GWオフ第2弾は、5月3日、大田区のYさん(以下、Yさん)を招いての拙宅オフでした。Yさんはダリの平面SPを使われていて、クラシックの音場再現に拘りを持って取り組まれています。私とはファイル再生、かつAIT DACユーザーという点で共通しています。3月の訪問の際、USB周りのIsolatorやReclocklerで望ましい効果が得られたと教えていただきました。その場でのオンオフ比較ができなかったので、今回、拙宅に持ち込んでいただくこととなりました。デジタルノイズとの戦いは、ファイル再生の宿命ですが、武器の選択肢が広がることは良いことです。
27日のオフ会から間が空いていないので掃除など段取りは楽でした。約束の時間まで15分ほど余裕があったのですが、待ち合わせ場所に行くと既にYさんがいらっしゃいました。令和最初のオフ会は、少々時間を早めてのスタートとなりました。

この日は音場表現がメインになると予想されたため、クラシック音源を中心に用意しました。Yさんの好みの録音は60年代以前の、マイク数の少ないシンプルなものです。私の手持ちにはあまり無いので、その方面はYさんの持ち込み音源に頼りました。オルフェウス室内管弦楽団はベルウッドさん御用達のチェックCDです。拙宅にあるのは日本盤ながら音的には海外盤とほぼ同等のものです。ハーゲンクァルテットのディヴェルティメント/モーツァルトでは、ヴィオラやチェロの存在感を確認しています。POPS系はこのところ、カバー作品が増殖中です。

手提げ袋に入れて、Yさんが様々な武器を持って来られました。その代表格がIntona USB Isolatorです。ドイツの製品です。アイソレータとは絶縁器だそうです。本来はオーディオ用途ではなく計測機器、医療機器向けのようです。これを挟むことにより、PC系とオーディオ系が物理的に分離され、ノイズを遮断できるという仕組みです。USBはPC系の出口ですから、ここで手を打つのは、考え方としては分かりやすいです。外部電源要らずで、音が出てくれました。宙に浮いているのは臨時のテストということで。

もう一つの代表格はWyred 4 Soundの「Recovery」で、USB Reclockerなる製品です。DACやDDCの直前において、USB信号のクロックを打ち直すそうです。こちらは電源供給が必要です。オーディオ向けの製品として、エレクリが取り扱っています。クロックと言えば、まずCDプレイヤー/トランスポートへの適用が思い浮かびますが、USBでも話題となっているようです。先入観で判断するのは良くありませんが、機能発揮するならば、USB-DACの方が・・・、という気がします。あと、供給される電源の質も効きそうですね。

いろいろ抜き差ししても、USB-DDCが認識され、音が出ました。ホスト側としても一安心です。とりあえず、フルスペック、つまりIntona Isolator + USB Reclockerでつなげて聴いてみました。よく聴くピアノソナタシリーズで確認です。いい感じです。普段聴いているより、見通しが良くなった印象です。できればいろんな曲を聴いて判断したいと思い、Yさんに数日ほどの貸し出しを相談して、快諾をいただきました。その後は、Yさんにリスニングポジションを譲り、Yさんご自身の持ち込み音源や拙宅のマーラー2番(クレンペラー/フランスEMI)を聴いていただきました。
日を改めて、個別に組み合わせを変えて試しました。効果が分かり易かったのは、Intona Isolatorでした。背景が静かになり、音が澄みます。低音の解像度も上がる方向です。いわゆるデジタル色が消える方向の変化だと思います。USB Reclockerを単体で使ってみましたが、解像度が上がったような気がしたものの、ちょっと自信がありません。今回の貸し出しを通じて、やや行き詰まり感のあったデジタルノイズ対策に、道筋が出来た気がします。翌日、翌々日のオフ会では、更に後押しされる状況が続きました。
Yさん、3月から続いた相互交流ありがとうございました。いろいろと研究熱心に詰めることがやはり大切ですね。情報提供に感謝いたします。