能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

百年の愚行 ページをめくる手が動かないほどの衝撃を受けました 人間って、何故これほど馬鹿なのか?

2015年02月22日 | 本と雑誌

奥付は、2002年・・・10年以上前に出版された書籍・・・こんな本があるとは知りませんでした。

あまりに悲惨で、あまり売れなかったのか?それとも封印されていたのか?

知らなかった自分自身もバカです。

 

「百年の愚行」・・・

本を読んで涙ぐむことは多々あるのですが、この本は写真集ということもあり、直球ストレートでズバリときます。衝撃で、もうページをめくりたくないと感じさせた一冊です。

アル・ゴアさんの「不都合な真実」はロジカルに科学的な根拠を示しながら進んでいくのですが、同書は写真という媒体を使って人間の心理、情動に訴求していきます。

当分、ものの見方が変わってくると心から感じました。

 

百年の愚行

Think the Earthプロジェクト著  紀伊國屋書店刊  2400円+税

 

同書は、人間に起因する環境問題、戦争、貧困、飢餓、大量消費、難民、差別などのテーマに関する写真を100枚とりあげ、解説を加えるというもの・・・何点かは有名な写真もあるのですが、見るだけで、もはや解説はいらないインパクトのある写真集です。

一言で言えば、

人間って、なんでこんな馬鹿なことをやっているんだ!

という怒り。

自分も、その一人として、100年の愚行に加担している一人という意識。

エアコンのきいた部屋で、珈琲を飲みながら、環境問題や格差問題がどうのこうのと呟いている姿勢、スタンスは完全に叩き潰されます。

 

この書をまとめたThink the Earthプロジェクトは、NTTデータ社長、ベネトン会長、ミュージシャンの坂本龍一さん、セイコーインスツルメント社長、マイクロソフトの社長だった古川さんたちが発起人となる世界に警鐘を鳴らすために編集された一冊。賛同し、行動に移された姿勢は、本当に素晴らしいと思います。

 ◆目次

  1. 海・川・湖沼
  2. 大気
  3. 森・大地
  4. 動物
  5. 大量生産・大量消費
  6. 核・テクノロジー
  7. 戦争
  8. 差別・迫害
  9. 難民
  10. 貧困

多くの人に目を通していただきたい一冊です。

これから、100年、さらに愚行を繰り返さないための決断と行動が、今まさに求められていると思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

丸の内ブランドストリート・・・大人が楽しめるマチュアな街に大変身しビックリ!最新の店づくりを学べます

2015年02月22日 | マーケティング

丸の内と言えば、三菱の街。

三菱重工業を中心とした重厚長大産業の本社機能のあるオフィス街というイメージがあります。

高さ31メートルに限定されていたバランスのとれた仕事のためのビル街。

仕事をする所で遊びに行くところではない・・・そんな先入観があります。

が・・・、

その丸の内が大変身を遂げています。世界中のメジャー系のブランド、ブティックが集まるファッションストリートに変わっているのです。

丸の内仲通りには、ブランドショップ、アパレルショップ、ブティックが集積し、とてもお洒落な街になっているのです。

大人の街・・・その意味では、銀座や青山・表参道よりも、もっとマチュアな感じがします。

しかも、人の数も少なく落ち着いた、歩きやすいストリートになっています。

東京駅からも近く、なんと有楽町、銀座もすぐそば・・・こんなに近いとは思いませんでした。

1988年から三菱地所が手掛けた都市再開発は、成功と言えると思います。

地権者が錯綜していた六本木ヒルズ開発とは異なり、ここ丸の内は三菱グループの所有物。

一体的な開発を思い切って進められたことが成功の秘密ということでしょうか?

建築家の隈研吾さんも第二次産業型都市から、第三次産業都市への移行という説明をされています。

 

ブランド音痴の私としては、ここでショッピングをしようとは思いませんが、好きな人にはタマラナイ魅力があるように思います。

 

まずは、丸ビル。

地上37階、地下4階。東京駅前のランドマーク。

その西側から、丸の内仲通りが始まります・・・。

この通りに軒を連ねるショップは、最新のデザイン。ファサード、グラススクリーン、色使い・・・本当に魅力的です。

何といっても人が少ない・・・休日でも高校生、大学生の姿はありません。

彼彼女たちのカテゴリーの中に入っていないのです。

また、銀座や表参道のように、海外からの「爆買い」バスツアーの観光客の姿もありません。

広い歩道・・・ゆっくりとマチュアなウインドウショッピングを楽しむことが出来ます。

通りのあちこちには、アートやモニュメント・・・。

リアルなゼブラです。

なぜ、シマウマなのかは分かりませんでした。

3月にオープンするパリゴ。楽しみにされている女性も多いのではないでしょうか?

