4月13日の土曜日、ハンコックさんとtaoさんを迎えて、Oracle Delphiの会を開きました。昨年の拙宅のオフ会で、アナログ中心の会をやろうという話になり、初回、2回目と回を重ねてきました。今度が3回目の開催です。先の拙宅オフ会からバベル導入、MFPCの刷新という大きな変化があり、その効果を聴いていただく機会にもなりました。オフ経験の多いリスナーであれば、前回の音は耳に残っているものです。ある意味シビアな側面もありますが、音楽と音の両方を楽めるオフ会は理想でもあります。
長津田駅でハンコックさんをピックアップし拙宅に戻ると、既にtaoさんもお越しになられていました。早速、2階のオーディオ部屋にお通しして、振動対策の現況を見ていただきました。やはり関心はバベルにあったようで、それぞれにV40SEの足元をチェックされていました。V40SEを実際に手で動かして、横揺れする(縦には揺れない)様子も見ていただきました。ラックの足元の振動対策は、1年前のオフ会から大きく変わっていません。ここ数年で取り組んできた、振動対策は一段落といったところです。
拙宅のOracle Delphi Mk6 は導入から12年になります。干支を1周したわけですが、特に大きなトラブルも無く使い続けています。同じ時期に導入したフェーズメーション(購入当時はフェーズテック)のフォノイコライザーEA-3Ⅱ やカートリッジPP-300も健在です。デジタルでは、いろいろと機器の入れ替わりがあったことと対照的です。その分、アナログは調整で追い込めということなのかも知れませんが、私自身は調整マニアでもありません。カジュアルに使ってきたのがよかったのかも知れません。
三者三様と言われますが、Delphiの会の皆さんが、持ち寄る音楽の分野が、三分野に分かれているのが、面白いです。ちなみにハンコックさんがジャズ、taoさんがクラシック、当方がポップスという具合です。一方で、皆さん、メイン以外の分野の音楽も聴かれているので、鑑賞後は音楽の話題に移れます。当方からは、丸山圭子の「あなたに つつまれて」他、60年代~80年代の邦楽を中心に、ジャズやクラシックも交えて選曲しました。60年代の昭和歌謡の音の濃さと、70年代後半以降のシティポップスの軽快さを、楽しんでいただけたようです。
ハンコックさんからは、タビー・ヘイズとマイルス・デイビスを持ち込んでいただきました。3月半ばに来られたgenmiさんがジャズとの相性の良さを挙げられていたので、少々期待を持っていました。ハンコックさんも良い方向へ変化したと感じられたようです。バベル導入後、低域の沈み込みが深くなった印象ですが、そのことがジャズの再生に効いているのかも知れません。マイルスは、プレステージレーベルの1955年の作品でした。冒頭からエネルギーを感じる再生で、まずはCDで欲しくなりました。
続いてtaoさんからはクラシックの渋い2作品を紹介いただきました。パウル・バドゥラ=スコダによるシューベルト即興曲は、チェンバロと現代ピアノの中間的なフォルテピアノによる演奏でした。確かにチェンバロの香り、渋みのようなものが感じられました。ビーバーはバロック期の作曲家で、昨年の訪問時にもこちらのヴァイオリンソナタのアルバムを聴かせていただきました。ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ 、ハープシコードが織りなす演奏と春の陽気で、心地よく意識を失いかけたのでした。
今回はDelphiの会で、アナログがメインだったのですが、後半に聴いていただいたデジタルが良かったようです。2月のMFさん宅訪問以降、拙宅では再生ソフトをRoonからpython playerに切り替えています。加えて音源はwav形式からanalyzed形式に変換しています。昨年6月の拙宅オフでは、アナログとデジタルの差が如何ともし難かったわけですが、MFPCの改良により、切磋琢磨モードに入ったものと思われます。今後、アナログ側に良い刺激になるのではと、期待しているところです。
バベルの導入は、音楽の土台となる中低域がどっしりと安定する効果をもたらしたと感じられました。
また、デジタルはそれに加え、再生方式が変わったことにより、より音楽的な鳴り方になり、印象がとても良かっです。
とても楽しい「Delphiの会」でした。
この1年は、システム上の大きな変更がありましたが、良い方向に行っているようで安心しました。バベルについては、訪問された方の印象は概ね一致しています。ただ載せているだけなのですが、アンプをグレードアップしたような変化を感じます。デジタルの方は、切り替えてまだ2ヶ月ですが、こちらも最早戻れない状況になりました。
こちらこそ楽しい会をありがとうございました。