オンライン診療恒久化 政府と日医が激しい攻防 制度設計難航も

2020年10月11日 03時23分20秒 | 医科・歯科・介護

10/10(土) 21:39配信

産経新聞

田村憲久厚労相=9日午前、首相官邸(春名中撮影)

 新型コロナウイルス感染の広がりを受け特例措置として認めている初診からのオンライン診療をめぐり、政府は恒久化に向けて制度設計を本格化させる。だが、日本医師会(日医)は安全性などを理由に慎重な立場を崩しておらず、政府と日医による攻防は激しさを増している。(坂井広志)

 オンライン診療について厚生労働省はこれまで「初診は対面」を原則としてきたが、新型コロナが発生。院内感染などを防ぐため、4月から特例で電話やタブレット端末などを活用したオンライン診療を初診から容認し、期限は感染が収束するまでとした。

 ただ、規制改革の推進などを掲げる菅義偉(すが・よしひで)首相は就任後、田村憲久厚労相に恒久化の検討を指示した。6日の政府の経済財政諮問会議では、民間議員がオンライン診療などの「特例措置の恒久化」を提言。7日の規制改革推進会議も「当面の審議事項」にオンライン診療が入り、「デジタル時代に合致した制度として恒久化を行う」と明記された。

 8日には田村氏が、河野太郎規制改革担当相や平井卓也デジタル改革担当相と恒久化で合意し、外堀は埋まりつつある。

 一方、日医の中川俊男会長は9月24日の記者会見で「医療機関へのアクセスが制限されている場合にオンライン診療で補完する」「初診からのオンライン診療は有事における緊急の対応だ」などと見解を表明した。

 中川氏は「できるものを一つ一つ議論して、拡大できるものは拡大していく」とも語っており、全面的に反対しているわけではない。だが、「初めて会う人の診断をオンラインでするリスクは計り知れない」と警戒感を隠さない。

 オンライン診療は患者の利便性は高いが、医師は触診などができず、対面より得られる情報は少ない。その分、患者の状態の見極めも難しい。日医は医師のなりすましによる患者の健康被害の発生、患者のなりすましによる薬剤不正入手、健康保険の不正使用などのリスクも強調する。

 ある日医関係者は「検査料やもろもろの管理料などが取れなくなるので収入が減少してしまう」と漏らす。オンラインだと通院距離に関係なく、評判の良い病院に患者が集中し、経営が苦しくなる病院が出かねないという懸念もある。会見で中川氏はこう言い放ち、政府を牽制(けんせい)した。

 「オンライン診療は日医にとってはど真ん中のストライクだ」

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学術会議“任命見送り” 本庶佑氏「極めて危険」 10/10(土) 0:28配信

2020年10月11日 03時18分24秒 | 社会・文化・政治・経済

 「理由を開示せずに任命を見送れば、極めて危険なことになる」。日本学術会議推薦の学者6人の任命を菅総理が見送った問題をめぐり、ノーベル賞を受賞した本庶佑教授が番組の取材に応じました。一方、菅総理は9日もあの言葉を・・・。(10日00:04)

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金子勝教授 菅首相「あまりに無責任」…名簿を見ずに「総合的、俯瞰的」とは

2020年10月11日 03時15分52秒 | 社会・文化・政治・経済

10/10(土) 17:15配信

デイリースポーツ

立教大学特任教授で慶応大学名誉教授の金子勝氏が10日、ツイッターに新規投稿。日本学術会議が推薦した新会員候補6人の任命を菅義偉首相が拒否した問題で、菅首相が6人を除外する前の名簿は「見ていない」と述べたことについて疑問を呈した。

 金子教授は「【名前を見ていない】」とし、「スガは6人を除外する前の名簿を見ていないという。事務方はそのまま官邸にあげたと言っている。誰がいかなる理由で6名を外したのか?6人の名前を見ないで、どうして『総合的、俯瞰的』に見たと言えるのか?見ないで任命拒否したのか。あまりに無責任だ」と投稿した。


平野啓一郎氏、菅首相の「学術会議リスト未見」説明に苦言「支離滅裂。無責任だろう」

2020年10月11日 03時12分52秒 | 事件・事故

10/10(土) 7:18配信

デイリースポーツ

平野啓一郎氏

 芥川賞作家の平野啓一郎氏が9日夜、ツイッターに新規投稿。日本学術会議の会員候補6人を任命しなかった問題で、菅義偉首相が報道各社とのインタビューで会議側が作成した105人の推薦リストを「見ていない」と述べたことを受け、「支離滅裂。無責任だろう。嘘つきも困るが、嘘さえつけないとは」と苦言を呈した。

 平野氏は「支離滅裂。『総合的、俯瞰的活動を確保する観点から判断をした』と言ってたはず。見ないでどうやって判断するのか?無責任だろう」と指摘。「結局、また誰かに責任を押しつけようとしている。嘘つきも困るが、嘘さえつけないとは」と問題視した。

 菅首相によると、会員任命を決裁した9月28日の直前に会員候補リストを見たが、その時点で最終的に会員となった99人がそのまま記されており、6人を拒否する立場になかったという。これまでは「首相の任命拒否権」が問われてきたが、菅首相の説明に従えば「首相以外の第三者」が任命拒否したことになるため、今後はその経緯や理由と共に「誰が判断したのか」が焦点となりそうだ。

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“上級国民”池袋暴走事故の裁判で「車のせい」にされたトヨタが反論「証拠がある」〈週刊朝日〉

2020年10月11日 03時09分55秒 | 事件・事故

10/10(土) 12:24配信

AERA dot.

