雑煮なら平椀が良いと聞いていたけど、
盛り付けてみてなるほどな、と思った。
シンプルさ極まる名古屋の雑煮が
立派に見えるし、お餅も食べやすい。
お母さん、餅2個入れてね!
ってリクエストもできそうだ。
ちなみに、すまし汁に餅菜と鰹節。
というのが名古屋の具の定番。
餅菜(正月菜とも言う)は、
小松菜が瞬間出世魚のように
年末年始に名前を変えて店頭に
並んでいるんだ。って、
失礼な勘違いをしていたけど、
小松菜とは違うものだという事を
最近になって知った。
text : スコープ 酒井
TIME & STYLE / TSUBAKI 椀
http://item.rakuten.co.jp/scope/c/0000001570/
皆さん、明けましておめでとうございます。
お正月、故郷に帰省されて、慣れ親しんだお雑煮を召し上がっている方も多いのでは?
そこで、2015年最初のテーマは、基本に返って「だしって何?」。
「レシピにだし1カップとあるのですが、だしって何ですか?」
という質問をよく耳にします。中には「だし1カップってどこに
売っているの?」なんていう人も…。^_^;
だしとは、素材のうまみを引き出したもので、料理のベースとなる
ものです。だし自体に味はありません。
例えば、だしに大根と油揚げを加えて煮ます。そしてそれに味噌で味を付ければ、お味噌汁が出来上がります。
つまり、お味噌汁から、具材と調味料を外したものがだし・・・。
こう考えると、ぼんやりとだしの姿が浮かんできませんか?
では、だしを分類してみましょう。
最初の分類は、「乾と生」。
かつお節、昆布、乾しいたけ、煮干しのような日本に古くからある
乾物類。だしというと、真っ先に思い浮かぶ食材ではないでしょうか?でも、野菜、魚介、肉類のような生鮮食品からもだしは
とれます。西洋料理、中華料理には、野菜、魚介類、肉類から
とっただしが、多く使われていますよね。
次の分類は、「植物系と動物系」。
昆布、乾しいたけ、野菜からとっただしは、植物系。
かつお節、煮干し、魚介類、肉類からとっただしは、動物系という
ことになります。戒律の厳しいお寺では、動物系のものは一切
ご法度。昆布、乾しいたけに加え、大豆やかんぴょうでだしを
とるそうです。
そして、もうひとつの分類は「意識してとるか、無意識にとれるか」。乾物系のだしでも、生鮮食品を使っただしでも、
料理を作るために「だしをとろう」と意識してとります。
それに対して、無意識のうちにとれてしまうだしというものも
あります。その代表が、お鍋。シメでいただく雑炊には、様々な食材から良いだしが出ています。そして、あさりの味噌汁。あさりを水から煮るだけで、深みのあるおいしいだしがとれます。
「だしって何?」というあなたも、無意識のうちにだしを取り入れているのかもしれませんよ。
最後に、だしには地域性があるということも付け加えておきます。
お雑煮に使われているだしも、かつおだし、かつお+昆布だしというところが多いのですが、
焼きハゼでだしをとる宮城県仙台市、
貝柱でだしをとる福島県会津若松市
焼きあご(とびうお)のだしを使う長崎県など
地域によって個性が見られます。
あなたはどんなだしのお雑煮で2015年をスタートさせましたか?
(写真は、静岡県の我が家のお雑煮。かつおと昆布でだしを取り、
大根、にんじん、里芋、水菜が入っています。)
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