ツタのからまる美しいファサード・・・美しいブティックですね。

TUMIショップ 開放感のあるガラススクリーンがストアコンセプトをしっかり伝えています

OPAQUEショップ 入口に黒服さんが立っているお店より入りやすいですよね。

ブルックスブラザーズ・・・青山店より、さらにモダンなつくり。2階部分のディスプレイも素敵です。

街にアクセントを持たせるための工夫が随所に見られます

三菱1号館の裏庭には、こんなモニュメントも。

オープンなカフィテラスでは、外国人が、白ワインとピザで談笑しています。

オフィス街の中のフラワーショップ

エントランスにも美しいデザイン

ここは、NewYork???定番のティファニーショップ

独自の日本戦略を展開しているバーバーリーのショップ

ポールスミス・・・グリーンのアクセントカラーが春を感じさせます

最強のブランド力・・・エルメス

グラスで有名なバカラ 重厚感のある造りがブランドイメージを創出します

こちらは、ロイヤルコペンハーゲン

ゼグナのショップ

ニッポン代表のビームス カジュアルは、こうやって訴求するんですね。

丸の内仲通りの終点は、ザ・ペニンシュラホテル・・・なんと「The」が付いています。

ここは、日本?という感じです。

大変身を遂げたビジネスストリート丸の内。

いま、さらに、2020年の東京オリンピックに向けて、新しいビルが建てられています。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経済産業省に行ってきました 「お上」と言っても民間テイストいっぱいのサービスマインドある役所でした

2015年02月21日 | 社会・経済

所用で経済産業省に行ってきました。

「お役所的」という言葉があります。

杓子定規、融通がきかない、上から目線・・・といった、ちょっとネガティブな意味に使われます。

昔、法学部で勉強した行政法の中に、行政行為のフカン、行政行為のムビュウセイ・・・(漢字が思い出せません/汗・・・)といった法律用語がありました。この特別な法律関係に起因しているのだとは思います。

が、経済産業省は、ちょっと違いました。

職場が明るい、担当者が親切、おしゃれな人が多い・・・やっぱり民間企業に近い立ち位置にあるからでしょうか?

民間企業からの出向、経産省から民間企業への出向といった人材の交流があるということを聞いたことがことがあります。こういった開かれた行政が、独特な職場風土を作っているのかもしれません。

経産省は、「お上」と言っても、民間テイストいっぱいのサービスマインドある役所でした。

案内図も民間風で分かりやすいビジュアル、警備員の人も実に親切・・・。

迷わず目的地に着くことが出来ました。

担当者の方もとても親切でフレンドリー。

役所に行くと、かなりの確率でイヤな気分を味わうのですが、経産省は◎でした(笑)。

アベノミクスも動きはじめ、株価や経済指標も上向きになっている昨今・・・経産省・中小企業庁の打ち出す施策は、とても大事。

がんばれ!ニッポン経済。復活の日は近いと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

現役バリバリの中小企業診断士が書いた企業経営者のための本 社長は自責と行動で荒波を乗り越える!

2015年02月20日 | 本と雑誌

やっぱり!社長の責任 伸びる会社とつぶれる会社
今瀬勇二著 明日香出版社 1600円+税



著者の今瀬さんは、中小企業診断士。イマセ総合経営研究所の代表者
「はじめに」にあるように著者は、この十年間の経験、体験を盛り込み、かつ、出来るだけ分かりやすく執筆したとのこと。たいへん読みやすい一冊です。
著者は、現在の経営環境は中小企業にとってチャンスにあふれていると指摘します。

経済産業省でも「GNT(グローバル・ニッチ・トップ)」というコンセプトを打ち出し、日本の中小企業の強みをさらに強くするための政策を打ち出しています。


同書の構成は、経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」及び「活用」という5つのセッションを設け、それぞれに10のトピックスをおくというスタイル。計50の切り口から成ります。

