも言ってほしかったです。
「おまえたち、共に戦う仲間を守ってやれ。何で助けに行かないんだ」と・・・。
関学には紳士が多いんですかね。
「おまえたち、共に戦う仲間を守ってやれ。何で助けに行かないんだ」と・・・。
関学には紳士が多いんですかね。
今回の事件で、もう一つ印象に残ったのは関学の頭脳プレー。
SNSでタックル問題を拡散し、マスコミを巻き込み、日大フェニックスをつぶしました。
「戦わずして勝つ」・・・まさに孫子の兵法です。
前年の学生チャンピオンチームの出場権を「瞬殺」したのですから。
SNSでタックル問題を拡散し、マスコミを巻き込み、日大フェニックスをつぶしました。
「戦わずして勝つ」・・・まさに孫子の兵法です。
前年の学生チャンピオンチームの出場権を「瞬殺」したのですから。
相手チームの情報の収集、SNSの活用、有望選手の獲得など、フィールド外での戦いも大事な時代になってきました。
カレッジフットボールの世界も、フィールドの外でも十分注意して、戦略戦術を練っていかなければなりません。
関学QB選手の親御さんは告被害届に続き、告訴状を提出。
大学スポーツ、かつ試合中のプレイでの告訴は至上初めてのことではないでしょうか?
大学スポーツ、かつ試合中のプレイでの告訴は至上初めてのことではないでしょうか?
刑事訴訟法上、告訴とは捜査と処罰を求める意思表示を行うための書類。
警察は告訴を受理すれば速やかに捜査を開始し、書類や証拠を検察官に送らなければなりません。
そして、検察官は起訴・不起訴を決定し、告訴人に通知することが求められます。
被害届とは、まったく性質の異なるものです。
ここまで大きくなったこの事件、今度は警視庁の捜査結果について、関東学生連盟、関学サイドからコメントを出す、あるいは検察に対する法的手続きをしていくことが求められると思います。
悪代官?内田前監督らはアメフト界を永久追放され、そして日大からも懲戒解雇。
現在、懲戒解雇とした処分を不当として解雇無効と未払い賃金の支払いを求め東京地裁に提訴しているようです。
名誉も職も取りあげられ、生活も大変だと思います。
生涯好きだったフットボールにも復帰できない・・・。
でも、個人的には、サムライ、武士としての潔さ、ケジメを示して欲しいと思います。
武士道!!!
現在、懲戒解雇とした処分を不当として解雇無効と未払い賃金の支払いを求め東京地裁に提訴しているようです。
名誉も職も取りあげられ、生活も大変だと思います。
生涯好きだったフットボールにも復帰できない・・・。
でも、個人的には、サムライ、武士としての潔さ、ケジメを示して欲しいと思います。
武士道!!!
そして、日大フェニックス、文字通り、不死鳥のように再び羽ばたいてほしいものです。
来年のTOP8、BIG8・・・そして、甲子園ボウル・・・楽しみにしています。
跳べ、フェニックス!
(フォトは、2015年川崎で開催された「東京ボウル」日大フェニックスvs.関学ファイターズのものです)