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そして父になる、を見て

2015年02月08日 | 日常
昨日の夜、テレビで映画「そして父になる」を見た。
福山雅治主演の日本映画で、6年間育てた我が息子が実は他人の子だった、というもの。
実にいい映画だった。



福山は一流企業に勤め、将来も有望視されているエリートサラリーマン。
都内の高層マンションに、妻と息子の3人で暮らしている。
家庭のことはほとんど妻にまかせっきりで、家の中でも仕事のことが頭から離れられないタイプ。
クルマはレクサス、息子はピアノを習い、私立の小学校への受験を控えている。

一方、本当の福山の息子が暮らしている家庭の父をリリー・フランキーが演じている。
地方の寂れた電気店、妻は弁当屋でバイト、子供は3人、基本的に暇なので、親子一緒にいる時間が長い。
積極的に子供と遊び、お金はないけど幸せな家庭を築いている。
クルマは店のロゴが入った軽バン、休日はショッピングモールのフードコートで家族みんなで食事している。

この福山家が育てた息子とリリー家が育てた息子は、生まれた直後にすり替わっていたのだ。
病院からこの事実を知らされた二家族は、苦渋の選択をしなければならない。

実の子をとるのか、育ての子をとるのか。
エリート家庭と下町庶民の階級差、教育レベル、将来への不安。

福山家で育つと、私立の学校へ入りそのままエリートコースを進むことになるが、その分、子供はあらゆる競争の矢面に立たされ、
のんきに遊んでいる暇などないだろう。

リリー家で育つと、のびのびとたくましく育つだろうけど、大学進学は厳しく、それどころか電気店が倒産すると高校進学すら危うい。
そうなると、将来性がひどく不安定になる。

いろいろ考えさせられる映画だ。

ところで、映画のストーリーとは関係ないけど、福山のマンションの書斎にはCDが詰まったラックと、オベーションと思われる
ギターが置かれている。
クラシックギターではなく、オベーションというところから、いちおうロックファンという設定だろうか(笑)

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