中でも、第三章「カネ」と第五章「活用」は、学者の本には書かれていない実務家の視点。

難解な経営用語、横文字をあやつるコンサルタントの本には出てこない視点が多々あります。

現在、事業を営まれている経営者の方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

目次


第1章 「ヒト」が会社を伸ばす
1. 「社長の自己中心度」で伸びる会社・つぶれる会社・・・裸一貫でリスクを取って成長しているワンマン企業、最初の壁が立ちはだかります。お客さまを基点に考えられるかどうかが最初の関門だと思います。
2. 「お金を稼ぐ経験のアリ・ナシ」で伸びる会社・つぶれる会社・・・生きたカネの使い方ができる社長、経営幹部かどうか?
3. 「キャッシュを増やす社員」で伸びる会社・つぶれる会社
4. 「一致団結させる二代目経営者」で伸びる会社・つぶれる会社・・・ガッテン!二世経営者の成功の秘訣は著者の言うように、まさに組織力の活用です(その逆をする二代目社長はたくさんいます)。
5. 「1+1=3になる組織」で伸びる会社・つぶれる小会社・・・シナジーの発揮!
6. 「社長の夫婦仲」で伸びる会社・つぶれる会社
7. 「プライベートでかかわる友人」で伸びる会社・つぶれる会社
8. 「お客さまへ果たす使命」で伸びる会社・つぶれる会社
9. 「社員全員の組織ビジョン共有」で伸びる会社・つぶれる会社
10. 「問題がおきたときの責任の取り方」で伸びる会社・つぶれる会社・・・非常事態の際に、社長の人格、人徳、人柄が如実に表れます。その覚悟は、日々のマネジメントの中ではぐくまれるものだと思います。


第2章 「モノ」が会社を伸ばす
1. 「設備力と収益のバランス」で伸びる会社・つぶれる会社
2. 「製品ではなく商品の販売」で伸びる会社・つぶれる会社
3. 「他社にない自社の能力」で伸びる会社・つぶれる会社
4. 「リピート率がアップするサービス」で伸びる会社・つぶれる会社
5. 「中小企業の自慢の技術」で伸びる会社・つぶれる会社
6. 「ターゲットを明確にした開発」で伸びる会社・つぶれる会社
7. 「客を呼び寄せる魅力ある店舗」で伸びる会社・つぶれる会社
8. 「価格競争に負けないブランド」で伸びる会社・つぶれる会社
9. 「整理してみてわかる本当の資産」で伸びる会社・つぶれる会社
10. 「一階に受付のないシンプルな社屋」で伸びる会社・つぶれる会社


第3章 「カネ」が会社を伸ばす
1. 「キャッシュに注目する会計」で伸びる会社・つぶれる会社・・・勘定あって銭足らず・・・黒字倒産のリスクもココにあります
2. 「キャッシュを生み出す借入金」で伸びる会社・つぶれる会社
3. 「キャッシュに変身する債権」で伸びる会社・つぶれる会社
4. 「社長のキャッシュ感覚」で伸びる会社・つぶれる会社
5. 「市場のニーズを満たすための補助金」で伸びる会社・つぶれる会社
6. 「収益をあげる設備投資」で伸びる会社・つぶれる会社
7. 「戦略に沿った営業の数値目標」で伸びる会社・つぶれる会社
8. 「40%の自己資本比率」で伸びる会社・つぶれる会社・・・エクセレントカンパニーと言われる一つの基準、それが自己資本比率40%です。
9. 「借入金に頼らない運転資金」で伸びる会社・つぶれる会社
10. 「手元のキャッシュを増やすカネ感情」で伸びる会社・つぶれる会社


第4章 「情報」が会社を伸ばす
1. 「会社の方向性を決めるマクロ環境の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
2. 「可能性を拡げる異業種の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
3. 「低迷する原因がわかる競合他社の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
4. 「最高の商品を生む顧客のニーズ情報」で伸びる会社・つぶれる会社
5. 「ビジネスチャンスにつながる自社の事業情報」で伸びる会社・つぶれる会社
6. 「すべての問題を解決する現場の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
7. 「隠れた内部能力の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
8. 「自社を成長させる同業社情報」で伸びる会社・つぶれる会社
9. 「方向性が決まる過去・将来の情報」で伸びる会社・つぶれる会社
10. 「競争に勝つ選択・差別化・集中の情報」で伸びる会社・つぶれる会社・・・まさにポーターの戦略論を中小企業に展開するためのノウハウ、方法論です。


