能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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広島市の中央公園にサッカー専用スタジアムが出来ちゃうんだ 1年に20試合、あとの345日の使い道は?

2019年02月27日 | まち歩き
いつもの散歩道の途中にある中央公園。
広々としたスペースは、開放感があふれ、目に優しい緑はココロを癒してくれます。


中央公園は、広島城のそば。
広島市の中心部・紙屋町から歩いて5分ほどの好立地。
東京で言えば、代々木公園、新宿御苑といった感じでしょうか。

もうしばらくすると、ここにサッカー専用スタジアムが出来るそうです。
旧広島市民球場跡地や広島港(宇品)などの候補地もあったのですが、最終的に中央公園に決定したそうです。

今のご時勢、巨額の建設費をかけて箱物を造る・・・子どもや孫の世代に借金を先送りにすることに抵抗感があります。


プロサッカーチーム・サンフレッチェ広島のホームでの試合は、約20試合前後。
プロ野球のように3連戦が出来ないサッカーというスポーツ。
あとの345日はどうするんでしょうか?
コンサートやイベントで埋まるんでしょうか?
コンサートであれば、すぐとなりにグリーンアリーナがあるし、イベントであれば、まだ用途が決まっていない旧広島市民球場跡地があります。

プロが使う天然芝のピッチなので、少年サッカーや高校サッカーの試合や練習もあまり出来ないでしょうし・・・。

横には、高層の市営アパートがあり、試合の日ともなれば、太鼓の音や観客の歓声、DJの声などの大音響、紫のレプリカを着たサンフレファンで溢れかえり、ひどい混雑、交通渋滞が予想されます。
国道54号線、祇園新道あたり、交通のマヒも心配です。


マツダスタジアムも、カープのある日は周辺道路は大渋滞します。
広域の避難場所としての公園機能がなくなる、次世代への借金、自然破壊、騒音と大渋滞、費用対効果の低さ・・・今回の決定は、ちょっと残念です。

大のサンフレファンの友人は、今あるビッグアーチで十分と言っています。
広島の山奥で、ちょっと不便だけど、アストラムラインもあるし、バスもある・・・アジア大会を開催した由緒あるスタジアム・・・気合を入れて広域公園に行ってこそ紫スピリットだそうです。


2月24日の中國新聞の社説。
健全化への道忘れるな
中国5県と2政令市予算案が手揃ったことに対しての同紙からのコメント。
それらに対して、財政健全化してほしいというメッセージです。
特に、広島県2019年度予算は前年比で10.6%増と全国トップ。

昨年、広島や岡山を襲った7月豪雨災害の復興ということもあります。
当然に、そこには十分な予算を当てていくことが必須。
スタジアム建設よりも、人の命に係わる砂防ダムや河川整備の方が重要だと思います。

社説の載った当日の同紙の別記事では、エリートの養成校・叡智学園開設に36億円を投入するとのこと。
36億円!
県民一人当たり1264円・・・4人家庭だと約5000円の負担。
1学年80名前後のために血税を投入する・・・ホント、大丈夫なんでしょうか。
さらには、1か月前には、県立大学に学部を新設するために市内中心部のビルを40億円で取得という記事が掲載されていました。
高校や大学に行きたくても行けない家庭があったりするのに・・・。
格差はますます拡大し、貧困の世襲化が危惧されます。
本当に困っている人たち、社会的に弱い立場の人たちを支えていかなければなりません。

さらに、少し前まで赤字路線だった新交通システム・アストラムラインの延伸で数百億円・・・。


少子高齢化という国難の中、借金に借金を重ねた者の末路は、ほぼ見えています。
パンと見世物に熱狂した市民により内部から崩壊したローマ帝国・・・。
柱だけ残した歴史遺産となった巨大な箱物「コロセウム」を思い出します。

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