風・感じるままに

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原発問題とマスコミ

2011-07-22 | 社会
福島第一原発事故の収束のめどがつかないなかで、これまでの原発「安全神話」にのっかって、一貫して「原発安全・推進」キャンペーン張ってきた、大手マスコミへの厳しい批判があります。
事故後、これらのマスコミは、これまでの自らの姿勢に何ら反省を示さず、政府や電力会社に批判めいたこと言っていますが、私は、このようなマスコミの姿勢に大きな疑問を感じていました。

最近、この問題に関して重大な事実が明らかにされました。それは、去る7月20日に日本共産党志位和夫委員長が日本外国特派員協会で行った講演内容によってです。
以下は、見出しも含めその部分です。「しんぶん赤旗」7/22付より紹介します。※講演内容の全文はここから

広告料によって買収された一部大手メディアに猛省を求める
 私が、深刻だと考えるのは、一部の大手メディアが、この利権集団の一員であるということです。
 原発事故が起こった当日、東電の勝俣会長は、マスコミ幹部を引き連れて中国旅行をしていました。記者会見で彼はこう問われました。「旅行の費用は東電持ちだったのか」。彼は、こう答えました。「マスコミ幹部への旅費は一部東電が出した」。要するにこの旅行は、マスコミへの「接待旅行」だったのです。記者会見でこうした重要なやりとりが交わされながら、大手メディアでこの事実を伝えたものは一つもありませんでした。
 1970年代、電力業界は、巨額の広告料を払って、大手メディアを次々に買収していきました。まず大型広告が現れたのは朝日新聞です。つぎに読売新聞が続きました。残された毎日新聞は、原発に反対する記事を抑えることを約束して、広告料を手にしました。こうして大手紙は総なめにされ、広告料のひもがつけられ、「安全神話」の媒体となったのです。「安全神話」をふりまく共犯者としての役割をはたした一部大手メディアに、私は、猛省を求めるものです。

特派員との一問一答
大手新聞が買収されていった経過は?

 質問 「朝日」が電力業界の買収の最初のターゲットになったと聞きました。私たちは「朝日」はリベラルで、「読売」は保守的で財界に近い新聞と認識していましたが。

 志位 大型広告が「朝日」から始まったのは、(電力業界側が)「朝日」がそのような新聞だと一般に見られていたことを考慮してのことだと思います。しかし、そこからはじまったことは事実なのです。「読売」がそれにつづいたのは、「読売」の社長だった正力松太郎氏が、原発を日本に導入した責任者(初代原子力委員長)だったという関係があったようです。「朝日」「読売」に定期的に広告が掲載されるようになると、「毎日」も広告を出してくれと要請します。当時、「毎日」は、原発に反対するキャンペーン記事を紙面に載せていました。そこを突かれて、「毎日」は電力会社側からこういわれます。「反対が天下のためになると思うのなら反対に徹すればいいではないか。広告なんてケチなことは、どうでもいいではないか」。そういわれて「毎日」は、原発の記事は慎重に扱うと約束し、原発の危険性を伝える企画も取りやめとなりました。
 こうして日本の大手新聞を総なめにしたというのが経過です。それらの新聞のなかには、福島原発の事故後、原発の危険を伝える報道を始めているところもあります。この変化自体は、良いことです。しかし、自分たちの果たしてきた歴史への反省は必要です。それは国民に対して、また事実に対して誠実な報道機関なら、当たり前のことではないですか。そのことを、私は、一言いっておきたいのです。



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1 コメント

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新聞ばかりではないよ! (「TREASURE BOX」)
2011-07-25 18:34:15
週刊誌も同罪です。
週刊新潮・週刊文春・・・etc殆ど(一部を除き)総なめ有名俳優等に原発を見学させて如何に安全かをアッピールした2ページ見開きの綺麗なカラー広告が掲載されているのが記憶に新しいです。それら週刊誌が今頃になって原発批判の暴露記事を掲載しているが、その無節操さには全く呆れます、要するに彼等は金になりさえすれば悪魔にでも頭を下げるでしょうね。
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