夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

月刊総合雑誌のひとつの『文藝春秋』を愛読して、44年が過ぎて・・。

2014-05-20 16:13:12 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活の69歳の身であるが、
中小業の民間会社に35年近く勤め2004〈平成16〉年の秋に定年退職後、
日常の大半は、随筆、ノンフィクション、小説、近代史、総合月刊雑誌などの読書が多く、
或いは居間にある映画棚から、20世紀の私の愛してやまない映画を自宅で鑑賞したり、
ときには音楽棚から、聴きたい曲を取りだして聴くこともある。

そして年金生活の今でも本屋で、単行本、新書本、文庫本のコーナーを見たりして数冊買い求めたり、
ときには雑誌コーナーで月刊誌、季刊誌、臨時特別号を眺めた後、魅了された時は購入している。
そして、結果として手ぶらとなった時は、古本屋に行ったりして、読みたい本を探し求めて、
早や50数年過ぎている・・。
          
          
こうした中で定年後の年金生活の中で、単行本、新書本、文庫本の書籍に於いては、
特に塩野七生、阿川弘之、佐野真一、藤原正彦、嵐山光三郎、曽野綾子、三浦朱門、
高峰秀子、松山善三、中西輝政の各氏の作品を中核に購読している・・。

雑誌の月刊総合雑誌としては、『文藝春秋』は長らく愛読し、
毎月秘かに逢える心の友のひとりとなっている。
そして『中央公論』、『新潮45』は特集に魅せられた時は購読している。

或いは季刊誌としては、『文藝春秋SPECIAL』を購読しているが、
今や季節をめぐる毎の秘かな恋人のように愛読している。
          

新聞は長らく読売新聞を購読し、そしてNHKのテレビニュースを視聴して、
世の中の出来事を学ぶことが多い。

しかし私は読売新聞、そしてNHKのニュースにしても、
政治、外交、軍事、経済、社会のニュースに関しては、私は70%ぐらい信頼している。

そして更に深く知りたい時は、ネットを活用して、
そのニュースに関して、それぞれの専門家の著名人の寄稿された文を読み、
やはり専門分野で活躍されている方の論説は洞察力がある、と深く教示されることもある。

何よりも圧倒的に心の深淵まで揺すぶられるのは、
月刊総合雑誌に於いて、あるテーマに関して、
それぞれの専門家の著名人が競うように寄稿文が同時掲載され、
私はその著名人のこれまでの軌跡を思い重ねて読むことが多い。
          

私は東京オリンピックが開催された1964年(昭和39)年の秋に、
大学を中退し、アルバイトや契約社員をしながら映画・文學青年の真似事して、
あえなく敗退して、やむなくサラリーマンに転進する為に、コンピュータの専門学校で一年ばかり学んだ後、
何とか大手の民間会社に中途入社出来たのは、1970(昭和45)年の春であった。

こうした彷徨(さまよ)うようになった5年間は、何かと社会から取り残されていたので、
一般的な常識の政治、外交、軍事、経済、社会などに欠けていたことに気付かされ、
総合月刊雑誌の『世界』、『中央公論』、『文藝春秋』を毎月読むようになった。

この当時の私は血気盛んな私は独身青年であったので、娯楽週刊誌の『平凡パンチ』まで読んでいたので、
私は秘かに『世界』から週刊誌の『平凡パンチ』まで雑誌を読んでいるのは、
日本広しといえども私ぐらい、と自惚(うぬぼ)れていた時期であった。

しかしながら、たまたま音楽業界のあるレコード会社に勤めて情報畑で奮闘していると、
数多くのサラリーマンと同様に多忙となり、
やがて結婚をしたり、住宅ローンの返済に苦労したりすると、
次第に格調高い『世界』の知識についていけず、
ときおり『中央公論』だけは特集に関心させられた時だけ購読するようになった。

そして結果的には、毎月に愛読している総合月刊雑誌としては『文藝春秋』だけとなり、
定年退職後の年金生活の今でも、毎月秘かに逢える心の友のひとりとなっている。
          

こうした中で今月10日に発売された『文藝春秋』の6月号に於いて、
超大型企画として、《 安倍総理の「保守」を問う 》と題されて、
《 日本の進路はどこに向いているか。
我等の漠たる不安に百人の叡知が答える 》と副題が明記されている。

この前提の主題として、
《3年間、迷走に迷走を重ねた民主党政権。
安倍内閣は久々の本格的保守政権として発足した。
特定秘密保護法制定、集団的自衛権の行使などを手がけ、
「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍政権に対し、国内外から「右傾化」との非難もあがっている。
日本はどこに向かうのか。「保守政治の本質」とは何か。
小誌は下記の問いのいずれかをお答えいただきたいと各界の識者に意見を募った。

①日本は「右傾化」しているか。
②本来の「保守」とはいかなるものか。
③安倍政権の「戦後レジームからの脱却」をどう考えるか。

憲法改正、対米・対中外交、歴史認識、靖国参拝から、新自由主義政策の是非、ヘイトスピーチに至るまで・・
百人の論者が多角的な視座から論じ尽くす・・》と明記されていた。
          

私は何かと愛読している数学者・作家の藤原正彦、作家の曽野綾子、京都大学名誉教授の中西輝政、
作家の堺屋太一、ジャーナリストの徳岡孝夫、経済評論家の荻原博子、エコノミストの森永卓郎、
社会学者の上野千鶴子、作家・佐藤 優、各氏を最優先として読んだりした。

そして寄稿文を読みながら、野球の投球の表現を借りれば、
直球で寄稿文を認(したた)める方もいるし、変化球でお答えしたお方もいる、
と微苦笑しながら、学んだりした。

そして豪速球は、社会学者の上野千鶴子さんと感じ、苦笑させられながら、
そうですよねぇ、と深く共感させられたりした。
          

各論者は難題の論回答があるが、たとえ寄稿文のひとつであっても、
その分野の専門家として、職を懸けて発露される場合がある。

こうしたことが感じたのは、もうひとつの特集として、
ジャーナリストの上杉 隆さんが、《 時代を刺激する論客8人の本音 》と題したインタビューで、
この中のひとりのジャーナリストの櫻井よしこさんが、
渾身に「靖国参拝」そして「核武装」について、ご意見を述べられたことである。

私は読みながら、ここまで明確に発言されたら、
まさにジャーナリストの専門家として、櫻井よしこさんは日本の根幹の命題を発露され、
職を懸けて明言されている、と深く感じ受け止めたりした。
          
そして私は、櫻井よしこさんの論をここ一週間思考させられている。

このように『文藝春秋』は月刊誌のひとつであるが、私は多々教示されながら、
早や44年が過ぎている。

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コメント (2)
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