事故現場付近の実況見分に立ちあう旧通産省工業技術院の飯塚幸三元院長=2019年6月13日、東京都豊島区(C)朝日新聞社

 東京・池袋で横断歩道を渡っていた松永真菜さん(当時31)と長女の莉子さん(同3)の命を奪った自動車暴走事故から1年半。その初公判が東京地裁で10月8日にあった。悲惨な事故を引き起こしたキャリア官僚である、旧通産省工業技術院の元院長、飯塚幸三被告(89)が何を語るのか、世間は注目した。

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 地裁では雨のなか、傍聴券20枚を求めて400人超が抽選に並んだ。2人死亡、9人に重軽傷を負わせた飯塚被告は、介添人に車椅子を押されて入廷した。

「今回の事故により、奥様とお嬢様を亡くされた松永様ご遺族に、心からおわび申し上げます。最愛のお2人を亡くされた悲しみ、ご心痛を思いますと言葉がございません」と頭を下げた被告。

 ただ、起訴状の内容については「アクセルペダルを踏み続けたことはありません。車に何らかの異常が生じたために暴走したと思っています」と否認。弁護人も「被告人に過失はない。システムに何らかの突発的な異常が生じ加速し、事故に至った可能性がある。過失運転致死傷罪は成立しない」と、無罪を主張した。

 これに対して検察側は「制御システムに異常を示す記録はない。アクセルペダルを踏み込む記録を示すデータ、ブレーキペダルを踏んでいないことを示すデータがある」と主張した。

 被告側から“悪者扱い”されたのが、トヨタ自動車の人気ハイブリッド車「プリウス」。トヨタは初公判のやりとりについて「裁判で真実が明らかにされるということですので、その推移を見守っています。証拠があると理解しています」(同社広報部)と応じた。

 一般的に車には電子信号を記録する装置が備わり、それを解析すれば運転時の様子がわかる。被告の車は衝突で大きく損傷していたものの、“動かぬ証拠”が残っているはずだという。ちなみに飯塚被告は2008年に新車で購入したとされ、今のようにアクセルの踏み間違いがあれば加速を抑制するシステムは搭載されてはいなかった。

 


女性の自殺が急増中…香山リカ「うつ重症化の前に早期診断を」

2020年10月11日 03時05分29秒 | 医科・歯科・介護

10/9(金) 11:37配信

女性自身

芸能人に相次ぐ不幸。長引くコロナ禍もあって、多くの人の心は疲弊している。大丈夫だと思う人ほど、注意したほうがいいという。うつの見分け方を専門家に聞いたーー。

「コロナ禍のなか、ここ1~2カ月で『うつ』になる人が増加している傾向がみえます。私が診察していても『うつ』と診断する方は確実に増えてきていて、その7割方が女性という印象です」

こう話すのは、立教大学教授で精神科医の香山リカさん。緊急事態宣言が出された4月ごろにも「コロナうつ」の危険は指摘されていたが……。

「緊急事態宣言のころは『感染したらどうしよう』という、新しい感染症への恐怖心や不安、一過性の心のパニックなどで受診する方が多かった。でも、ここ最近では、『うつ』の診断基準の当てはまる状態の方が、増えているんです」

警察庁発表「月別の自殺者数」では、今年8月の女性の自殺者数は’19年8月より40%もの急激な増加となっている。自殺とうつには深い関係があるという。

「自殺された方の遺書などから。8割方はうつ病状態だったのではないかという研究報告もあります。多くの方が、もしも亡くなる前に診察できたのなら『うつ』と診断される状態だったということです」

では、どんな人がうつになりやすいというのだろうか?

「責任感が強く、人に頼れずなんでも自分で解決しようとする人、また、『自分は大丈夫、うつにならない』と思っている人こそ注意すべきです。なにかに失敗したとき、『自分のせいだ』と自分を責めやすい性格の人もそうですね。また『いまはみんなコロナで大変だから』と考えるような人は、カウンセリングや受診も遅れ、重症化してしまう恐れがあります」

エスカレートして最悪の事態にならないためにも、いまの自分の心の状態を見極めることが重要だ。次の「うつを見抜くチェックリスト」で把握してみよう。

【うつを見抜くチェックリスト】
□ 好きなテレビ番組、連ドラも見る気がしない
□ 夜中にハッと目が覚めて、あれこれ気になってしまう
□ 友達からの何げない一言を受け流せず、ひどく傷つく
□ お酒や、甘いものをついとりすぎてしまう
□ ハッと気づいたときには、夫や子どもを叱責していることが増えた
□ やたら涙もろくなった。ワイドショーで泣いてしまう
□ コロナが気になって常に不安。先が見通せないので落ち込む
□ 肩こり、頭痛、動悸、吐き気などがある
□ 「人生ってつまらない」と思い、ため息がよく出る
□ メールやLINEが届いていても、返信するのが面倒くさい

もし、3つ以上、チェックが入れば要注意、5つ以上ある場合は、保健所の精神保健相談、病院やクリニックなどに相談してみよう。うつは早期診断が重要だという。

「うつと診断されることで、『死にたい』と思うのは自分がおかしいのではなく、『うつの症状のひとつ』だとわかる。『風邪をひいて熱が出た』のと同じく、薬を処方して症状を緩和することは、追いつめられた気持ちを軽くします」

“心の風邪”ともいわれるうつ。風邪と同じように、誰もがかかる可能性があるし、早めの治療が何より大切なのだ。

「女性自身」2020年10月20日号 掲載

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