松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

不調時こその協調

2006-01-12 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
このところの異常乾燥でついに風邪をひいた模様。
のどがひりひりして咳き込む状態で
鼻水も出てきた。やっぱりひいちゃったか…。

久しぶりの風邪症状なのだが、
基本科と専科とで症状に変化がでるみたい。
専科では発力練習を中心としているので
どうも消耗してしまうらしい。
実際に呼吸を行うときに喉が引きつってしまい、
思うような呼吸ができない状態が続いている。
首の周辺や付け根あたりが
緊張しているのを意識で解くのだけれど、
そうすると息の入出路は広がるのだが、
炎症をおこしている部分が
刺激されて激しく咳き込むことになる。
そうか必要があって緊張していることも
あるのだなあ。
闇雲にただ行えばいいというものではないのだ。
ひとつの現象には必ず他との関連があるから、
周囲への観察や配慮も
忘れないようにしなくちゃ。

その時々の状況に適した導引が
できるようになることは、大事な目標でもある。
体調がすぐれないからと
導引を休むことが相応しいとも一概には言えないのだ。
実際にどうかな?と思うような体調のときでも、
導引後に良くなっていたり
快復が早くなったりという体験は何度もしている。
私だけでなく、導引仲間のほとんどが
同じような経験をしているみたい。

さて、昨日の練習だが、
やはり呼吸に合わせて動くとなると
通し練習もたいへん。
途中で何度か呼吸を整え直さないと
続けられなかった。
咳き込むのを嫌って導引中に
呼吸を止めてしまうという、
いままでにない経験もしてしまった。

発力練習は一回行うごとに
全身からエネルギーが
消費されている感じがしたので、
限られた本数しかできなかった。
本来の状態で正しい練習ができていれば
不足分は自然に補えるはず。
それができなかったから消耗感が残ったのだろう。
つまりは自分の身体の状態に適した
導引ができない=協調状態をつくりだせていない
ということだ。

それにしても不調のときほど
気づきが多いような…。