第5章 「活用」が会社を伸ばす
1. 「税金計算だけでない税理士の活用」で伸びる会社・つぶれる会社
2. 「顧客を紹介しくれる金融機関の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・こんな方法があったんですね。
3. 「情報を提供する支援機関の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・診断士の腕の見せ所です。
4. 「効率の良い資金の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・先日の国会で麻生大臣が大企業を「守銭奴」呼ばわりして問題になりました。溜め込むばかりで投資しない企業の明日は厳しいものがあります。
5. 「自社と取引のない休眠顧客の活用」で伸びる会社・つぶれる会社・・・知っているけど、やっていない。これも裏技です。
6. 「社内環境を整えるコントローラーの活用」で伸びる会社・つぶれる会社
7. 「相談に乗ってくれるメンターの活用」で伸びる会社・つぶれる会社
8. 「ライバルである成長企業の活用」で伸びる会社・つぶれる会社
9. 「環境変化に対応できる稼ぐ力の活用」で伸びる会社・つぶれる会社
10. 「社長の強みと弱みの活用」で伸びる会社・つぶれる会社

日本の産業界の99%を占める中小企業。
ここ数十年、開業率が廃業率を下回る状況が続いています。
中小企業にとって、チャンスはピンチであり、ピンチはチャンス・・・。
今こそ、経営者は、自社の強み・弱みを把握し、現在の経営環境を最大限に活用した経営を進めていただければと願うきっかけとなる一冊でした。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

書斎に新しい置時計がやってきました MoMAデザインショップで購入 NYニューヨークの雰囲気です!

2015年02月19日 | アート・文化

書斎のデスクの上で20年間時を刻んでいた置時計が壊れてしまいました。

1日で約20分程度遅れてしまう置時計・・・。

この置時計は、20年前にリーガルシューズのオマケでもらった木製の枠組みのアナログの置時計。

毎日、時を刻んでくれた大切な相棒です。

1か月くらいは、毎日手を裏に回し訂正しながら、ごまかしていたのですが、もう限界・・・。

新しい時計を購入しようと思い立ちました。

 

が、・・・気に入る置時計がない・・・。

東急ハンズにも・・・ない。

パルコ渋谷にも・・・ない。

無印良品にも気に入るものがない・・・。

う~ん・・・困った。

 

思い出したのが、表参道のMoMAデザインストア。

MoMA(ニューヨーク近代美術館)のアンテナショップです。

MoMAとは、「The Museum of Modern Art」の略。

ニューヨークにある米国の近代美術の殿堂です。

そのミュージアムショップが、表参道にある・・・ありがたいことです。

(一昨年は、一時期、銀座のSONYビルに入っていました)

表参道ヒルズの真ん前、ディオールの隣にあるGYRE(ジャイル)ビルの3階に入っています。

このGYRE(ジャイル)ビルもなかなか素敵なアーキテクチャー。建築家のコンセプトが伝わってくる逸品。

このビルの吹き抜け・・・屋上から地下までぶち抜いています・・・。

 

エスカレータで3階に上がると、MoMAデザインストア。

 

入口を入ると、いきなり、素敵なデジタル時計が・・・。

アナログ時計を買おうと思っていたのですが、その華奢なデザインに魅かれました。

上部には、「MoMA」のロゴ。ニューヨークのモダンな美が伝わってきます。値段も手ごろ。時間、月日、気温、湿度がデジタルで表示されるその置時計。

ニューヨーク近代美術館とMoMAデザインストアでしか売っていないものだそうです。

迷わず、店員さんにお願いし購入することに決めました。

が、よくよく見てみると、made in CHINA・・・デザイナーは日本人。中国と日本とニューヨークがコラボする・・・グローバルでメトロポリタンな置時計。いいじゃないですか。買うことに決めました。

 

ペーパーバッグのデザインも素晴らしいデザイン・・・

さすが、MoMAのブランドを付けるだけのペーパーバッグデザインです。

蛇足ですが、毎日目覚ましに使っているSEIKOのピラミッドトーク。

デジタル音と人の声で、目覚めさせてもらえる優れ物。

初代ピラミッドトーク、キュービックトークに続く3代目・・・です。

新しい置時計が、ピラミッドトークとともに、書斎の時を新しく刻むことになりました。

何だかニューヨークのソフィスティケイトされたモダンな雰囲気を醸し出してくれます。

なんだか1日が新しくなった感じがする、ワクワク感のある時計。

今日も仕事、がんばります

 

