餓死しかなかった子どもたちの哀しい定めが童謡にはあったのだった。
避妊もできない時代があったのだ。
出産直後に我が子のクチを濡れた紙でふさいでしまうしかなかった時代もあったのだ。
サンダラボッチという米俵のフタに、子どもを乗せて流してしまう。
だからこれを水子と言ったのだ。
水に流してしまうから、水子と言ったのだ。
哀しい歴史である。
我孫子の近くの徳満寺に、こうした絵馬がある。
女の顔には角が生えている。
その絵馬を見た東大の学生がいた。
名を柳田国男という。
もうこういふ時代に逆行してはならない。