五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

1台だけのストリートカー

2012年09月23日 | ミニカー
1994年のル・マン24時間レースに出走し、優勝と3位になった「ダウアー・ポルシェ962GT LM」というレースカーです。

どうみてもこのクルマが公道を走る車の改造版である「GT1」クラスの車には見えません。
それもそのはず、名前からもわかるとおり、グループCカーのポルシェ962C「そのもの」といってもよいクルマなのです。(グループCというクラスは前年の1993年に廃止になりました)



実はこのクルマ、たった1台だけ公道を走るような装備品を付けた車を作って登録し、その「改造版」としてル・マンに登場してきました。こうすることで燃料タンクのサイズ的に有利な「GT1」クラスでの出走を狙ったもののようです。
ワークス・ポルシェとしては新しいクラスである「LMP1」へのマシン対応がうまくいかないための苦肉の策だったのかもしれません

結果はもののみごとに、総合2位に入った「トヨタ94C-V」に1ラップ差を付けて優勝することができました。
ポルシェとしては実に7年ぶりとなる優勝でした。
写真のカーナンバー36が優勝したクルマです。



このモデルはスパーク製。
確かにスパークの箱に入っていましたが、品番シールが無く台座に車種などの印刷もありません。何となく素性が知れないミニカーではあります。

一方、下の写真は3位に入った「ダウアー・ポルシェ962GT LM」。
レースでは、終盤に「トヨタ94C-V」に抜かれて3位となりましたが見事に出走した2台とも表彰台に上がっています。

ちなみに、この年の「やり方」が批判を浴びたせいか、ワークス・ポルシェは翌1995年のル・マンへのエントリーを取りやめています。ワークスとしてのポルシェが次にル・マンを制覇したのは1998年のことになります(1996年と1997年はプライベート・チームが優勝しました)。



車体には鮮やかな貝のマーク。誰が見てもわかるオイルメジャー、ロイヤル・ダッチ・シェルの企業ロゴです。
赤と黄色に塗り分けたいわゆるシェルカラーのミニカーとしては、1988年にル・マンを走ったワークス・ポルシェ962Cのものが有名ですが、私としてはこちらのデザインの方が圧倒的に好きですね。(先日シェルカラーのモデルをオークションで入手しそこなったから、というわけではありませんが。)



こちらのモデルはAltaya製(とのこと、イクソの三角ネジが使われていたので本当らしいです)。
ブリスター・パッケージに封入されたカタチで届きました。何かの本のおまけのようだった気もします。
金型のせいか一部に成形の甘いところも見受けられますが、タイヤホイールの仕上げなどもきれいでミニカーとしての全体的な「出来」は良い方だと思います。
コメント (2)
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