五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

レッドマンの917K

2014年12月02日 | ミニカー
1970年4月11日と12日の二日間、フランスの「ル・マン・テストデイ」に出走したポルシェ917Kです。

テストデイというのは、ル・マン24時間レースの約二か月前に行われる公式テストのことで、各チームがレース用のクルマを持ち寄って実際のコースを走らせてみる大会、もちろん順位を決めるものではありませんが、本番に向けての大事な戦いです。

ル・マンというのはコースの大部分が公道、いわゆる一般の道なのですね。
ですから、こういう特別な日を設定してコースを作りレースカーを走らせてみる必要があるのです。

スポンサーは付きませんので車体なども白いまま。
今はどうか知りませんが、ガルフカラーに塗られるはずのポルシェも真っ白なままの姿での参加でした。


写真の22号車を運転したのは英国人のブライアン・レッドマン選手。
前の年からシファートとペアを組んでスポーツカーレースに参戦し、5つのレースで優勝してポルシェの総合優勝に大きく貢献した選手です。

このテストデイでもトップのタイムを記録しています。
残念ながら、記者の関心は初めて姿を現した21号車の917LH、ル・マン専用のロングボディのクルマの方でした。

このモデルはスパーク製ですが、「Endurance-Info」という400台の限定品。
ケースに「154」という番号が手書きされています。
本番用のレースカーでないから人気がないのか、ここで値段を書くと物議を起こしそうなくらいの低価格で落札したモデルです。

ついでに言っておくと、本物のクルマの方は車体番号が008。
1969年のル・マンに出走した12号車であり、このテストデイのあとにスクラップにされたという記録が残っています。

一方レッドマンは二か月後の6月、ル・マンの本番では20号車のポルシェ917Kでレースに参加します。
予選は3位。決勝レースではレース開始4時間目あたりで首位に立ちレースをリードし続けますが、156周走ったところでエンジンを壊して無念のリタイヤとなってしまいました。



テストデイの時のクルマと本番を走った時のものとでは、リア・スポイラーの形状が違っていることに気づきます。
車体番号は004ですが、レースを転戦する中で細かな改良を加えていったようです。

こちらのモデルもスパーク製。
とある通販ショップで、割とリーズナブルなお値段で入手しました。



レッドマンはその後、フェラーリやアルファロメオなどでスポーツカーレースを戦った他に、シャドウやマクラーレンなどでF1レースにも参戦しています。
そして1988年には英国のアストンマーチンに乗ってル・マンを走っているのですが、このとき何と51歳でした。

まだ存命のはずで、今年喜寿(!)を迎えるのではなかったでしょうか。
コメント
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