MoMA DESIGN STORE銀座店の思い出

http://blog.goo.ne.jp/tomitomi111/e/ca35d60a4920d3136b460c9d4c7c0317


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リーダーの易経 龍の6段階のライフステージ・・・易は占いではなく、予兆を見つけ行動する学問です

2015年02月18日 | 本と雑誌

リーダーの易経 兆しを察知する力をきたえる

竹村亜希子著  KADOKAWA刊 800円+税

著者の竹村さんは易経研究家で、東洋文化振興会相談役も務められている易経の専門家。

前著の「リーダーのための易経の読み方」も読みましたが、難解な易経を分かりやすく解説されており、とても興味を持ちました。今回の本は、前著よりさらに分かりやすく解説されています。

この「易」というのは、変化という意味だそうです。

「易経」は、四書五経の一つ。

四書「大学」「中庸」「論語」「孟子」、五経「詩経」「書経」「礼記」「易経」「春秋」の一つとして位置づけられています。

「易経」と言えば、安岡正篤先生の「易学入門」が有名ですが、薄い本ながら未だに全体の理解が出来ない一冊です。

 

「易経」は、単なる占いの本ではなく、龍の物語であると著書は説きます。

 

この龍の物語は、6つのステージで構成されます。

龍のライフステージは、そのまま人間の人生に当てはまります。

 

第1段階 志を打ち立てる・・・潜龍

第2段階 師となる人物に見習う・・・見龍

第3段階 失敗に学び日進月歩する・・・乾(けんてき)

第4段階 飛躍の「機」をとらえる・・・躍龍

第5段階 雲を呼び、雨を降らす・・・飛龍

第6段階 驕り高ぶる龍の顛末・・・亢龍

 

わたし自身、今まで生きてきて、「成功の失敗」「失敗の成功」ということが世の道理ではないかということを経験則として認識しています。

成功は、いつまでも続かない。成功の原因が次の失敗の原因となる、失敗しても這い上がる信念があれば次には成功する確率が高まる・・・といったことです。

もっとも私の場合、失敗が圧倒的に多く、たくさん痛い目にあってきたのですが・・・(苦笑)。

それでも、とりあえずあきらめずにやっていると、不思議なパワーのバックアップがあり、ここまでやってきた次第です。感謝!

悪友は、「おまえは、ラッキーのみ。ついてる奴は、いいよなあ。」と言っています。

(水鳥は、見えない水面下で一所懸命、足ヒレで水をかいているのです・・・と反撃することにしています-笑-)

 

だから、「占う」ではなく、「予兆を見逃さず、行動する」というのが易経の正しい捉え方だと思います。

「亢龍悔いなし」・・・そんな言葉もやっと理解できる年齢となってきました。

 

目次

第一章     潜龍から乾 志を打ち立て修養に励む

第二章     躍龍から亢龍 リーダーとして立つために

第三章     リーダーの原理原則 易経の基礎知識

第四章     志を抱き、原理原則の型を学ぶ

第五章     反復継続する

第六章     昇り龍になって天を飛翔する

第七章     龍は、昇りつめて落ちていく

 

自分の天命、運命の流れをアタマの中にイメージしながら、変化・予兆を見逃さず、すかさず行動に移っていく・・・そんな日々の生活をしていきたいと思います。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

WE LOVE 渋谷・・・渋谷の未来図が見えてきました・・・西新宿のようにならないことを祈りつつ・・・

2015年02月17日 | マーケティング

渋谷駅前エリアマネジメント協会のリーフレットを手に入れました。

ヘッドコピーは、「+FUN(プラスファン)」。

なかなかいい感じです・・・「楽しみをプラス」する・・・ワクワク感アリです。

さらにボティコピー・・・

映画や音楽、ファッションなどさまざまなエンタテイメントが集まり、ほかの街にはないオンリーワンの強みを持つ渋谷は、まちの特徴を最大限に生かし、渋谷を日本一訪れたい街とすることを目指して、いま再開発を進めています!

