「不寛容論」のコメディ

2023年02月26日 15時13分23秒 | コメディのかけら







とても興味深い内容、
有意義な読書でした。

しかしここでは、
本書の本筋については書きません。

本書の中で見つけた、
著者の意図していない「コメディ」の種を記録しておきます。

■1607年にアメリカ南部のヴァジニアに入植したイギリス人がいた。
 彼らは成人男子だけで構成されていた。
 しかし男性だけの生活は耐え難かったのか、離脱するものが多発。
 そこで事業主のロンドン会社は、渡航費を無料にした上で、高額な持参金を
 提供し、海の向こうの男性との結婚に応じる女性を大々的に募集した。

コメディ映画の設定になりそうだ。

■中世カトリックの聖職者で生涯独身を貫くような人は、性の問題に疎く、
 せいぜい真面目に貞潔を説くぐらいだろうと思っていたら大間違いである。
 トマス・アクィナスは「淫蕩」という性の悪徳を詳細に検討、6つのカテゴ
 リーに分けている。
 当時の神学者たちがどうやってセクシャリティの多様な問題を知ったのか。
 その情報源は「告解」である。
 庶民の赤裸々な告白を聞くことで、自分は独身で性に無関係であっても、
 こういう事柄に詳しくならざるを得なかった。

モンティ・パイソンのようなスケッチが作れそうだ。

■大御所神学者・コトンと若きピューリタン・ウィリアムズの出版論争も
 面白い。
  1644年:ウィリアムズ『迫害を説く血まみれの教え』
  1647年:コトン『子羊の血により洗い清められた血まみれの教え』
  1652年:ウィリアムズ『コトン氏が洗い清めようとしてさらに血まみれ
              になった教え』

「寛容のパラドックス」も喜劇的だしなあ。

一読で二度おいしい本でした。

火災と老婆

2023年02月26日 09時01分02秒 | ホラーのかけら



四方からサイレンが聴こえてくる。

消防車が集まってくる。

黒煙が上がるのが見えた。

火災だ。

消防車が通り過ぎた道沿いの喫茶店から、
老婆のグループが出て来た。

「どこかしら?」
「ウチだったら泊めてね」

一同、静かに笑う。

若者たちがこの会話をしたら、
不謹慎に感じるところだが、
上品そうな老婆たちだったので、
なんともいえないおかしみがこみ上げてきた。

面白がっている場合ではないのだが。

でも、面白いものは面白い。




『ソンタナ』ラストランチ(2023.2.25)

2023年02月26日 08時14分51秒 | 日々のかけら


Feb.25(Sat.)

■今日という日。

階段に設置した転落用のゲートが倒れてしまう。見ると、フレームが歪んでいる。こりゃダメだ。設置箇所の都合で本来は4点で固定するところを3点で固定していたせいか。とはいえ、半年であんなに歪むものか。粗悪品なのか。

午前中、ひさしぶりに『BIBLIOTHECA』の台本を書く。25分書いて5分休憩で1セット。5セットかかる。つまり2時間半。ちょっとかかりすぎ。

『ソンタナ』で昼食。今月28日で閉店ということなので、最後のランチ。並んでいたが、今日を逃すともうランチに来ることができないので、珍しく並んで待つ。





馴染みの店がなくなるのは悲しいが、この店が閉店する理由は納得できる。調理をしているタイ人夫婦が帰国してしまうのだ。ここまで彼らと一緒に店を育ててきた店主は、新たな料理人を雇う気はなく、ここでいったんリセットするのだという。

そもそも現在の店主は、自分で店を始めたのではなく、前の店主から料理人ごと店を受け継いだ。だから余計に、彼らと一緒にでなければという思いが強いのだろう。

唯一残念なのは、料理人夫婦が帰国を決めたのは、新型コロナ禍で長い間、帰国できず家族に会うことができなかったからだと聞いた。もし今までどおり帰国できていたら、店は続いていただろう。だが彼らの気持ちもわかる。ここは笑顔でさよならだ。

帰還して、再び『BIBLIOTHECA』台本。参考図書を通読することができなかったので、要約サイトやYou Tubeを参考にまとめていく。ただし要約サイトを鵜呑みにすると危険なので、該当部分は確認する。やはり2時間半コース。

珍しく遅い時間に打ち合わせがある。家にある適当なモノで夕食。


21時半から、オンライン極秘ミーティング。メインのお二人がよく喋るので、口を挟むのが難しい。ほぼ観客。申し訳ない。

本日観たもの。
『リバーサルオーケストラ』最新話。あと2回かなあ、最終話まで。安定しているけど、意外性や驚きはない。
『プリンセス・プリンシパル』『たまこまーけっと』も1話ずつ。