自転車による移動式カフェチェーン「Wheelys」。Copyright (c) 2014 Wheelys International AB. All Rights Reserved.
世界一小さく、世界一環境に優しいカフェ
米国のスターバックスやタリーズコーヒー、日本のドトールコーヒー、英国のCafeé Nero、イタリアのセガフレード・ザネッティなど、数多くのコーヒーチェーン店が世界各地で広がっていますが、北欧スウェーデンでは、"世界最小・最エコ"なコーヒーチェーン店が、いよいよ本格的に世界へ羽ばたこうとしています。
「Wheelys」は、スウェーデンのマルメ(Malmö)を拠点に、自転車による移動式カフェをフランチャイズ展開するコーヒーチェーン店です。荷台付き三輪車にサイフォン式コーヒーメーカーや保温瓶などを備え付けた、コンパクトなカフェシステムは、およそ2年をかけて、北欧の研究所「ノルディック・ソサエティ・フォー・インベンション&ディスカバリー(NSID)」によって開発されました。店舗型カフェと異なり固定スペースを必要とせず、移動手段を自転車とすることで環境負荷にも配慮した"世界一小さく、世界一環境に優しいカフェ"と自ら謳っています。
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フランチャイズの利点を少ない資金からでも享受できる仕組み
Wheelysでは、カフェ経営のためのスキルやノウハウ、Wheelysのユニークなブランド力、プロモーションの効果などを個々のカフェに共有できるというフランチャイズの利点を、より少ない資金からでも享受できるよう、フランチャイジーの開業資金を低く設定しています。公式ウェブサイトによると、その金額は、"スターバックスの1%未満"の3,450ドル(約40万4000円)程度。米国の移動式カフェチェーン店「Cafe2U」での開業資金108,896ドル(約1,246万円)と比べても破格です。このような効果もあってか、これまでに、スウェーデン・ドイツ・米国・ヨルダン・インド・シンガポールなど10ヵ国で、30を超えるフランチャイジーが生まれています。
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また、クラウドファンディングの仕組みを有効に活用しているのも、Wheelysの特徴です。Wheelysでは、液晶ディスプレイやWiFiルーターなどの機能を追加した新型カフェシステム「Wheelys 2」の完成に際して、2015年1月14日から2月28日までの期間、クラウドファンディングプラットフォーム「Indiegogo(インディーゴーゴー)」で資金調達を実施。出資者への報酬として、旧型の「Wheelys 1」なら2,100ドル、「Wheelys 2」は7,000ドルから、フランチャイジーとしてカフェを開業できる権利を付与することとなっています。Wheelysにとっては、資金調達と同時にフランチャイジーを集める"一挙両得"のクラウドファンディングともいえるかもしれません。