このリーフレットによると、新しい渋谷には5つのポイントがあります。

 

1.  動きやすく、歩きやすく・・・スカイデッキやイベント広場の設置

2.  災害に強い街へ・・・耐震性の高いビルと防災備蓄倉庫

3.  世界がもっと近づく・・・空港リムジンバスの発着場

4.  よみがえる渋谷川・・・リバーサイドに遊歩道設置

5.  Made in SHIBUYAを発信・・・起業家やクリエイターが集まる場所

 

これらを2026年度までに進めるとのこと。2020年、東京オリンピックの後も、さらに工事は続くんですね。

ヒカリエには、ミニチュアモデルが展示されています。

神南方向からの俯瞰・・・渋谷駅のハチ公口に広場が見えます

109の上から俯瞰 渋谷駅に巨大ビル誕生

246の西側から俯瞰・・・ヒカリエより高いビルが見えます

都市づくりとしては失敗と言われる汐留の再開発。

三菱地所の独壇場で比較的うまくいった丸の内の再開発。

ル・コルビジェを目指して空中分解した西新宿。

何だか分からないけどTOKYOの魅力を引き出した秋葉原の再開発。

貸しビル業からの脱却を目指して力技で成し遂げた六本木ヒルズ。

最近の都市再開発では成功したと言われる三井不動産が推進した六本木ヒルズ・・・東京での都市再開発は巨額の資金が必要とされ、特に一体的な開発というのが難しい状況です。

 

自然発生的に拡大してきた渋谷の街・・・。

パッチワークのような街ですが、そこに生きる人の鼓動が伝わってくる街・・・。

工事用のクレーンが渋谷駅の周辺に立ち続けます・・・

 

新しいSHIBUYAは、東京における都市再開発のケーススタディをしっかり学び取っていただきたいと思っています。

この街を訪れる人が、「WE LOVE 渋谷」と言っていただける、そんな街づくりが求められていると思います。

工事は、続く・・・


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ストーリー思考 フューチャーマッピングで隠れた才能が目覚める 夢を実現するための神田昌典さんの方法論

2015年02月16日 | 本と雑誌

神田昌典さんといえば、ダイレクトマーケティング。

神田理論をマスターするため、たくさん本を読みました。

そして、神田さんが編み出した春夏秋冬理論・・・10年ほど前から使わせていただいています。

占いより、よっぽど当たるこの理論・・・自分の人生を切り開いていく上で大きな推進力になっています。

今回の新刊「ストーリー思考」は、早くもベストセラー。

神田さんが作った「フューチャーマッピング」は、きわめてシンプル。

ビジネスだけではなく、学校やNPOなどでも活用できる優れもの。

6つの枠をベースにして、現実から未来の流れ、未来から現実の流れを可視化し、そこにストーリーをオーバーラップさせていこうというものです。

今まで、どちらかというと、まずは目標やゴールを設定、そこから逆算で手段を検討していくというものが中心でしたが、このフューチャーマッピングは、行動(現実的な領域)と物語(想像的な領域)を組み込み、直線ではなく曲線的な思考を重視しています。

ちょうど、ヒーローズジャーニーとマインドマップを融合、発展させたような展開になります。

 

ストーリー思考 フューチャーマッピングで隠れた才能が目覚める

神田昌典著  ダイヤモンド社 2000円+税

 

目次

第1章      ストーリーは、人を突き動かす原動力

第2章      あなたの中に眠っているストーリーの力

第3章      新しい現実への旅立ち

第4章      7つの実験 フューチャーマッピング完全解説

第5章      未来をつくる行動事例

第6章      フューチャーマッピングについて、よく聞かれる13の質問

 

確かに、このフューチャーマッピングを使えば、かなりポジティブな感覚になり、可視化されている分、行動化にもつながりやすいと思います。

 

神田さんは、本当に見事なコピーライター・・・コトバの魔術師です。

同書でも、言葉の一つ一つが読者のアイキャッチに結びついていきます。

たとえば、第4章では、7つの実験を通じて、フューチャーマッピングの手法を学んでいきますが、ここでも神田さんのコピーライティング力が輝いています。

 

1.  誰かをハッピーにすると、何が起こる?利他の法則

2.  びっくりイメージの法則

3.  偶有性の法則 曲線は過去の記憶を引き出す

4.  無関係な物語から、課題達成への現実的ヒントを引き出せるか?変容の法則

5.  モチベーションの法則

6.  空白の法則・・・

 

