”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

おいしさはオーディション!?

2011-08-02 09:32:36 | 野菜

先日、野菜ソムリエ仲間が頭を突き合わせて

「おいしい野菜って何?」

「おいしさって何?」

という話をしていました。

 

おいしさの基準は、人それぞれです。

単純に「糖度が○○、酸度が△△ならおいしい。」

というように数値化できないから、なおさら難しい・・・。

 

また、誰と食べるのか、どこで食べるのか、

その食べ物にどんな思い出があるのか、

暑いのか寒いのか、

色々な条件の中で、おいしさの基準は変化していきます。

 

昔、無農薬有機栽培の野菜を買っていました。

正直、かなりクセのあるお味でしたが、

私は有機栽培というだけで、ありがたがって食べていました。

その当時は、「体に良い。」と聞けば、

どんな味でも「おいしい!」と思い込んでいたのです。

 

しかし、ある和食の料理人さんは、

「この野菜は、自分の料理の味を損なう。」と言いました。

また、あるお母さんは、

「ただでさえ、ウチの子は野菜嫌いなのに、

 この味だとますます野菜を食べなくなる。」

と心配して、その野菜の宅配を止めました。

 

生産者様がどんなにプライドを持って作った野菜でも

それを「おいしい!」と思わない人はたくさんいます。

 

おいしさって、オーディションみたいなものじゃないでしょうか?

今をときめく女優さんでも、NHKの朝ドラのオーディションに

何度も落ちたという話を聞きます。

それは、その人の演技力が劣っていたというのではなく、

監督さんや脚本家さんのイメージするヒロイン像と

一致しなかっただけのことです。

 

スティーブン・スピルバーグがNGを出しても、

山田洋次監督は主演女優に使いたいと思った・・・。

内舘牧子さんの作品には合わなくても、

大石静さんの作品ならピッタリくる・・・。

 

おいしさってそんなものじゃないかと思います。

私の料理は、誰のオーディションに合格するのかな?

コメント (4)
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