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観たい!!「海難1890」

2015年07月15日 | 映画
 今から125年前の和歌山県沖の海で、暴風雨のために船が座礁した。587名が死亡、生存者69名という大惨事だった。
 
 座礁した船の名は「エルトゥールル号」、トルコの船である。


 この暴風雨の中、地元の人たちは懸命に救助活動に当たった。台風で荒れ狂う海での救助活動も命懸けだったはずである。


 救助した後、当時は貴重な食料であった芋を提供したり、自分たちも滅多に食べなかった鶏を提供したりした。

 亡くなった方々は丁重に葬られ、生存者は、明治天皇の命により、軍艦2隻でトルコに送り届けられた。

 また、義援金を集め、遭難者支援の援助をした人もいる。

 この一連の出来事は、トルコの人たちは、歴史教科書で学び、ほぼすべての国民が知っているという。(だから、トルコでは、日本に好感を持っている人が多いそうである)

 
 
 こういう話を聴くと、本当にうれしい。こちらもトルコの人たちに親しみが持てる。




 この95年後のこと、イラン・イラク戦争での出来事がある。

 イラクのサダム・フセイン大統領は、「今から48時間後に、イランの上空を飛ぶ飛行機があればそれを打ち落とす」と発表した。


 イランから脱出したい日本人は大勢いたが、外国の飛行機会社は、自国民優先のため、脱出できない。日本の航空会社も安全が確保できないという理由で、イランの日本人を乗せるための飛行機を出さなかった。

 このままでは、戦争の現場に日本人は取り残されてしまう。

 

 そのとき、日本人を救出するために、トルコの飛行機がやってきたのである。


 タイムリミットの1時間15分前だったという。

 この飛行機は、トルコ政府が日本人救出のために出したものである。

 
 トルコ政府が救出機を出してくれた理由の一つは、「エルトゥールル号事件」があったという。

 


 この日本人救出の際には、日本人が感激する話がさらにあった。昨日届いた「みやざき中央新聞」で初めて知った。


 このトルコ政府が飛ばした航空機は、日本人を優先したのである。そのために、乗れなかったトルコ人が500人位いたという。その500人は、陸路自動車でイランを脱出し、トルコまで3日間もかかったという。


 さらにさらに、・・・この後がまた感激である。


 この500人の方々から、トルコ政府への非難・批判は一切無かったそうである。

 航空機に乗るのは日本人が優先と言うことを、粛々と受け止め、自分たちは3日間もかけて陸路で脱出する。


 大変な3日間だったと想像できるが、そのことに対するトルコ政府への批判が無かったそうである。

 ありがたくて、その厚意に涙が出る。




 残念なのは、こういう話を日本人が知る機会はとても少ないという事実である。

 
 
 このトルコと日本との125年の歴史が、映画化される。

 「海難1890

 平成27年(2015年)12月5日(土)公開である。


 日本とトルコの合作映画である。日本の立場もトルコの立場もふまえた映画になるだろう。


 観たい!!
コメント
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