うまいネーミングの付け方ですね。

 

最後に同書のキャッチコピーを・・・

物語の力を目覚めさせれば、成功に努力はいらない。

夢を実現した若い人たち、そして、まだまだあきらめない親父世代にぜひ読んでいただきたい一冊です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スティーブ・ジョブズの誕生日2月24日・・・スティーブの青春の光と影を綴った伝記を読みました

2015年02月15日 | 本と雑誌

「スティーブ・ジョブズ 青春の光と影」

脇英世著  東京電機大学出版局  2500円+税

 

2011年に出されたウォルター・アイザックソンの「スティーブ・ジョブズ」。

世界的なベストセラーになりました。

アイザックソンさんは、アインシュタイン、ベンジャミン・フランクリン、キッシンジャーなどの米国の歴史的人物の伝記をしるした伝記界のスター。

ジョブズも公認伝記と認め、これでスティーブの歴史、伝記には決着がついたものと考えていました。

 表参道店ロゴ

そんな中、脇英世東京電機大学教授が、「スティーブ・ジョブズ 青春の光と影」を執筆、刊行されました。

481ページの大作。索引もしっかり付いています。

同書は、ジョブズの出生から30歳くらいまでを、丹念な文献探索と取材調査で精緻にまとめられています。

大学院で学んでいたころ、主査の教授に言われたことがあります。

「文献調査、歴史の探究は、砂をかむような地道な努力が求められ、大変だよ」と・・・。

脇先生は、ジョブズについて膨大な資料、書籍を蒐集し、これを丹念に読み込まれたのだと思います。

本当に、ジョブズがお好きなんだろうと思います。

脇先生は昭和22年生まれの67歳。そういえば、副題の「青春の光と影」は英国バンドのプロコル・ハルムの名曲「青い影(1967年)」の影響があるのかもしれません・・・表紙もシンプルな青色ですし・・・。

脇先生ご自身も、安保闘争、ベトナム反戦運動など青春時代の思い出とオーバーラップされているのだと思った次第です。

 渋谷店ロゴ

目次

第1章 スティーブ・ジョブズの誕生と生みの親

第2章 スティーブ・ジョブズの育ての親と幼少年時代

第3章 スティーブ・ウォズニアック

第4章 二人のスティーブ

第5章 ヒッピーと反戦運動の高揚

第6章 ティモシー・リアリーとババ・ラム・ダス

第7章 クリスアン・ブレナン

第8章 リードカレッジ

第9章 アタリとノーラン・ブッシュネル

第10章 マイクロコンピュータ革命の日は来た、しかし・・・

第11章 スティーブ・ウォズニアック立つ

第12章 アップル誕生

第13章 アップルⅡ

第14章 アップルの再編

第15章 マイクロコンピュータ業界の変貌

第16章 華々しい成功の陰に

 

生みの親と育ての親が違ったという事が彼の思考、価値に影響を与えたかもしれないということ、初恋の人クリスアンとの相互の影響、最大の仲間ウォズニアックとのコラボレーション、アタリ社での仕事、インドへの放浪、そして禅への関心の高まり・・・、ジョブズの生き様を客観的、学術的なアプローチで炙り出した同書は、伝記という側面以外に、イノベーションを起こした人材研究ということが言えると思います。

 

いま、アップル社の製品にハマっている方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

1990年代、マックユーザーはどこか変わり者(失礼!)、今でもiフォンやiパッドフリークには、すごいコダワリを持っている人が多いような感じがしています。

同書を読むと、アップル社への想いがさらに深まることになると思います。

 

表参道店・・・いつもお世話になっています

 

2月24日は、スティーブの誕生日。

存命であれば、今年60歳・・・還暦を迎えます。合掌


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

青山一丁目の伝説は復活するのか?NewマクラーレンHONDAのニューF1マシンを見てきました

2015年02月15日 | マーケティング

本田技研工業の青山の本社まで、マクラーレンHONDAのニューF1マシンを見に行ってきました。

HONDAのF1復活は、8年ぶり。

FITの世界的なリコール問題、タカタのエアバック事件のみならず、売れる新車が出ないホンダ。

本当に心配です。

S660や新型シビックの開発状況が、webで紹介されていましたが・・・。

過去の延長線上で、どうやら起爆剤にはなりそうもありません。

ニューF1マシンは、1600CCの排気量のV型6気筒エンジンを搭載。

F1バイロットも、フェルナンド・アロンソさん(スペイン)とジェンソン・バトンさん(英国)。

実力的にも、十分優勝を狙えそうです。

黒とシルバーを基調としたカラー。

蛍光色の赤いラインがボディを引き締めます。

以前は、「Powered by HONDA」のロゴが入っていたのですが、ニューマシンは「HONDA」のロゴだけです。

マクラーレンの文字が見えます。

F1パイロットが乗り込むコックピット

リアもなかなか精悍

1980年代、マルボロ・マクラーレン・ホンダは、全16戦中15勝するという記録を打ち立てました。

アラン・プロスト(フランス)とアイルトン・セナ(ブラジル)という歴史に残る名ドライバーを擁し、向かう所敵なし状態でした。

 

鈴鹿サーキットに、仕事を絡めて行っていたのですが、今でもアイルトンのエグノースト音が耳から離れません。

プロフェサッサーと呼ばれたプロストは、天才的なギアシフト術でコーナーを回っていくのですが、アイルトンは「セナ足」と呼ばれるアクセルワークで駆け抜けていきました。

 

余談なのですが、広告代理店時代、本田技研工業さんを担当していた頃、マルボロ・マクラーレン・ホンダ優勝の凱旋パレードで青山通りをマルボロカラーのF1マシンを走行させてはどうかという企画書を作ったことがあります。

秋の青山通りをアイルトンとプロフェッサーがドライブするマシンが走る・・・う~ん、なかなかいい企画だと自惚れていたのですが、ホンダの技術者の方に言われました。

「ムリ!」・・・(笑)

F1マシンは車高が極めて低いため、一般道を走ると底を摺るらしいのです。

モナコやカナダのGPコースを走るときは特別なチューンをほどこすのだそう。

であれば、F1走行用に一般道のデコボコをなくすため、専用のボードを青山通りに敷き詰め、その上をF1マシンが走る・・・でもすごいコスト、経費がかかるとのことで断念しました(笑)。

また、F1マシンは長い時間低速では走れないとのこと・・・エンジンが故障するらしいのです。

それから、警視庁の道路使用許可をいただくことも難しいということを知りました。残念!!!

 

モナコ王国で開催するモナコグランプリのように、皇居の周りを周回するパレスサイドサーキットを夢見たこともありました。

日本の基幹産業である自動車メーカーが参戦し、天皇陛下や各国首脳も観戦・・・メルセデスやルノー、フェラーリ、フォードを撃破し、日本の技術力を見せつける・・・やっぱり無理でしたよね~(笑)。

 

青山一丁目の伝説は復活するのでしょうか?

HONDAの技術力と資金力、そしてマクラーレンを含めたマネジメントが摩擦なく進めば、おそらくコンストラクターズチャンピオンにはなれると思います。

その時のドライバーズチャンピオンは、アロンソでしょう。

が、今のホンダの課題は、環境に優しく、人に優しいクルマを作ることが最優先だと考えています。

小手先の小さな進化ではなく、本当に「世界が驚くクルマ」を出さなければなりません。

本田宗一郎さんの時代、ホンダがまだ中小企業だった頃、世界最高峰のマン島TTレースに出場して優勝する・・・あるいはまだ二輪メーカーだった時にF1に参戦する・・・それは、社員の士気も上がるでしょうし、会社の一体感も高まると思います。モータースポーツファンも、ホンダの車を買うでしょう。

でも、今は、そんな状況にはないと思います。

昨日のバレンタインディの日本経済新聞には、F1人気の出てきたアジア市場、モータースポーツ文化が定着しているヨーロッパ市場を狙う、ホンダ社内の人材育成、技能伝承をするといったことが書かれてましたが、どうも違うような気もします。

 

個人的には、今、「ホンダのトヨタ化(TOYOTAになりたい!)」「トヨタのホンダ化(かってのホンダのように若返りたい!)」が進んでいるように思います。ほんとうに残念なことです。

 

http://blog.goo.ne.jp/tomitomi111/e/15cb1fc3cb441fbf8f35e0e7cbac47be

 

本田技研工業は、どこに向いて進んでいくのか?

あとから見ると、2015年頃の経営戦略が誤っていたと言われることがないよう祈っています。

がんばれ!伊東社長!寄せ書きして、帰路につきました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする